【言語一般】語用論的規範『語用論と意味論』『発話行為・間接発話行為』

Chào buổi sáng mọi người! はいさい🌺ソムタム娘です。

Hôm nay cũng chùng mình cùng cố gắng học tiếng Nhật nào!!  📚

今日も日本語の勉強を頑張りましょう!

 

 

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昨日もレンタサイクルで糸満市の大度浜海岸へ行ってきました。

まだまだ日差しが強い沖縄ですが、8月とくらべて、、、曇っていると、海から上がった後は少し肌寒いです。今年海で泳げるのはあと何回かなぁ、と夏の終わりを感じると少し寂しくなってしまいます。

ただ、沖縄の海は10月まで泳げます。(個人的には快晴であれば12月で泳げるのは検証済)

来月の試験も控えてますが・・・最後になるかもしれない沖縄の夏も後悔なく楽しもうと思います!🌊

 

今日の勉強は「語用論」についてです。この分野も語学を教える上ではとても重要、そして興味深いし分野だなあと思いました。

言語の世界って本当に深い!

 

昨日はテレビを観ていて、「とんび」の正式名称が「とび」だということを初めて知りました。(知ってました?)そこで思ったのが、なぜ「とび」と言われるようになったのか。これも「撥音化」の一種なのでしょうか??

 

 

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語用論とは?

語用論とは、運用論とも言われ、理論言語学の一分野で、言語表現とそれを用いる使用者や文脈との関係を研究する分野です。自然言語は一般に、発話された場面によって指示対象が変わる「あなた」「ここ」「明日」などの直示表現(ダイクシス)を持っています。

また、例えば「すみません、時計持ってますか?」という発話は、形式の上では「はい/いいえ」で答える形式の疑問文であるけれども、意図されている内容は明らかに時刻を教えてほしいという依頼の意味が含有されています。これらの現象が語用論の研究対象とされています。

 

ダイクシスについてはこちら。

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「語用論」と「意味論の違い」・言外の意味

言葉の意味を研究する言語学の分野には、意味論と語用論があります。

意味論では、特定のコンテクスト(文脈・状況)から切り離された、文字通りの意味を扱います。

それに対して語用論では、特定のコンテクスト(文脈・状況)の中での発話の解釈を扱います。

語用論的な意味は言い換えれば、特定の文脈・状況のもとで相手に伝えようとする発話意図としての意味であり、これは言外の意味と呼ばれています。

一方意味論的意味は、特定の文脈・状況から切り離された辞書的な意味とも言え、これは言内の意味と呼ばれています。

例:明日は試験だよね?

 (状況:試験前日にテレビを見ている子どもに対する母親の発話)

👉言内の意味:明日試験があるのか尋ねている

  言外の意味:勉強しなさいと注意している

ここでの、語用論的な意味である言外の意味は「会話の含意」と同様のものを指します。

グライスは、「発話の意味」は、「文字通りの意味」と「語用論的な意味」から成るとして、会話の含意の重要性を指摘しました。

 

 

発話行為と間接発話行為

発話行為とは、発話によって遂行される行為のことを指します。

ジョン・L・オースティンによって、言語表現が命令・依頼・約束などの機能を果たす側面に注目し、はじめて体系的な議論を行いました。オースティンは「命じる」「誓う」のように、それらを用いること自体で何らかの行為が実行される動詞を「遂行動詞」と呼び、遂行動詞の用いられていない文について隠れた遂行的機能を明らかにすることを遂行分析として定式化しました。

 

発話行為(locutionary acts)

オースティンはまた、話すこと自体を発話行為(locutionary acts)、それによって行われる命令・約束などの行為を発話内行為(ilocutionary acts)、それによって間接的に引き起こされる行為を発話媒介行為(perlocutionary act)として区別し、言語表現が持つ発話内行為を引き起こす力を指して「発話の力」と呼びました。

発話行為とは、伝達を目的として、誰かが何らかの言語表現を用いる行為のことを指します。

例えば、誰かが聞き手に対し「火事だ!」と発する行為のことです。この発話行為を行うことで、話し手は聞き手に対して、「危ないから、逃げて!」という発話意図を伝えることになります。これが「発話内行為」になります。(発話の力)

発話内行為は、警告や命令の他、約束、依頼、質問、勧誘、提案、祈願、感嘆などがあります。この発話内行為によって、その結果として、聞き手やその他の人の感情や思考や行動に何らかの影響を与える行為を「発話媒介行為」と言います。

 

因みに・・・「遂行動詞」とは。。

オースティンが発話内行為を構成する動詞として分類とした遂行動詞を、さらに弟子であるサールが発話内行為をその目的に基づいて5つに分類しました。

1.断定・断言型・・・断言する、答える 等

2.行為拘束型・・・約束する、保証する 等

3.行為指導型・・・命令する 等

4.宣告命令型・・・通知する、命名する 等

5.心理表出型・・・感謝する、謝罪する 等

などの動詞をそれぞれ指すそうです。

 

いつもお世話になる先生のサイトを参考にさせていただきました!

令和2年度 日本語教育能力検定試験 試験Ⅲ 問題3解説 | 毎日のんびり日本語教師

 

間接発話行為

オースティンの研究を継承して、発話内行為のさらなる分析を行ったのがジョン・サールです。現実のコミュニケーションにおいて重要なのは、発話の表面的な意味の裏にある言外の意味が大きな役割を果たしているため、重要なのは真意ではなくその状況における適切性であるとし、命題内容条件・準備条件・誠実性条件・本質条件の4つからなる適切性条件を提案しました。

そして、聞き手に話し手の発話意図が伝わることを「間接発話行為(indirect speech acts)」と呼びました。

要するに、相手に何かを伝える際に、直接的な言い方をせず、間接的な言い方によって意図を伝えようとする発話行為のことです。

例:時計持ってますか?

 :今10時ですよ。

これは時計を持っていない人が時計を持っている人に対しての発話で、聞き手は時刻を問われていることと判断して答えています。

この文には文字通りの疑問という機能とは別に、「時間を教えてほしい」という依頼の機能を持っていることになります。

このように間接発話行為では、発話意図と言語形式の関係に注意が必要です。発話意図として「時間を教えてほしい」を表すのに「時計を持っているか」という疑問文が用いられることも多いということです。

 

 

 

過去問・「間接発話行為」について出題されたもの

 

平成28-Ⅲ問題14-問4

聞き手が話し手の含意を理解している会話はどれ?間接発話行為のことです。。

正解は、4番

「時計お持ちですか」と聞くことに「時間を教えてほしい」という依頼の含意が含まれています!

 

令和1-Ⅲ問題12-問2

間接発話行為についての問題です。

正解は、2番。まさに上で書いた通りです。

 

令和2-Ⅲ問題3-問2

発話はある特定の状況において命題的意味とは別の発話の力を発揮する・・・とは間接発話行為のことです。

間接発話行為の例はどれ?

正解は、4番

「喉が渇いたなあ」と相手に言うことで「何か飲みたい」ということを伝えようとしています。

 

 

最後に・今日のひとコマ

 

 

ジョン万ビーチ(大度浜海岸)

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昨日は大度浜海岸にある、こんなところも歩いて行ってみました。(いつも泳ぐポイントから歩いてすぐです)

 

ここ大度浜海岸は別名、「ジョン万ビーチ」(ジョン万次郎ビーチ)とも呼ばれているんです。

日本人で初めてアメリカ本土へ渡った人物と言われる万次郎が、帰国した際に上陸したのがこの場所だったんだとか。さて、そのジョン万次郎とは。。(歴史の勉強にも出てきたような)

江戸時代末期、14歳の万次郎は漁に出で遭難し、数日間漂流した後に無人島「鳥島」に漂着しました。その後アメリカの捕鯨船に助けられます。

船長に気に入られた万次郎はアメリカへ・・・初めてアメリカ本土へ渡った日本人だそうです。

アメリカの学校では、英語や数学、測量・航海術・造船技術などを学んで、卒業後は捕鯨船に乗り、数年の航海を経た後に日本に帰国することを決意しました。

その帰国した際に上陸したのが、沖縄のこの土地だったというわけです。

 

沖縄の海の魅力を堪能できる海です🌊

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本日も最後までお読みいただきありがとうございます🌊

それではまた明日!

Cảm ơn mọi người đã luôn đọc hết.  Hẹn gặp lại ngày mai!

 

2021年9月

【言語一般】言語の構造・意味体系『プロトタイプ』『意味の拡張』と比喩『メタファー・メトニミー・シネクドキ―』

Chào buổi sáng mọi người! はいさい🌺ソムタム娘です。

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今日も朝から爽やかな青空が広がっている沖縄地方です。さっき朝いちでレンタサイクルを借りてきました。

今日はこのあとまた糸満市の海へサイクリング🚴

 

先日は「類義語」「対義語」「多義語」について勉強しました。

多義語とは一つの語が複数の意味を持つものでした。

その複数持つ意味の中でも中心となる基本的な意味があり、そこからさまざまな意味へ拡張していくわけなんですが、今日はもう少しこの観点から「意味体系」を考えていきたいと思います。

 

 

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認知意味論とは

認知言語学とは、人間の認知活動の一部としての言語を通して、人間と文化の本質を研究する言語学の一分野です。主に意味を扱うので「認知意味論」とも呼ばれています。

認知言語学は、1970年代に、カリフォルニア大学のレイコフらによって提唱されました。

生成言語学が無視した「メタファー」や「レトリック」(修辞法)などの言語現象を、認知心理学の「プロトタイプ理論」によって読み解き、更にその言語現象が生成文法のようなメカニズムに起因するのではなく、人間の現象学的・民族的な身体感覚に起因するものとして体系的な記述を試みました。

人間心理や身体・空間感覚に即した言語観現代思想的特色がみられるのが特徴です。

例えば、「財布の口」「目玉焼き」「机の脚」とういうに身体部位を用いた表現は日常にとても多くみられます。

また、「話が見えない」「要点がつかめない」という表現のように、人間の一般的な特性である「分かる」ということは、「目に見える・手にとれる」ことであるという、身体を基盤とした比喩的な思考が背後にあると考えられます。

 

このような認知意味論の考え方をもう少し詳しく見ていきます。

 

 

プロトタイプ理論とカテゴリー

プロトタイプ理論とは、ロッシュらによって1970年代に提唱された認知言語学の基本的な理論のひとつです。

伝統的な意味論での成分分析は、語の意味を構成するには単純に+/-の2文式で明確に分解できるというものでした。

こうした古典的なカテゴリー観では、カテゴリーの境界は明確に区別できるものとしていましたが、認知意味論では、プロトタイプを中心としたカテゴリー観を提案しています。

これは、カテゴリーの境界は明確なものではなく、そのカテゴリーの代表手的な事例を中心として段階的にその特性が薄れ、他のカテゴリーと繋がっているという見方です。

 

成分分析についてはこちら。

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プロトタイプ

プロトタイプとは、「原型」を意味する言葉です。

例えば「鳥」という語から想起されるのは、日常よく目にする、ハトやスズメやカラスなどの空を飛ぶ動物だと思います。「鳥」というカテゴリー(範疇)ではこれらの鳥がより中心的な典型例として「プロトタイプ」と呼ばれます。

一方で、飛ぶことができない、ニワトリやペンギンもいます。また水と関係が深い、カモ・白鳥・鶴など・・・これらも「鳥」のカテゴリーに含まれます。このような鳥らしくない周辺的な例を周辺的成員と呼びます。

あるカテゴリー(範疇)ではプロトタイプを中心にした内部構造を持ち、プロトタイプを中心とした円を描くことができ、その周辺にいくにしたがってそのものらしさ(成員らしさ、帰属性)が薄れていくというわけです。

このような鳥らしさの濃い成員から薄い成員まで、段階性を持ったカテゴリーを形成する認知作用をプロトタイプ効果と言います。

プロトタイプか否かの判断には、日常での頻度や、そのカテゴリーの代表的な特徴を持っているか否かなどが関わってきます。つまり、ある言語共同体で共有されている意味構造の典型になるものになるわけです。

このようなプロトタイプ的カテゴリーの考え方は言語学上の概念にも適用されます。

名詞や動詞といった品詞も、境界は明確ではなく、それぞれ典型的なメンバーと、非典型的・周辺的なメンバーを持つということです。

例えば、動詞の「切る」は本来何かを切断することを表しますが、「関係を切る」は人との関係を絶つことで、「カードを切る」はカードを混ぜることを表しています。こういった基本動詞は多義性が高いものが多いのも特徴です。

 

 

比喩による意味の拡張

更にカテゴリーには拡張が認められます。カテゴリーの拡張とは、既存のカテゴリーを転用して、新たなカテゴリーを作り出すことです。

「晴れ」と「曇り」には、「晴れやかな顔」や「表情が曇る」などの表現があり、「天気」のカテゴリーを超えて、人間の心情や表情を表す意味として拡張して用いられています。これは比喩的拡張によるものです。

認知意味論的には、こうしたカテゴリーの拡張が、意味の拡張であると考えられています。

このような意味の拡張を起こす「比喩」にはさまざまな種類がります。

 

 

比喩(ひゆ)

意味の拡張を引き起こすものの一つに「比喩」があります。

比喩には、「メタファー(隠喩)」「メトニミー(換喩)」「シネクドキ―(提喩)」などがあります。

 

メタファー(隠喩)

メタファーとは、物事のある側面から連想した類似性に基づく、具体的で分かりやすいもので、抽象的で分かりにくいものを表します。

※「~のようだ」は用いません。この表現は直喩(シミリー)になります。

例:パソコンが凍る。

具体的な水が凍って動かなくなる様子を使って、パソコンが動かなくなっている、反応しない様子を表しています。

 :彼女は僕の太陽だ。

具体的な太陽という言葉を使って、彼女は僕にとって太陽のように明るく照らしてくれる存在だということを表しています。

太陽・・・生き物に無くてはならない存在ですね!それだけ必要不可欠な存在ってことを表しています。

 

メトニミー(換喩)

メトニミーとは、「あるもの」を「隣接関係にある他のもの」で示すことです。さまざまな概念の隣接性に基づいて表します。

この隣接関係というのが・・・次に紹介するシネクドキ―の包摂関係と少し混乱します(^^;

例:昨日の夜は鍋を食べた。(昨日の夜は鍋の中身を食べた)

 :洗濯機を回す。(洗濯機の中の洗濯槽を回す)

 :漱石を読む。(漱石の書いた本を読む)

 :永田町は日本の政治の中心だ。(永田町にある国会は日本の政治の中心だ)

上記のように、鍋を食べたわけではなく鍋の中身を食べたという意味を表します。このようにメトニミーには、目につきやすいものを言うことで煩雑な表現を避け、端的で経済的に表すという効果もあります。

 

シネクドキ―(提喩)

シネクドキーとは、包摂関係に基づいて、上位概念で下位概念を指したり、下位概念で上位概念を指したりするものです。

例:花見に行く。

(「花」という上位概念で「桜」という下位概念を表しています。日本で花見と言えば桜を見にいくことです)

 :お茶しに行こう。

(「お茶」という下位概念で「飲み物」という上位概念を表しています。「お茶しに行こう」と言えば、カフェに行ってコーヒーやフラペチーノを飲むこともあります)

 

 

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比喩表現は日常生活で知らず知らずのうちに沢山使っている気がします。

比喩を用いることで、表現も豊かになって、相手に伝えたいことがより的確に伝えることができる効果もありますね。

 

 

 

過去問・「プロトタイプ」「意味拡張」「メタファー」「メトニミー」「シネクドキー」について出題されたもの

 

平成28-Ⅲ問題3-問1

意味拡張の問題です。

「筆を執る」というのは「文章を書く」という意味での比喩メトニミーの表現です。これと同じ意味拡張の例はどれでしょう?

1番👉「愛情を注ぐ」は与える、あげるという類似性のメタファー。

2番👉「問題を抱えている」は持つという類似性のメタファー。

3番👉「音量を上げる」は高くするという類似性のメタファー。

4番👉「耳を傾ける」は「身体ごと相手に耳を傾ける」という隣接関係のメトニミー。

したがって正解は、4番

 

平成29-Ⅲ問題2-問1

意味拡張の問題です。

「花見に行く」と同じ意味拡張の例はどれ?「花」は上位概念で「桜」という下位概念を表すシネクドキーです。

1番👉「パトカーに捕まる」は警察との隣接関係のメトニミー。

2番👉「明日も天気になれば・・」は天気という上位概念で晴れという下位概念を表わすシネクドキー。

3番👉「背中を流して・・・」は汚れとの隣接関係のメトニミー。

4番👉「医者の卵」医者になりたての人と生まれたての卵の類似性、メタファー。

したがって正解は、2番

 

平成30-Ⅰ問題1-(13)

比喩についての問題です。仲間外れはどれ?

1番👉「我が社には追い風だ」はメタファー。(追い風とは後ろからの風のことですが、会社を有利な方へ後ろから後押ししてくれているという意味を表しています)

2番👉「漱石は難しい」はメトニミー。(難しいのは漱石の書いた本)

3番👉「洗濯機を回す」はメトニミー。(回すのは中の洗濯槽)

4番👉「黒板を消す」はメトニミー。(消すのは黒板の文字)

5番👉「永田町」はメトニミー。(永田町にある国会やそこの政治家)

したがって正解は、1番

 

令和1-Ⅰ問題9-問1

プロトタイプについての問題です。

「落とす」がプロトタイプ的な意味で使われているのはどれ?

まず落とすという動詞の典型的な意味は・・・上から下へ何かを落とすことでしょうか。

1番👉汚れを落とすはプロトタイプ的ではありません。

2番👉信用を落とす・・・これもプロトタイプ的ではない。

3番👉屋根の雪を落とす・・・これはプロトタイプ的!

4番👉試験順位を落とす・・・これもプロトタイプ的ではないです。

したがって正解は、3番

 

令和2-Ⅰ問題10-問4

メトニミーについての問題です。同じ例はどれ?

1番👉「ジョッキを飲み干す」はメトニミー。(飲むのはジョッキの中のビール)

2番👉「花見に行こう」はシネクドキー。(上位下位概念)

3番👉「約束を破った」はメタファー。(約束を守らなかったという意味との類似性)

4番👉「パンの耳」はメタファー。(顔の外側についている耳との類似性)

したがって正解は、1番

正解はすぐに1番と分かったけど・・・4番がどの比喩カテゴリー??と悩んでしまいました。パンの耳・・・この表現よく使ってますよね~🍞

 

 

 

最後に・今日のひとコマ

 

 

岩手産の野菜でラタトゥイユ

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数日前に実家の岩手から野菜が届きました。

父は数年前からかなり本格的に家庭菜園をやっているんですよね。

トマト・ナス・ピーマン・玉ねぎ・かぼちゃ・じゃがいも・紫蘇・茗荷・インゲン豆。。。色んな野菜が入っていました🍅 うれしい!

さっそくラタトゥイユを作ってみました。沖縄産の青パパイヤも入れて♪ 岩手と沖縄のコラボです。

野菜の味が濃い~~。味付けは塩のみで十分。野菜の甘みが際立って最高です。

こうやって離れて暮らしていても、、、気にかけてくれる父に感謝です。

 

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本日も最後までお読みいただきありがとうございます🌊

それではまた明日!

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2021年9月

 

【言語一般】言語の構造・意味体系『類義語・同義語』『対義語』『多義語』

Chào buổi sáng mọi người! はいさい🌺ソムタム娘です。

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たまに東京に住む妹からラインで子供の動画が送られてきます。私の姪っ子にあたるわけですが・・・とにかくカワイイんです。やっぱり血が繋がっているっていうのもあるんでしょうか?

動画を観ていると無意識ににやけてしまいます(笑)

自分が子どものころはこんな。。。ラインやスマホなんて想像もできない時代だったけど、今は会えなくてもこんな簡単にやりとりができてしまいます。

便利な時代になりました~。

 

さて今日の内容は、「言葉の意味」についてです。

 

 

意味論とは?

「意味」という言葉は日常の言語生活でもよく用いられます。ここで扱う意味というのは、まさに語や文の意味のことになります。意味論とはそれを分類・整理し、学問として研究考察するものです。

それでは具体的に、語や文の「意味」とはどんなことを指すのでしょうか。

 

 

一般意味論

辞書にはさまざまな言葉の意味が掲載されています。しかし、「語」と「語」の関係や違いについてが考慮されていることは少ないです。

例えば、「話す」と「述べる」という動詞についてみると、どちらも動作としては同じ意味を持っていると考えられます。しかしそれぞれの動詞がどのような語と結び付くかというところまで考えると違いが出てきます。

例:自己の体験を話す。〇       自己の体験を述べる。〇

  まとまった内容を文章で話す。△  まとまった内容を文章で述べる。〇

  二人でひそひそと話している。〇  二人でひそひそと述べている。✖

上の例から分かるように、「話す」は音声による口頭言語に限られるのに対し、「述べる」は書き言葉としても使われます。また、「述べる」は話し手から聞き手への一方的な伝達になるけれども、「話す」は話し手と聞き手の相互からの伝達が可能です。

このように、文脈によって「語」の使い分けもとても重要になってきます。

 

成分分析

伝統的な意味論では、意味をいくつかの構成要素による構造体と捉えて、他の語との関係を考察します。

例えば、料理の言葉の「煮る」と「焼く」という2語では、次のような意味的な特徴から構成されていると分析できます。

 

【煮る】・・・〔+調理する〕 〔+加熱する〕 〔+水を使う〕

【焼く】・・・〔+調理する〕 〔+加熱する〕 〔-水を使う〕

このように〔調理する〕〔加熱する〕〔水を使う〕というような「煮る」「焼く」という語の意味を作りあげている部品に当たる特徴を意味成分(意味素性)と言います。

そして、このように語を意味成分に分解することを成分分析と言います。

この成分分析によって、料理の際に使う動詞の「煮る」「焼く」の両者の違いは〔水を使う〕か否かで区別することができます。

 

また、この意味成分を用いて、文の適格性を意味的な観点から説明が可能になります。

例えば「本を煮る」という文が適格ではないのは明らかです。それは「煮る」という動詞は目的語に「食物」を要求するからです。「本」は「食物」という意味成分を持っておらず、「煮る」という語の持つ選択制限(共起関係)にあわないからというわけです。

上記の「話す」と「述べる」の違いも同じように説明できます。

 

 

上位語と下位語

例えば、「おかし」と「ケーキ」の2つの語の間には、「ケーキであれば必ずおかしである」という関係が成り立ちます。

しかし、反対に「おかしであれば必ずケーキである」という関係は、成り立ちません。

このような関係は、包摂関係(上下関係)と呼ばれて、「おかし」のように指示範囲(意味の外延)が広いものを上位語と呼び、「ケーキ」のように指示範囲が狭いものを下位語と呼びます。

また、この上位語と下位語は固定的なものではなく、例えば、「ケーキ」が上位語になれば、その下位語には、「チーズケーキ」「モンブラン」などが考えられます。

 

言語習得においては、多くの場合、下位語の習得が早く、上位語の習得が遅いと言われています。なぜかというと、一般的に上位語は総称的で抽象度が高く、その語に内包される下位語が習得されていないと理解しにくいからです。

 

 

類義語・同義語

語には似た意味を持つものがあります。

例えば、「美しい」「きれいだ」や「降りる」「落ちる」などは、部分的には同じ意味を共有していますが、それぞれ異なる意味も持っています。このような関係にある語同士を類義語と言います。

例:きれいな花 〇      美しい花 〇

  きれいな空気 〇     美しい空気 ✖

  きれいに掃除する 〇   美しく掃除する ✖

このような違いが生じるのは、「きれいだ」も「美しい」も、見た目の華やかさという意味は共通して持っているけれど、「きれいだ」には、この意味に加えて「不純なものがない」「整っている様子」という意味があって、その点で「美しい」よりも広い意味領域を持っているからです。

また、類義関係にある語の中で「きのう」「さくじつ」など、指し示す対称の範囲がほぼ同じものを同義語と呼ぶことがあります。しかし、厳密には、全く同じ意味ということはなく、文体、スタイル、場面、文脈などで何らかの違いがあり、使い分けられています。

 

 

対義語(反義語)

対義語とは、「上」「下」のように、語と語が意味的に共通の要素を持っていて、ある観点から見たときに対立する意味になるとき、そのような関係にある語同士のことを言います。

対義語の関係にある語と語の対立の仕方には、次のような種類があります。

 

相補的対義語・肯定否定の関係

相補的対義語とは、「表」「裏」のように、AでなければBというように、一方が肯定されれば、もう一方は否定される対義語です。

例:あたりーはずれ

  出席ー欠席

  生ー死

  合格ー不合格

  あるーない

  

 

両極的対義語

両極的対義語とは、「北極」「南極」のように、AとBの両語が両極的であり、中間段階を持たない対義語です。

現実的には、北極と南極の間の空間は存在しますが、語としては、その部分には焦点が当たっておらず、あくまで両極の部分だけが言語化されているので両極的対義語になります。

例:天ー地

  入学ー卒業

  幼児ー老人

  始まりー終わり

  頂上ー麓

 

連続的対義語・程度の大小

連続的対義語とは、「多い」「少ない」のようにAとBの両語が両極的ではあるけど、中間段階を持つような対義語言です。中間段階を持つということは、程度差があるということで、「少し多い」「とても多い」のような程度の違いを言ったり、「多くもなく少なくもなく」と言うことも可能です。この関係は、属性を表す形容詞に多いです。

例:大きいー小さい

  長いー短い 

  太いー細い

  遠い―近い

  高いー低い 

 

視点的対義語①・一つの行為を別の視点からみる

視点的対義語とは、「行く」「来る」のように、同じ事柄を表すAとBの両語が異なる視点から表現される対義語です。

例:売るー買う

  教えるー学ぶ 

  右ー左

  貸すー借りる  

  輸入ー輸出

このような話し手や聞き手の位置関係が関与する表現をダイクシス(直示表現)と言います。

 

 

ダイクシスについてはこちら。

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視点的対義語②一つの関係を別の視点からみる

もう一つの視点的対義語は、「親」「子」のように、お互いの存在を前提とする関係の対義語です。ある一つの関係を、別の視点からみて表現されます。

例:医者ー患者

  先生ー生徒

  親ー子

  師匠ー弟子

  上司ー部下

 

 

 

多義語

多義語とは、同じ音形・語形の語が複数の意味を持つ語のことを指します。多義とは、一般的に同じ音形・語形の語が持つ複数の意味のことです。

例えば、「重い」は重さとしての「重い」という意味だけではなく、「重い話」や「気が重い」など多義的な意味として多く用いられることがあります。

他にも、「ところ」は「私の生まれたところ」と言えば、場所の意味となりますが、「今終わったところ」と言えば時間的な意味を表し、「あなたが言ったところでどうにもならない」と言えば、「ところ」は形式代名詞としてより抽象的な事柄という意味が強まります。

多義は、限られた一部の語だけに見られるわけではなく、広範囲に見られます。名詞では、「頭」の「頭が固い、頭に入らない」や、「壁」の「壁にぶちあたる、壁を乗り越える」など、動詞では、「切る」の「飲み切る、断ち切る」などが、多義的な意味を持っています。

なお、多義語の表す意味の中で、中心となる基本的な意味を「基本議」と言って、そこから拡張したさまざまな意味が多義となります。

この基本議から多義へは脈絡なく拡張するわけではなく、一定の関わりがあると考えられています。

 

 

 

過去問・「対義語」「多義語」について出題されたもの

 

平成29 -Ⅰ問題13-問3

多義的な意味を持ち、複数の発話行為に使用される語とは?

「どうも」という言葉は、「どうもありがとう」と感謝の意味や、「どうもよくわからない」のようになぜかよく分からないが・・という意味や、「どうも、お久しぶりです」というように挨拶的な意味としても使われ、多義的な意味を持っています。

したがって正解は、3番

 

平成30-Ⅰ問題3-(6)

対義語についての問題です。

一方が肯定されれば、他方が否定される対義語とは?

1番👉「重い」「軽い」は、程度の大小。

2番👉「ある」「ない」は、肯定否定。

3番👉「始まり」「終わり」は、両極的。

4番👉「前進」「後退」は、視点的。

したがって正解は、2番

 

平成30-Ⅰ問題3-(8)

お互いに相手の存在を前提にしている対義語はどれ?

正解は、4番。子がいるのは親がいるからで、親も子がいるから親と呼ばれます。

 

平成30-Ⅰ問題3-(9)

対義語は語種が共通しているものが多いですが、そうでない例外もあります。語種が共通していないものはどれ?

1番👉「プロ(外来語)」「アマ(外来語)」

2番👉「砂糖(漢語)」「醤油(漢語)」

3番👉「頂上(漢語)」「麓(和語)」

4番👉「水(和語)」「油(和語)」

正解は、3番

 

平成30-Ⅰ問題3-(10)

対義語は品詞の関係も異なることがあります。適当なものはどれでしょう?

1番👉「違う」の対義語は「合う」でどちらも動詞です。

2番👉「間に合う」の対義語は「遅れる」でどちらも動詞です。

3番👉「嫌い」の対義語は「好き」でどちらもナ形容詞です。

4番👉「若い」の対義語は「老いた」「老い」・・・とりあえず「古い」ではないと思います。なのでイ形容詞ではないですね。

したがって・・・品詞が異なる関係のもの、正解は、4番

これは結構難しい。。

 

 

令和2-Ⅰ問題5-問4

対義語の指導の際に注意すべき点は何でしょう。

正解は、2番

値段が「高いー安い」、高さが「高いー低い」のように、対義語が一対一にはならない単語もあります。

 

 

 

 

最後に・今日のひとコマ

 

 

沖縄土産

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先日、東京に住む妹に沖縄から荷物を送りました。

 

なぜかというと・・・

このグァバをどうしても食べてみてほしかったんです。

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妹も私と同じく東南アジア好き。むしろ、私がアジア・・・タイに出会うきっかけを作ってくれたのも妹なんですよね。。。

 

なんだか送りたいものがどんどん増えて、こんな感じになってしまいました(笑)

 

少しでも沖縄の空気を感じてもらえたらいいな。

 

 

本日も最後までお読みいただきありがとうございます🌊

それではまた明日!

Cảm ơn mọi người đã luôn đọc hết.  Hẹn gặp lại ngày mai!

 

2021年9月

【言語一般】言語の構造・統語構造『統語論』

Chào buổi sáng mọi người! はいさい🌺ソムタム娘です。

Hôm nay cũng chùng mình cùng cố gắng học tiếng Nhật nào!!  📚

今日も日本語の勉強を頑張りましょう!

 

 

昨日はいつもより仕事から帰るのが遅くなり、日が短くなったなぁと夏の終わりを感じて少しシンミリしてしまいました。。。

6月くらいのときは、これから夏だー!って気分になるんですが、その夏もあっという間ですね。ほんと夏は過ぎるのが早いです。

セミの鳴き声もいつの間にか聞かなくなりました。

 

さて、今日の勉強は「統語構造」についてです。言葉だけ聞くと「???」ですよね(^^;

それでは詳しく見ていきましょう。

 

 

 

統語論とは?

統語論という分野は「文」がどのような構造を有しているか、またその構造と文が作られる関係を考察するものです。構文論とも呼ばれています。

「文」についての定義は通常「まとまった意想を表す語の集まり、あるいは語から構成された言語伝達上の基本単位」と言われています。

ただし、単一の「語」のみの構成でも意思が伝達されれば「文」とみなされます。命令文や感嘆文がそれにあたります。

例えば、「飛行機が沖縄に着陸する」という文には、2つの名詞「飛行機」「沖縄」、動詞「着陸する」、2つの格助詞「が」「に」という5つの語を用いて、文法的に適格な文を作るには、必要な語を一定の規則に従い、正しく組み立てなければいけません。

統語構造とは、このような語や形態素の配列に関わる構造のことを言います。

この統語構造に関する知識は、文の理解において大きな役割を果たしています。

「AがBに着く」という構文を覚えておけば、Aが移動するもの、Bが到達する場所であることが推論可能になります。

 

 

抽象的な統語構造

統語構造は、表面的には線条性を持った配列で、音声化・文字化されるけれども、そのもの自体は抽象的なものであると言えます。

例:新しい 先生のを聞く(「新しい」が「先生の話」を修飾する統語構造)

 :新しい先生の 話を聞く(「新しい」が「先生」を修飾する統語構造)

この文は構造的に2通りの解釈ができます。

このように統語構造は抽象的なものであるため、表面的に現れる単語の知識だけでは文の意味を理解するのに難しい場合もあります。

 

 

文法関係と格関係

日本語の文の構造を考える上でとても重要なもののひとつに、文法関係格関係があります。

例えば、「太郎がりんごを食べた」のような他動詞文では「太郎が」が主語、「りんごを」が目的語、「食べた」が述語になります。この主語、目的語、述語のような文における構造的な働きに注目したものを文法関係と言います。

これに対し、格関係とは、文中での形態的な表示に関わるもので、この文では「太郎が」が主格、「りんごを」が目的格または対格となります。格関係は名詞の形態に関わるものであるため、動詞や助動詞には該当しません。

日本語を論じる場合、名詞に付く格助詞をそのまま名称に用いて、主格と同義でガ格、目的格を同義でヲ格と呼ぶことも多いです。

また日本語はこの文法関係と格関係が常に同じとは限りません

 

格とは

とは、名詞や代名詞が文中での形態的、統語的、意味的な働きに対応して形態変化することを指す文法カテゴリーです。

日本語では、その格が格助詞によって明確に現れるけれど、それらのガ格やニ格の名詞句がどのような働きを持つかは固定的ではなく、それぞれの文ごとに決まってきます。

ただし、ある程度その組み合わせにはパターンもあり、その中で比較的安定したものを文型と呼びます。

例:「~が+自動詞」

 :「~が+~を+他動詞」

 :「~が+~に+~を+授受動詞」 

 :「~が+~から+~に+移動動詞」

これらの文型は、述語となる動詞の特徴から格の組み合わせが比較的安定しています。

日本語で格助詞を重視するのは、格助詞の違いが統語構造の違い、要するに文型に密接に関わっているからなのです。

 

 

単文と重文と複文

文を構造からみた分類で、「主語+述語」の形のみを備えたものを「単文」と言い、2つ以上の単文が対等に結ばれたものを「重文」、2つ以上の単文の一方(従属節)が中心となる単文(主節)に従属的に結びつけられているものを「複文」と言います。

例:太郎は映画を観に行く。(単文)

 :太郎は映画を観に行き、花子はミュージカルを観に行く。(重文)

 :太郎が映画を観に行くから、花子も映画を観に行く。(複文)

単文を複文にするのに必要なのが接続助詞になります。

上の例では「~から」が使われていますが、その他に「~ため」「~のに」「~が」「~けれど」等があります。これらの接続助詞を用いて、単文動詞を繋げると複文になります。

 

 

 

過去問・「統語構造」について出題されたもの

 

令和2-Ⅰ問題13-問1

統語レベルでの誤解が起こっているものはどれ?

1番👉指示対象の「あれ」を誤って解釈するのは、意味レベルでの誤解です。

2番👉「小さな」「猫の声」と「小さな猫の」「声」というふうに修飾関係を誤って解釈するのは、統語レベルでの誤解です。

3番👉「さわだ」と「さなだ」を聞き誤るのは、音韻レベルでの誤解です。

4番👉「結構です」の解釈の誤りは、意味レベルでの誤解です。

したがって正解は、2番

 

令和2-Ⅲ問題2-問3

曖昧な文の統語構造を分かりやすくしている「ポーズ」のとり方はどれ?

1番👉「東京の友達」の後にポーズを置くと、友達が東京にいることを示します。

2番👉「警官は/必死に逃げる犯人を・・・」の文で「警官は」の後にポーズを置くことで、必死だったのは警官ではなく、犯人であることを示します。

3番👉「昨年あの家を建てた/建築士は・・・」の文で「建てた」の後にポーズを置いても置かなくても、建築士が家を建てたということは示せています。

4番👉「この前おばからもらった桃を/食べた」の文で「桃を」の後にポーズを置くと、

桃をもらったのが「この前」で、食べたのは「この前」が指す時点にはなりません。

したがって正解は、2番

 

:::::::::::::::::::::

言語運用には、統語的な側面だけではなく、音韻的な側面や、形態論や語彙的な側面、意味論、語用論的な側面の言語知識や、社会言語的な能力といった、さまざまな知識や能力が関わっているということですね。

 

最後に・今日のひとコマ

 

 

沖縄行事「シバサシ」

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一昨日の夕方散歩で、花屋の前で見つけました。

「シバサシ」って初めて聞きました。調べてみたら沖縄の伝統行事のひとつみたいです。

沖縄は、旧暦で行われる独特な伝統行事が多く、とてもその風習を大切にしていると思います。

沖縄の興味深い一面です。

 

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本日も最後までお読みいただきありがとうございます🌊

それではまた明日!

Cảm ơn mọi người đã luôn đọc hết.  Hẹn gặp lại ngày mai!

 

2021年9月

【言語一般】文字と表記『漢字』『平仮名』『片仮名』『ローマ字』

Chào buổi sáng mọi người! はいさい🌺ソムタム娘です。

Hôm nay cũng chùng mình cùng cố gắng học tiếng Nhật nào!!  📚

今日も日本語の勉強を頑張りましょう!

 

 

昨日ふと何気なく、日本語教育能力検定試験の試験会場を確認していたんですが、、、てっきり去年と同じ会場なのかと思っていたら違うんですね(^^;

あやうく去年と同じホテルを予約してしまうところでした。。あぶないあぶない。

今回も去年と同様で福岡で受験予定なんですが、飛行機で行ってそのあとも移動・・・初めての土地で地理感がないとちょっと心配です。

 

今日は先日勉強した、漢語や和語の実際の文字と表記についての勉強です。

 

語種についてはこちら。

nihongo-tiengnhat.watashinoarukikata-diary.com

 

 

 

 

日本語の文字

日本語には、「漢字」「平仮名」「片仮名」「ローマ字」の4種類もの文字が使われていて、これは他の言語に見られない大きな特徴です。

そしてこの仮名文字と漢字の組み合わせを「漢字仮名交じり文」と呼び、これが日本語の基本となります。この漢字仮名交じり文が文を読みやすくしてくれているとも言えます。

また仮名部分は助詞や助動詞などの文法を担っていて、日本文の表記上重要な特徴でもあります。

文字の種類ごとに特徴をみていきましょう。

 

 

漢字

漢字は、紀元前1,300年ころに遺跡から見つかった「甲骨文字」がはじまりと言われています。その後、字形の変遷を経て今のような「楷書」が生まれました。

漢字には「形・音・義」があり、文字組立ての原理があります。

「形」とは字体のことです。

「音」とは日本語化した中国の発音(字音)があります。

「義」とは語の意味で、これを日本語読みにしたものが字訓になります。

そして漢字には「六書」と呼ばれる分類があり、「象形」「指示」「会意」「形成」「転注」「仮借」の6種類からなります。

 

漢字の分類

物の形に象って(かたどって)表したものです。

例:日・月・木・山・虫・鳥・手 等

象形では表現できない抽象的な概念を、ある符号を用いたり、象形文字に変化を加えたりして表したものです。

例:一・三・上・中・下 等

会意

二つ以上の意味を表す要素を組み合わせて表したものです。

例:明(日と月からなる)・位(人と立からなる)・林(木と木からなる)、、轟・計 等

形声

二つの文字を意味を表す要素と音を表す要素を組み合わせて表したもの。漢字にはこれに属する文字が最も多いです

例:柏(白の音と木の意味)・江(工の音と水の意味)・景(京の音と日の意味)・園・週 等

転注

本来の意味から派生した意味で作ったものです。

例:「楽(がく)」(本来は音楽の意味だが、人に楽しみを与えることから、「楽しい」に転じたもの)

仮借

意味に関係なく、音が同音もしくは類似している文字を転用したものです。

例:「革(かく)」(革(かわ)であるけれど、音を借りて「革命(かくめい)」と用いるもの)

 

漢字の「音」「訓」

日本語は、音読み訓読みという2種類の読み方があるのも特徴です。それぞれに何種類かの読み方がある場合も多いです。漢字圏の国でも、音読みのみで1つの読み方しかないことが多い・・・そのため日本語学習者にとっては覚えるのに苦労する要因のひとつでもあります。

日本語の音読み(字音)には「呉音」「漢音」「唐音」の3種類があります。日本のどの時代に中国のどの地方から伝わったかに由来しています。

 

詳しくはこちらで。

nihongo-tiengnhat.watashinoarukikata-diary.com

 

 

訓読みについては、「異字同訓」「熟字訓」などの関連項目が存在します。

 

異字同訓とは

異字同訓とは、同訓異字とも言われていて、異なる漢字であっても同じ訓を有するものの組み合わせのことを言います。

例:「上がる・挙がる・揚がる」・「合う・会う・逢う・遭う」(動詞)

 :「暑い・厚い・熱い」・「早い・速い」(形容詞)

 

 

熟字訓とは

熟字訓とは、漢字からなる単語に、単字単位ではなく熟語全体に1つの訓読みを当てたものです。そのため、単字に分解してもそれぞれに訓読みの要素を表すことは不可能なものが多いです。

例:「紅葉(こうよう)」👉「紅葉(もみじ)」

 :「今日(こんにち)」👉「今日(きょう)」

上記の「紅葉」のように、熟字訓と音読みでは意味が異なる場合もあります。

また、よく使われる言葉が熟字訓になっている場合が多く、訓には和語ばかりではなく外来語も使われることもあります。

例:煙草(たばこ)

 

※「玄人(くろうと)」「素人(しろうと)」等はそれぞれ「玄」「素」「人」に分解可能で、あくまで音便化現象の一種と考えられています。

 

 

音便化についてはこちら。

nihongo-tiengnhat.watashinoarukikata-diary.com

 

漢字表(漢字制限・使用範囲の目安)

漢字に関して、初めて制限が実現したのが1946年の当用漢字表(内閣告示・訓令、1,850字)によってでした。

1981年には、常用漢字表(内閣告示・訓令、1,945字)が告示されました。

当用漢字表が、この範囲内で漢字を使い、それから外れるものは仮名で書くようにするなどという制限色の強いものであったのに対し、常用漢字表は、漢字使用の際の目安という位置づけに変わっているのが特徴です。

2010年にはさらに常用漢字表が改定されて、掲載字種は従来の1,945字から2,136字に変更されました。

追加された漢字の選定基準は、「頻出頻度が高く、造語力(熟語の構成能力)も高いもの」「出現頻度が高い代名詞(例:俺、誰)」「出現頻度がそれほど高くなくても漢字で表記した方が分かりやすいもの(例:謙遜の遜)」「書籍や新聞の出現頻度が低くても社会生活上よく使われ必要と認められるもの(例:訃報の訃)」「都道府県名で使われているもの」というものです。

より実生活に見合った漢字が追加されたというわけですね。

 

 

平仮名

平仮名は、万葉仮名の草書体を簡略にしたところから生じた文字です。すなわち万葉仮名の草書体を書き崩して用いた文字が更に崩れて平仮名になったというわけです。

したがって、成立時期も一時にできたものではなく相当の年月にわたって次第にできたものだと考えられています。

平仮名は「女手(おんなで)」とも呼ばれていて、漢字漢文を男性知識階級が多く公文書に用いたのに対して、これは和歌などから次第に日記や物語を書くところまで使用範囲が及び、平安女流文学を生む土台も作っていきました。

平仮名文は元は漢字を交えず平仮名だけで書かれるのが普通であったけれども、明治以後、漢字平仮名交じり文が一般に普及していきました。

 

仮名遣

平仮名で日本語を書き表す際の決まりを「仮名遣い」と言います。

明治時代には契沖仮名遣いと呼ばれる流れを受ける歴史的仮名遣い」を採用していました。これは平安時代初期までの実際の綴りを発掘したものを基にした書き方でした。

第二次世界大戦の後、国語国字改革の流れによって1946年の「現代かなづかい」(内閣告示・訓令)が告示されるまで、公教育の場で正式な仮名遣いとして用いられていました。現在の公教育では古典文学作品における教育でのみ用いられています。

「現代かなづかい」発音された音に近い表記をするのが原則という新しい方式取り入れられました。それをさらに整理したのが1986年の「現代仮名遣い」(内閣告示・訓令)になります。

 

現代仮名遣いの特徴

現代仮名遣いは、おおまかに現代語の音韻に従って書き表し、特定の語については表記の慣習を尊重するものとしています。

一部を紹介します。

 

【じ・ぢ・ず・づ】

・「ぢ・づ」は原則は「じ・ず」を用います。ただし、同音の連呼や、連濁、複合語、語意識の働く語彙に関しては、歴史的仮名遣いの「ぢ・づ」を許容します。

例:ちむ・ちこまる・つる・つく・等 (同音連呼)

 :鼻血(はな)・小遣い(こかい)・間近(まか)・近々(ちかか) 等

(「いちじく」「いちじるしい」はこの例に当たらない)

なお、次のような語は現代語の意識では一般に二語に分解しにくいものとして、それぞれ「じ」「ず」を用いて書くことを本則としますが、「せかいぢゅう」「いなづま」のように「ぢ」「づ」を用いて書くことができるものとします。

例:世界中(せかいゅう)・稲妻(いなま)・固唾(かた)・融通(ゆうう)・きな 等

 

また、「地面(めん)」「図画(が)」の「地」「図」はもともと音読みで濁って発音するものであり、「じ」「ず」を用いて書きます。

 

【は・を・へ】

いわゆるハ行転呼音「はひふへほ」を用いる語は、発音によりア行または「わ」の音で表します。

ただし、助詞の「は」「を」「へ」の語に限り歴史的仮名遣いと同一として音では綴らないです。

(現代かなづかいではこの準則を「わ・お・え」と書いても構わないと解釈したけれども現代仮名遣いでは「は・を・へ」に統一されました)

 

【長音表記】

「あ・い・う」列長音は該当列の母音を添えます。

例:かさん・おじさん・つしん(通信) 等

「お」列長音は「う」を添えます。

例:こうん(幸運)・そおん(騒音)・こしん(行進)・おじ(王子) 等

ただし、歴史的仮名遣いの「ほ」や「を」が「お列長音」に続いていたものは、「お」を添えます

例:「氷」こり(こほり)・「大きい」おきい(おほきい)・「遠い」とい(とほい)・「十」と(とを) 等

「え」列に関しては長音として発音されるか、えい、れい、けい、などのように発音されるかに関わらず「え」列の仮名に「い」を添えてます。

例:かれ・れ(例)・えが(映画)・て(丁寧)・とけ(時計) 等

 

【拗音・促音の表記】

拗音を表す「や・ゆ・よ」と、促音を表す「っ」はなるべく小さく書きます。縦書きの場合は右側、横書きの場合は下側に書きます。

 

【動詞の「言う」】

「言う」は「いう」と表記します。

例:ものをいう・どういうふうに・いうまでもない 等

 

 

 

送り仮名

送り仮名の付け方は、漢字仮名交じりで書く際の書き方についても決まりがあります。1973年(昭和48年)の「送り仮名の付け方」(内閣告示・訓令)が基準になっています。

また、送り仮名には二つの大きな働きがあります。

 

送り仮名を付けることで活用の変化に応じた表記ができる

例えば、「書く」という語は、「く」の部分を仮名書きにすることにより、「書かない」「書きます」「書いて」というように語形の変化を表すことができます。

 

漢字の読み違いがないようにする

例:嫌いだ(きらいだ)ー嫌だ(いやだ)

 :好きだ(すきだ)ー好む(このむ)

上記のように、文字によって適切な送り仮名を付けることで意思や情報を正確に伝えることができます。

 

送り仮名の付け方にはいくつかルールもあります。

送り仮名の間違いって多いと思います。。。

いくつかのポイントを書きます。

 

活用のある語

活用のある語、動詞や形容詞は活用語尾を送るのが原則です。ただし、例外も沢山あります。。

例:書・実・助ける・生きる 

例外:

①語幹が「し」で終わる形容詞「嬉しい」等は「し」から送ります。

②活用語尾の前に「か」「やか」「らか」を含む形容動詞「静かだ」「穏やかだ」等はその音節から送ります。

③その他、、、「味わう」「教わる」「異なる」「逆らう」・・・

他にも活用語尾の前の音節から送ることが許容されている語もあります。

例:表す(表わす)・行う(行なう)・断る(断わる)

※語幹と活用語尾の区別が付かない動詞は、「着る」「寝る」「来る」などと送ります。

 

また、読み違える恐れのない場合は活用語尾のみでも、その前の音節から送ることも許容されている語もあります。

例:生まれる(生れる)・押さえる(押える)・聞こえる(聞える)・起こる(起る)・落とす(落す)・当たる(当る)・終わる(終る)

 

活用のない語

①名詞は原則、送り仮名は付けません。

例・空・雲・月・鳥・男・彼女 等

ただし、数を数える「つ」を含む名詞は、その「つ」を送ります。
例:一つ・二つ・幾つ 等
 
活用のある語から転じた名詞「動き」「曇り」「願い」「当たり」「答え」「遠く」「近く」等は、もとの語の送り仮名の付け方によって送ります。
例外として、動詞から転じている「恥」「話」「光」「舞」等は送り仮名を付けません。ただし、動詞としての意識が残っているような使い方の場合は送り仮名を付けます。
 
また読み間違えるおそれのない場合は、送り仮名を省くことができます。
例:曇り(雲)・願い(願)・届け(届)・向かい(向い)・答え(答)・祭り(祭)
 
②副詞・連体詞・接続詞は最後の音節を送ります。
例:必ず・更に・少し・再び・全く・最も・及び 等
 
「又」は送り仮名を付けません。
 
③複合語は、読み間違えるおそれのない場合は、送り仮名を省くことが許容されています。
例:申し込む(申込む)・聞き苦しい(聞苦しい)・田植え(田植)・落書き(落書)・飛び火(飛火)・預かり金(預り金) 等
 
また、複合語のうち、次のような名詞は慣用に従って送り仮名を付けません。
例:地位・身分・頭取・取締役 等
 :書留・気付・切手・振替・売値・割引・売上・取引・試合・・・等
 :息吹・時雨・名残・雪崩・吹雪・迷子・行方 等
 
 

 

片仮名・カタカナ

片仮名は、万葉仮名の字画を省略したもので、本来漢文を訓読する際に、「ヲコト点」と供にその読みを示す符号として成立したものです。その呼び方の由来は漢字の一部「片の意」からとも、漢字の傍ら(かたわら)に置く意味とも言われています。

明治から昭和の初等教育では平仮名よりも優先して扱われていました。

(確かに祖母はよく片仮名を使って文字を書いていました)

漢字仮片名交じり文は権威のある文書を意味していましたが、太平洋戦争以後は平仮名の地位が向上して、漢字平仮名交じり文が普通になり、片仮名はその中でも特定の種類の語に使われるようになりました。

主に外来語や、外国の地名・人名、擬音語や植物名を表記に使われる場合が多いです。

 

 

ローマ字

ローマ字は、ラテン語を書き表す文字として古代ローマで完成され、ヨーロッパ各国に広まったものです。

ローマ字による日本語表記は16世紀にキリシタンの宣教師によって持ち込まれました。

1867年にアメリカ人のヘボンが最初の和英辞典で用いたローマ字綴りが、いわゆるヘボン式の元になりました。

明治時代には、このヘボン式のローマ字綴りに内外の学者の手が加えられた標準式(ヘボン式)と、これに異論を唱え、日本語の五十音図に即した「日本式」ができました。

しかしこの二つの綴り方のどちらを採るかで対立論争が起き、昭和12年に臨時ローマ字調査会が設けられ、内閣訓をもっていわゆる訓令式が公布されました。

パスポートなどの公文書はヘボン式が採用されています。

 

ヘボン式

ヘボン式は、「和英語林集成」を作ったヘボンが始め、それを基本として成立した書き方です。

同じ行に属する場合でも、音声学的に子音が違う場合は、違う綴りを採用しているところが特徴で、音声学的であると言えます。

例:サ行・・・sa、shi、su、se、so

 :タ行・・・ta、chitsu、te、to

 :ハ行・・・ha、hi、fu、he、ho

 :ザ行・・・za、ji、zu、ze、zo

 :シャ行・・・sha、shu、sho

 :ジャ行・・・ja、ju、jo

 :チャ行・・・cha、chu、cho

太文字は訓令式と異なるものです。

 

日本式

日本式は、田中館愛橘(たなかだてあいきつ)が主張した、五十音図を前提として子音と母音の組み合わせでつづりを決めたものです。五十音図に沿って作られているので、音韻論的であると言えます。

例:ぢ(di)・づ(du)・・・訓令式と異なるもの

 

訓令式

訓令式は、1937年にローマ字の綴り方の統一を目指して政府が内閣訓令として公布したものです。

例:サ行・・・sa、si、su、se、so

 :タ行・・・ta、titu、te、to

 :ハ行・・・ha、hi、hu、he、ho

 :ザ行・・・za、zi、zu、ze、zo

 :シャ行・・・sya、syu、syo

 :ジャ行・・・zya、zyu、zyo

 :チャ行・・・tya、tyu、tyo

太文字はヘボン式と異なるものです。

 

 

文字の分類

文字の性質によって分類すると、表意文字表音文字に分けられます。

その字自体が意味を持つ文字を表意文字と言います。漢字がこれに当たります。

また、その字が1つの語であるという特徴を重く見て表語文字と呼ぶこともあります。

一方で、字そのものには意味がなく、単に音を表すだけのものを表音文字と言います。仮名やローマ字がこれに当たります。

また仮名もローマ字も表音文字ですが、ローマ字のように子音や母音のレベルで文字になっているものを音素文字、仮名のように基本的には子音と母音の組み合わせで文字になっているものを音節文字と言います。

 

 

 

過去問・「漢字」「平仮名」「片仮名」「ローマ字」について出題されたもの

 

平成27-Ⅰ問題1-(3)

ローマ字の綴りの問題です。仲間外れはどれ?

1番👉「chiri」はヘボン式

2番👉「kaji」はヘボン式

3番👉「shigoto」はヘボン式

4番👉「matsuri」はヘボン式

5番👉「syumi」は訓令式・・・ヘボン式だと「shumi」

したがって正解は、5番

 

平成28-Ⅲ問題4-問4

現代仮名遣いについての問題です。昭和61年の内閣告示について正しいものはどれ?

正解は、4番

 

この仮名遣いは,主として現代文のうち口語体のものに適用する。原文の仮名遣いによる必要のあるもの,固有名詞などでこれによりがたいものは除く。

この仮名遣いは,擬声・擬態的描写や嘆声,特殊な方言音,外来語・外来音などの書き表し方を対象とするものではない。

 

参考:

www.bunka.go.jp

 

平成28-Ⅲ問題4-問5

日本語の発音と表記についての問題です。(不適当なものを問われています)

1番👉助詞を「を」と表記するのはハ行転呼とは関係ありません。

2番👉助詞の「へ」を「え」ではなく「へ」で表記するのはハ行転呼の影響です。

3番👉「狼(おおかみ)」と表記するのは歴史的仮名遣いの表記が「おほかみ」だったためです。

4番👉歴史的仮名遣いで「おとな」「をとこ」と表記するのは、かつての日本語の発音の違いを反映しています。

したがって正解は、1番

 

平成29 -Ⅰ問題1-(4)

漢字の成り立ちについての問題です。仲間外れはどれ?

日・月・川・山は象形文字で、林は会意文字です。

したがって正解は、5番

 

平成29 -Ⅰ問題6-問5

平仮名・片仮名や記号などの表記は縦書きと横書きで異なるものがあります。(不適当なものを問われています)

1番👉かぎ括弧の向きは変わります。

2番👉長音記号の向きは変わります。

3番👉促音、拗音の位置は変わります。

4番👉濁点の位置は変わりません。

よって正解は、4番

 

平成29-Ⅲ問題12-問2

現代仮名遣いで採用されている表記はどれでしょう?

1番👉「工事(こうじ」「氷(こおり)」

2番👉正しくは「行く(いく)」「言う(いう)」

3番👉正しくは「時計(とけい)」「映画(えいが)」

4番👉正しくは「地震(じしん)」「縮む(ちぢむ)」

したがって正解は、1番

 

平成29-Ⅲ問題12-問3

当用漢字表についての問題です。

正解は、3番。日本で漢字に関して、初めて制限が実現しました。

 

参考:

www.bunka.go.jp

 

平成29-Ⅲ問題12-問4

訓令式のローマ字の正しい記述はどれでしょう?

正解は、1番

訓令式では「つき(tuki)」「ふね(hune)」「はし(hasi)」「じゃま(zyama)」と表記します。

 

平成29-Ⅲ問題12-問5

日本語の送り仮名の指導についての問題です。正しい指導はどれ?

1番👉「もうしこみ」は名詞としての場合は「申込」とし「申し込み」のように送り仮名は付けないです。

2番👉「おわる」は「終わる」「終る」どちらも使用可能です。

3番👉「むかう」は「向う」ではなく「向かう」とするのが正しいです。

4番👉「あたり」は「当たり」「当り」どちらも使用可能です。

したがって正解は、3番

動詞の送り仮名は、原則として活用語尾だけなのですが、「向かう」は「向く」から派生した動詞のため、「向かう」のように「か」から送るそうです。

送り仮名のルールは例外も多数あり・・・日本人でも難しいです!!

 

平成30-Ⅰ問題1-(7)

漢字の読みとつくりについての問題です。仲間外れはどれ?

「議(ぎ)」「訪(ほう)」「誤(ご)」「認(にん)」は旁の読み方で読む漢字です。「計(けい)」のみ違います。

よって正解は、5番

 

平成30-Ⅲ問題3-問3

「漢字、平仮名、片仮名、ローマ字」に関しての問題です。

1番👉片仮名は万葉仮名の字画を省略したものです。

2番👉ローマ字のヘボン式表記方では「音素」と「文字」が一対一っで対応はしていないです。「き」は「ki」と表記し、文字1つに対して音素は2つです。

3番👉表語文字と言われる漢字は、表音文字にあたる、平仮名や片仮名、ローマ字に比べると種類が多いです。

4番👉助詞などの機能語は平仮名で表記します。

したがって正解は、4番

 

令和2-Ⅰ問題1-(6)

異字同訓についての問題です。仲間外れはどれ?

1番👉「切る」「斬る」・・

2番👉「興す」「起こす」・・

3番👉「採る」「取る」・・

4番👉「収める」「修める」・・

5番👉「届く」・・・同じ読み方のものはないです。。

したがって正解は、5番

 

令和2-Ⅲ問題7-問1

漢字の授業における指導上の注意点はなんでしょう?

 

1番👉漢字の筆順は板書よりも資料もあった方が分かりやすいですね。

2番👉漢字の導入に限らず、学習者のニーズは最優先です!

3番👉漢字の字形は板書やカードで示して、読みは音声で・・・?別々にってことでしょうか?板書しながら読み上げるほうがいいと思います。

4番👉送り仮名のある漢字は送り仮名と一緒に書かせたほうがいいですね。

したがって正解は、4番

 

令和2-Ⅲ問題7-問2

漢字系学習者の学習上の問題とは?(当てはまらないものを問われています)

1番👉漢字から文章の意味が推測できて・・・確かに文法の学習がおろそかになりそう。

2番👉母語の漢字知識に頼って、意味解釈を勘違いしそうですね。

3番👉個々の漢字を記号のように記憶・・・するのは漢字系学習者以外だと思います。

4番👉母語の漢字と日本語の漢字では字形上に違いがあり、書く際に間違えそう。

したがって正解は、3番

 

令和2-Ⅲ問題7-問4

漢字の字形についての問題です。字形が同一かどうか識別するための練習としてベストなのは?

名・名・名・各・名・名・・・

見・見・見・貝・見・見・・・

ぱっと見確かにどれも同じに見える!w・・・字形が似ている漢字を並べるこの問題は同一の字形を識別する練習としてはいいですね。

よって正解は、4番

漢字を使う学習者はしっかり見ればちゃんと違いが分かるけど・・・非漢字圏の学習者にとっては、漢字=記号に見えてしまうだろうし、「見」「貝」なんて同じに見えてしまいそう。。

 

 

文字と表記に関しては出題数が多いです!しっかり押さえておきましょう。

 

 

 

 

最後に・今日のひとコマ

 

 

 

那覇・のうれんプラザ『丸吉塩せんべい』

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最近初めて購入した、ここのおせんべい。

せんべいにに・・・はねにもなれなかった・・・天使のはねシリーズの梅味。かるーい食感でとっても美味しかったです。

おやつにもおつまみにもぴったり🌟あっという間に一袋完食(笑)

 

 

本日も最後までお読みいただきありがとうございます🌊

それではまた明日!

Cảm ơn mọi người đã luôn đọc hết.  Hẹn gặp lại ngày mai!

 

2021年9月

【言語と心理】言語習得・バイリンガリズム『バイリンガル教育』『イマージョン・プログラム』

Chào buổi sáng mọi người! はいさい🌺ソムタム娘です。

Hôm nay cũng chùng mình cùng cố gắng học tiếng Nhật nào!!  📚

今日も日本語の勉強を頑張りましょう!

 

 

沖縄は台風14号の影響もほぼなくなり朝から気持ちのいい青空です🌞

ただ、今度は本州に近づいて影響が出てきてますね。。。お気をつけください。

 

さて、9月ももう折り返しです。。。皆さま勉強ははかどっていますか?私は・・・もう少しペースを上げないと、、という感じの状況です(^^;

今日も一日気合いを入れて勉強していきます💪

言語一般はひと休みして、言語習得~バイリンガルの内容に戻ります。

 

 

前回までのバイリンガルについて。

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バイリンガル教育

バイリンガル教育とは、バイリンガルを育成する教育、またはバイリンガルの子どもに対して行う教育のことを指します。

言語や文化、社会に対する考え方が多岐にわたるため、一言でバイリンガル教育といっても方法や目的はさまざまです。

例えば、少数派言語集団の同化を優先させる考え方もあれば、言語の多様性を重視し、多文化主義を目指す考え方もあります。

また、家庭での使用言語や学校の授業での使用言語、地域社会での使用言語、国際的、地域的にみた言語の地位などを考慮する必要もあり、複雑な要素が絡んでいます。

バイリンガル教育は、社会、経済、文化、政治など幅広い枠組みの中で捉える必要があります。

バイリンガル教育を教育形態で分類すると、二言語使用に消極的なものと積極的なものに分けられます。

 

 

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移行型バイリンガル教育」と「サブマージョン・プログラム」

二言語使用に消極的な考え方で、最終的に一言語使用を目指します。

 

移行型バイリンガル教育

移行型バイリンガル教育は、子どもが使う言語を、家庭で使用する少数派言語から、社会の中で優勢な多数派言語へ移行させることを目指します。社会に同化させる目的のために行われます。

授業についていける語学力が付くまでは、一時的に母語での授業を受けます。

 

サブマージョン・プログラム

サブマージョン・プログラムは、少数派言語の学習者を多数派言語のクラスの中に入れて、通常の授業を受けさせ、自然に言葉を覚えさせるプログラムです。ただし、特別補習クラスなどを設け、多数派言語を教えることもあります。

日本での外国人児童生徒に対する教育環境は、サブマージョン状態となっている場合が多いです。

サブマージョンは沈めるという意味で、同化主義に基づいている考え方です。

 

 

維持型バイリンガル教育」と「イマージョン・プログラム」

二言語使用に積極的な考え方で、最終的に二言語使用を目指します。

 

維持型バイリンガル教育(継承語バイリンガル教育)

維持型バイリンガル教育は、子どもが持つ少数派言語と社会で使用される多数派言語を同時に伸ばし、文化的アイデンティティの強化を図る教育です。

学校では少数派言語集団の子どもたちが自分の母語、民族や家庭で使う言語(承継語)を使って授業を受けます。一方で、社会における多数派言語の力も付けさせます。

維持型バイリンガル教育は、継承語バイリンガル教育とも呼ばれていて、国内の少数民族集団の権利を肯定する考え方です。

継承語というのは親から受け継ぐ言語を指し、「母語」「相続言語」「民族語」「コミュニティー言語」とも言われています。移民が多い国では継承語教育が政策として行われているところもあります。

 

 

イマージョン・プログラム

イマージョン・プログラムは、学校の教科内容を二つの言語を使い分け、第一言語を維持しながら第二言語を習得させるバイリンガル教育です。教科学習を通して未修得の言語を身に付ける学習法の一つです。

共生社会を目指す考え方で、いつ、どのように行うかで、呼び方が異なります。

また、イマージョンは浸すという意味です。

目標とする言語の言葉だけを習得するのではなく、「その言語環境で」他教科も学びまさにその言葉に浸りきった状態での言語習得を目指します。

イマージョン・プルグラムの多くは小学校など比較的早い時期に行われる特徴があります。開始時期によって分類されます。

 

早期イマージョン

5、6歳(小学校入学くらい)から開始。

中期イマージョン

9、10歳(小学校5年生くらい)から開始。

後期イマージョン

11歳から14歳(中学校入学あたり)までに開始。

 

また、目標言語との接触時間でも分類されます。

 

完全イマージョン

クラス全員あるいはほぼ全員が初めて習う外国語を習得するため、教科のすべてを第二言語(目標言語)で行います。他の科目も目標言語によって教えられ、カリキュラム全体を通して言語習得ができます。

現実社会で使える自然な言語をマスターして、教わった科目もその言語で理解し、多文化を理解することが目標にあります。

 

部分イマージョン

授業の一部(50%から30%などさまざま)を第二言語(目標言語)で行うもので、必要に応じて言語習得のための時間も割きます。

目標は完全イマージョンと同じですが、完全イマージョンほどの堪能さは求められていません。

 

イマージョン・プログラムの成功例として、カナダのケベック州で1960年代に行われた「フレンチ・イマージョン」が有名です。

カナダは公用語が英語とフランス語ですが、ケベック州ではフランス語が話されています。ケベック州に来た英語話者の子どもたちがフランス語で教育を受けることで、高いレベルのフランス語能力が習得でき、英語能力においてもモノリンガルの子供たちと遜色がなかったとされています。

ただし、イマージョン教育を受けた子どもたちが文法的に正しいフランス語を使えるようになるとは限らないことや、社会的・文化的に適切な言語使用感覚が身に付かないことが多いという問題や、イマージョン教育の限界も指摘されています。

 

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世界各国では、スペイン語、フランス語、日本語、中国語、ドイツ語、イタリア語、ロシア語、アラビア語など様々な言語をイマージョン・プログラムに取り入れているようです。

日本でも英語のイマージョン教育を行っている学校はあるようです。インターナショナルスクールがまさにそうですよね。

バイリンガルとひとことで言っても、それぞれ個人の生活環境や背景は様々です。

幼い時期に言語を習得する際の環境によって、または習得状況によってダブルリミテッド問題や他にも色々な影響が出てきます。個人のアイデンティティにも関わる問題です。

バイリンガルとして、幼少期から2言語同時に習得するのはメリット・デメリット両方の側面があるように思えます。

どの教育スタイルが正解かどうかではなく、対象となる子どもにとって、生活する上で何が大切で必要なのかによって決めていくべきものではないでしょうか。

 

 

日本語教育能力検定試験・過去問】・「イマージョン・プログラム」について出題されたもの

 

 

平成27-Ⅲ問題11-問2

イマージョン教育についての問題です。

イマージョン教育とは目標言語で教科も学びます。

したがって正解は、2番

 

平成27-Ⅲ問題11-問3

カナダのイマージョン教育の問題点とは?

フランス語は流暢になったものの、文法的に正しいフランス語を使えるようになるとは限らなかったそうです。

よって正解は、3番

 

平成30-Ⅰ問題11-問4

継承語についての問題です。(不適当なものを問われています)

1番👉継承語と現地語を用いてイマージョン教育をやっている学校はありそうです。

2番👉親の期待に応えて自発的に継承語の教室に行く子ども・・・いなさそう。

3番👉継承語の熟達度ごとのクラス分けは難しそうなので、熟達度が異なる子どもが同じクラスで学んでるっていうのはありそうです。

4番👉移住世代によって、継承語の熟達レベルもきっと違うから、必要となる教育形態も異なるはず。

したがって正解は、2番

 

 

最後に・今日のひとコマ

 

 

名護・「道の駅・許田」

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ずっと気になっていた道の駅。ついて立ち寄ることができました!

先日、瀬底島へ行った帰り道です。

ここの「さーたーあんだぎー」が気になったけど、お腹空いてなかったので買わずじまい。。ちょっと後悔w

 

やっぱり道の駅って楽しい!

 

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本日も最後までお読みいただきありがとうございます🌊

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2021年9月

 

【言語一般】語彙の体系・語種『和語』『漢語』『外来語』『混種語』

Chào buổi sáng mọi người! はいさい🌺ソムタム娘です。

Hôm nay cũng chùng mình cùng cố gắng học tiếng Nhật nào!!  📚

今日も日本語の勉強を頑張りましょう!

 

 

今日も朝から☔が降ったり止んだりな沖縄地方です。

昨日は仕事から帰って来た後、どうも勉強スイッチが入らず、、、30分ほどで切り上げてしまいました(^^; もう今日はやめたー!と切り替えてさっさと飲んで寝ましたw

(・・・たまにはいいよね?)

というわけで今日と明日は頑張ります!

 

さて普段何も考えず使っている日本語ですが、日本に昔からある言葉ばかりではなく時を経て外国から入ってきた言葉も多いんですね。

今日はそんな日本語の「語種」についてしっかり勉強していきましょう。

 

 

 

 

 

日本語の語彙の種別「語種」

語の起源や由来によって分類した種類、またはその借用関係から区別した種類を「語種」と言います。

この分類はあくまでもその「語」の日本における来歴と語形(発音)によるもので、漢字で書かれているから漢語、仮名で書かれているから和語だという表記上での区別ではないです。

語種には、「和語」「漢語」「外来語」(カタカナ語)・「混種語」の4種類があります。

それではそれぞれ種類ごとに詳しくみていきましょう。

 

 

語(非借用語

和語は、日本語固有の語を指します。外国との言語の上での交渉が行われる前から日本語の中に存在した語です。大和言葉「固有日本語」とも言われています。

例:「空(そら)」「食べる(たべる)」「暑い(あつい)」 等

表記上は漢字も使用しますが、あくまで表記上のことで、漢字だからといって漢語だというわけではありません。

 

和語特徴

・漢語に比べると、異なり語数は少ないけれども、反対に延べ語数が多いのが特徴です。特に話し言葉では、異なり語数、延べ語数とも和語の割合が多いです。

・公的生活から私的生活に移るにつれて和語の割合が多くなります。

・語形では、音素の数が比較的少なく、音節の構造も単純で、そのため同音語が多いのが特徴です。ほとんどの音が開音節(音節が母音で終わる)になります。

・「海・空・山・里・雲・星・月・花・虫・取・魚・・・」のように、具体的で個別ものを表す表現が豊富にあります。反対に抽象的な言葉が少ないです。

語頭に通常ラ行音や濁音は生じないです。

・語の中心的語基は「目・鼻・耳・頭・手・・・手袋・鳥籠」などのように1拍または2拍のものが多いです。

 

異なり語数・延べ語数についてはこちら。

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語(借用語

漢語は、字音語とも言われ、上代に大陸との交際が開けて以来、中国から直接または間接的に輸入された言葉を指します。多くは中国語からの借用語です。

例:「食物(しょくもつ)」「株式(かぶしき)」「昭和(しょうわ)」 等

ただし、「馬(うま)」「梅(うめ)」などは古代中国から輸入されたもので、早くから和語化されたもののひとつと言われています。

また、幕末から明治にかけて、西洋から多くの文物や制度が西洋語を通じて日本に紹介されたときに、それらの学術語を当時の知識人は漢字を用いて日本語にしました。

例えば「テレフォン」を当時は「電話」という漢語の形に造語して使ったと言われています。他には「物質」「地球」「元素」などは、江戸時代に蘭学者によりオランダ語から訳されたものもあります。

明治になると、「文学」「教育」「階級」などの漢語は英語からの中国語訳を借りてきて使い始めたもので、「哲学」「物理学」「郵便」など多くの学術語も漢語の形で造語されるようになりました。

現代の日本語の漢語の中で主流になっているものが、この頃新しく作られた漢語というわけです。

 

漢語特徴

・和語とは反対に、異なり語数が多く、延べ語数は少ないのが特徴です。

・和語とは反対に、私的生活から、公的生活に移るにつれて漢語の割合が多くなります。

・語形は、漢字一字の漢字音の拍数は通常1拍か2拍です。

・「日本」という語は「ニッポン」と音読みで読めば漢語になりますが、「ひのもと」と訓読みすれば和語として扱います。

・漢語の音読みとは漢字を「字音」で読むことで、この字音には「呉音」「漢音」「唐音」があって、さらに「慣用音」が少し加わります。

 

字音の種類

日本語には漢字一字に対して「呉音」「漢音」「唐音」という3種類の発音が存在します。

例「行」・・・呉音(ぎょう)・漢音(こう)・唐音(あん)

ただしこれらの3種類の読み方がすべて「さん」で一致する「三」のような漢字も存在します。

 

呉音は、一番古くから日本に入ってきたもので、来歴は6世紀ごろからと考えられてています。

当時日本は中国の南朝との交流があり、その南方の発音が日本に定着したのです。中国の南朝時代は長江下流地域には、呉の国があったことから「呉音」と名付けられました。

例:経文(きょうもん)・末期(まつご)・極楽(ごくらく) 等

仏教関係の語彙に多く残っています。

また漢音と比べると、、、

例:【呉音】男(なん)・女(にょ)・万(まん)・美(み)・無(む)

  【漢音】男(だん)・女(じょ)・万(ばん)・美(び)・無(ぶ)

上記のように濁音(d)と鼻音(m)の対立も見られます。その他にも対立の種類は色々あります、、、

 

漢音は、日本では7、8世紀、奈良時代後期から平安時代のはじめごろまでに、遣隋使や遣唐使や留学僧によって伝えられました。洛陽や長安を中心とした北方地帯の音韻体系を多く反映しています。

例:経済(けいざい)・末期(まっき)・極地(きょくち) 等

呉音では鼻音だったものが濁音、濁音だったものが清音となるなどの音韻の変化も見られます。また漢音は、当時の長安で清濁の対立がなくなり始めていたことも反映していると言われています。そのため呉音で全濁であったものが、清音として伝わっている物が多いです。

例:【呉音】勤(ごん)・禅(ぜん)・婆(ば)・定(じょう)・従(じゅう)

  【漢音】勤(きん)・禅(せん)・婆(は)・定(てい) ・従(しょう)

 

唐音とは、平安時代中期以降、鎌倉時代から江戸時代末期までに、宋、元はじめ、明、清などから入ってきた新しい音のことです。遣唐使が廃止され日中の交流が途絶えたあと、平安末から再開し留学僧や民間貿易の商人たちによって持ち込まれましたが、量的には極めて少ないです。

唐音の「唐」は漢音や呉音のように王朝名を表しているのではなく、あくまでも中国(唐の国)を表している語です。

例:椅子(いす)・行燈(あんどん)・和尚(おしょう)・西瓜(すいか)・南京(なんきん) 等

禅宗関係の用語や食物・調度品などについての語彙に多くみられます。

 

慣用

慣用音とは、字音が漢音・呉音・唐音に属さず、日本で独自の音に変化したものを指します。多くは間違って定着したものや発音しやすく言い換えられたものだと考えられます。

例えば「消耗(しょうもう)」は字音は「しょうこう」と発音されるけれど、「耗」の「つくり」の音に引かれて「もう」と読むようになったものです。

また、「口腔外科(こうくうげか)」の「口腔」も字音では「こうこう」になるものや、「憧憬(どうけい)」も字音では「しょうけい」になるものも、慣用音として「こうくう」「どうけい」と読まれています。

このように「偏」や「旁(つくり)」の音から誤って勝手に読まれ始めたものを別名「百姓読み」とも言われています。

 

 

外来語(カタカナ語借用語

外来語は、通常漢語を除いた言語からの借用語で、日本語の中に馴染んで日本語に同化したものを指します。(漢語も厳密にいえば外来語のひとつです)

そのため西洋から来た語がほとんどで「洋語」とも呼ばれていて、洋語の主なものは西欧語で、たいてい片仮名で表記されるため「カタカナ語」とも呼ばれています。量的には英語からの借用語が圧倒的に多いです。

 

外来語の特徴

・外来語の来歴順だと、最初がポルトガル語で16世紀中頃です。キリスト教の伝道師や商人を通じて、キリシタン用語や生活の品などと共に伝わってきました。

例:タバコ・カルタ・パン 等

それから18世紀に貿易を通じてオランダ語が伝わってきました。

例:コーヒー・ガラス・ビール 等

明治以降は英語の他、フランス語・ドイツ語・イタリア語・ロシア語等が入って来て、割合としては英語が80%を占めています。近年の英語の国際化につれて英語からの借用語は急激に増える傾向にあります。

・語形は、英語の「strike」が日本に取り入れられると、「ストライキ・ストライク」のようになって、原語の母音を伴わない子音の連続には全て母音を付けて開音節に変化して発音されます。

このようにカタカナは原語の発音を正確に表していないものも多いです。

また英語の調理台などを表す「range」も日本語では電子レンジと使われているものもあり、原語との意味のずれもあるのが特徴です。

・洋語の形態は、「する」や「だ」を付けて多くの動詞や形容詞などの派生語を作ります。

例:アドバイスする・サボる・ダブる・ナウい・リッチな 等

和製英語だと、ナイター・キャリアウーマン・ワイシャツ等があります。

 

 

 

混種

混種語とは、和語・漢語・外来語の組み合わせによってつくられる語を指します。

「和語+漢語」「和語+外来語」「漢語+外来語」「外来語+外来語」「和語+漢語+外来語」の5種類あります。

形態素の系統ごとに分類してみます。

 

【和語+漢語】

漢語に和語である活用語尾や接辞が付いたもの

例:食事する・面倒くさい・元気だ・丁寧さ

漢語と和語の組み合わせ

①漢語ー和語の構成重箱読み

例:重箱・縁側・絵筆・気軽・絵筆

①和語ー漢語の構成湯桶読み

例:湯桶・雨具・朝晩・梅酒・粗熱

 

【和語+外来語】

例:スタートする・インテリぶる・消しゴム・粉ミルク・足フェチ

 

【漢語+外来語】

例:省エネ・ガス爆発・石油ショック・製パン・カップ

 

【外来語+外来語】

例:ヘアサロン・・・ヘア(英)・サロン(仏)

 :レーズンパン・・・レーズン(英)・パン(葡)

 

【和語+漢語+外来語】

例:折れ線グラフ・野菜卸し売りセンター

 

 

 

過去問・「和語」「漢語」「外来語」「混種語」について出題されたもの

 

平成27-Ⅰ問題1-(10)

漢語の構造についての問題です。仲間外れはどれ?

1番👉力が無い・・・無力

2番👉高い音・・・高音

3番👉額が多い・・・多額

4番👉少ない数・・・少数

5番👉低い・下・・・低下

正解は、5番。低下のみ並列関係ですね。

 

平成30-Ⅲ問題3-問5

意味が類推できない外来語はどれでしょう?

外来語はカタカナで表記されると原語の発音や意味から変わってしまうものも多いです。そのため学習者を混乱させてしまうことも・・・

正解は、3番。「バイキング」は日本では食べ放題の意味で使われることが多いですが、本来は「海賊」という意味です。これは英語話者に「バイキングに行こうよ!」なんて言ったら混乱しますね(笑)

 

令和2-Ⅰ問題1-(5)

音読みについての問題です。仲間外れはどれ?

1番👉体(たいりょく)・・・漢音

2番👉扇(せんす)・・・唐音

3番👉学(がっき)・・・漢音

4番👉章(ぶんしょう)・・・漢音

5番👉降(下降)・・・漢音

正解は、2番。扇子のみ唐音です。

これは難しい・・・

漢音・呉音・唐音の区別・・・覚えてる人すごいです。なので上記で少し詳しく調べてみました。。。唐音のみ当て字のように特殊な発音なので数も少ないし覚えておくといいかも。。出題する方もさすがに、漢音と呉音の違いで問題は出さない?(^^;

 

令和2-Ⅰ問題11-問1

外来語の入って来た時期についての問題です。

16世紀半ばから17世紀初めにはポルトガル語が入ってきて、18世紀から19世紀にかけてオランダ語等の西欧語が入ってきました。

したがって正解は、3番

 

令和2-Ⅰ問題12-問5

混種語についての問題です。他と語種の組み合わせが異なるものはどれ?

1番👉中華(漢語)+ソバ(話語)・・・蕎麦って漢字ですが、、、和語!

2番👉窓(和語)+ガラス(外来語)

3番👉長(和語)+ズボン(外来語)

4番👉生(和語)+ビール(外来語)

正解は、1番。カタカナですべて書いてあるからと・・・外来語とは限らないから注意です。ズボンってフランス語から来てるんですねー。

 

 

 

最後に・今日のひとコマ

 

 

沖縄のバンシルー(グァバ)の木

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最近初めて生で食べたグァバです。こんな木が沖縄では普通に庭に生えているんだとか。

いいなぁー。さすが南国!

 

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なんだか今日は結構ボリュームいっぱいになってしまいました。

本日も最後までお読みいただきありがとうございます🌊

それではまた明日!

Cảm ơn mọi người đã luôn đọc hết.  Hẹn gặp lại ngày mai!

 

2021年9月