【言語と社会】異文化コミュニケーション・文化・異文化適応『c文化とC文化』『文化変容モデル』『アコモデーション理論』

Chào buổi sáng mọi người! はいさい🌺ソムタム娘です。

Hôm nay cũng chùng mình cùng cố gắng học tiếng Nhật nào!!  📚

今日も日本語の勉強を頑張りましょう!

 

 

今日で9月も終わりですね!

夏が過ぎるのは早い・・・と思うのは毎年のことなんですが、8月、9月と日本語教育の勉強にかなり時間を使ったからか、余計に1ヶ月経つのがあっという間に感じました。

9月も結構頑張ったかな?でもそれ以上に10月も頑張らねばと思っています。

あと24日。。。

 

はい!今日の勉強は異文化コミュニケーションについてです。この分野も【言語と心理】と同様で色々な理論のオンパレード・・(笑)

しっかり1つずつ(👈ここ!現代仮名遣いでは「ずつ」、歴史的仮名遣いでは「づつ」です)理解しながら覚えていきたいと思います。

 

 

 

異文化コミュニケーション・文化の概念

「言語教育と言語習得」と「言語使用」には言語に関する知識だけではなく、社会的な問題が大きく関わっています。

言語使用を考える上で、言語と社会の関係を社会的な広い視野でとらえる必要があります。また、社会と異文化コミュニケーションについて考える際に、文化の概念についても知っておく必要があります。

異文化とは、異なる「文化」のことですが、「文化」とはいったい何を指す言葉なのでしょうか。

 

文化とは?

日常生活では「文化」という言葉はよく耳にすることがあります。しかし「文化」という言葉の捉え方は一様とは言えないでしょう。

ブルックス(1975)は、文化には2つの側面があるとして、「c文化(スモールシー文化)」「C文化(ラージシー文化)」に分けて文化を捉えました。

c文化は低文化または見えない文化、C文化は高文化または見える文化とも呼ばれています。

c文化

人間生活における全てのものを文化として捉えます。日常の生活文化(思考、習慣、行動、価値観、時間感覚など)を指します。

C文化

人間生活における中で最良なものを文化として捉えます。文学、芸術、美術、音楽、建築、服飾、料理、マンガ、アニメなどがこれに当ります。

 

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1960年代以前の文化に対する考え方は、C文化が主流でした。しかし、C文化を学ぶことは意味があるものの、C文化の理解だけでは、その言語を話す人たちを理解するには至らず、もっと広い概念から文化という物自体を捉える必要があると考えられたため、1960年以降は、c文化にも焦点が当てられるようになりました。

ブルックスはc文化をCulture BBVとも呼び、日常生活や個人行動のパターン、社会習慣など全てを含むとしました。文化はどちらの側面でも捉えられてはいるけれども、いわゆる「異文化体験」「異文化適応」などで使用されるのは、生活全般や考え方、価値観などを指すC文化だと考えたのです。

BBVとは・・・beliefs(信念)、behavior(行動)、  values(価値観)

 

また文化には、トータルカルチャー、サブカルチャーカウンターカルチャーという捉え方もあります。

 

トータルカルチャー

トータルカルチャーとは、ある社会の主要な文化を指す概念です。

ある社会が共通して持っている習慣や行動、価値観のことで、日本文化と呼ばれるものがこれに当たります。

サブカルチャー

サブカルチャーとは、トータルカルチャーの中に複数存在する下位文化のことを指します。

ある社会の中の、あるグループが共通して持っている習慣や行動などを指します。その地域特有の食べ物やある世代特有の習慣などがこれに当ります。

マンガやアニメのことですね。

カウンターカルチャー

カウンターカルチャーとは、サブカルチャーの1つで、既存の社会の体制や制度や文化に対して抵抗し、反発する価値をその存在意義として掲げる集団によって形成される文化です。

1960年代のアメリカで盛り上がったヒッピー文化などがその例です。

 

 

文化のモデル・文化の島

「文化の島」とは、複雑な側面を持つ文化を島に例えて、カーターが提唱したモデルのことです。

例えば、2つの島があって、それぞれが文化を持っているとします。

島は地上から見える部分と見えない部分からなっています。それぞれの島同士が見える部分を意識レベルとして、「文化の物理的産物・行動様式」と考えました。衣食住がこのレベルにあたります。

見えない部分は無意識レベル普遍的レベルの2つに分かれています。無意識レベルは見えない部分を支えている「常識・考え方・価値観・世界観・歴史観・物の見方」としました。さらに下の普遍的レベルは海の下で繋がっていて、人間生活を維持する基本的なレベルであり、異なる文化であっても共通している部分だと考えられます。「食欲や睡眠など人間の生理的生命維持に不可欠な行動と欲求・喜怒哀楽などの感情」がこのレベルにあたります。

このように文化には3種のレベルがあると考えられています。

 

異文化コミュニケーション

異文化コミュニケーションとは、異なる言語や文化を背景に持つ人同士のコミュニケーションのことです。これは外国の人とのコミュニケーションのみばかりを指すわけではありません。例えば、日本国内においても、地域によって文化や習慣が異なっていたり、世代が違うと価値観などが異なっていたりすることがあります。

言語には、文化や伝統、習慣、風俗、宗教などさまざまなものが背景にあるがゆえに、単に言語知識の指導と運用スキルだけ行っても、根本に異文化・異言語の理解がなければ言語教育は難しいといわれています。

こうした異なる背景を持つ人同士の中で行わるコミュニケーションでは、摩擦や誤解が起こりやすいです。

異文化の理解とは相互のものであって、つまり言語教育とは異文化間のコミュケーション能力を育て発揮させるものだとも言えるでしょう。

 

 

異文化適応・文化変容

人は子どものときに自分化適応を経験します。この自分化適応とは、生まれた文化圏の文化に成長する過程でそこでの文化的要素を身に付け適応していくことを意味し、文化化、社会化とも呼ばれています。

そして、異文化に接触すると、新たな文化に適応するため、その文化の一部を学び始めます。このような段階を「文化変容」(アカルチュレーション)と呼びます。

この文化変容と同時に起こるのが脱文化です。脱文化とは、自分化の習慣を少しずつ手放すことを言います。文化変容と脱文化を繰り返す過程を「異文化適応」と呼びます。

個人が完全に異文化を受け入れ、内面化できるようになった段階が同化(アシミレーション)と言われます。

P.S.Adler:ポール・アドラー(1975)は、異文化への適応過程を、自分化を捨て去るのではなく、異文化と自分化の違いを知り、その上で異文化の中での自分の在り方を確立していくことだと考えました。

同化とは、本来理論的には、脱分化と文化変容の最終到達地点だと考えられるけれども、実際には完全に同化することはあり得ないと考えられます。1人の人間の中にはさまざまな文化が混在しており、それを状況によって使い分けられるようになった段階を同化の概念として捉えたほうがいいでしょう。

 

 

文化変容モデル(アカルチュレーション・モデル)

文化変容モデルとは、異文化への態度が言語学習に影響を与えるという理論です。

応用言語学者である、Jonh.H.Schumann:ジョン・H・シューマン(1943-)が提唱しました。

この理論の中で、言語習得は、そのプロセスそのものが自分の文化から異文化に変容していくことだとする考え方だと主張しています。

目標言語集団に対して、社会的、心理的に一体化したいという強い願望があれば言語習得は促進され、反対に、習得する言語の文化が時刻の文化と隔たりが大きければ大きいほど、社会的・心理的な側面から言語習得が難しくなると考えました。

この理論は、特に海外からの移民の言語習得などを参考にして作られました。

 

 

アコモデーション理論(適応理論)

アコモデーション理論とは、「ウチ集団」と「ソト集団」の概念から、学習者の帰属意識の違いが、言語習得に影響を及ぼす可能性を論じたものです。

Howard Giles:ハワード・ジャイルズ(1973)によって提唱されました。

学習者は自分の母語を話す集団(ウチ集団)への帰属意識が高く、目標言語を話す集団(ソト集団)への帰属意識が低いと、言語習得が遅れると主張しました。反対に、目標言語を話す集団(ソト集団)への帰属意識が高く、心理的に近づきたいと思う気持ちが強ければ、言語習得が促進されます。

また、相手によって話し方を調節することについても、この理論の中で示しています。

相手の話し方に近づけて話す手法、コンバージェンス(収束)と、相手との距離をとって話す手法、ダイバージェンス(分岐)があります。

 

 

ベリーの「文化変容モデル」

ベリーの文化変容モデルとは、ある人が自分が持つ文化と異なった文化を持つ社会に入ったときに、どのような文化変容を起こすか、4つのタイプに分類したものです。

カナダの心理学者である、Jonh.Widdup Berry:ジョン・ウィドアップ・ベリー(1939-)が提唱しました。

文化変容とは、ある人が異なった文化と接触したときに、入った人と受け入れる側がどのような対応をするかによって、その後の社会の在り方が変わってくる過程のことです。

参入者側からみた文化変容モデルと、受け入れ側からみた文化変容モデルがあります。

 

参入者側からみた・文化変容モデル

参入者自身の「自文化の保持」と「周囲との関係」で表します。

参入者が、自分の文化的アイデンティティを保持するのか喪失するのか、受け入れ側(周囲)との関係が良いのか悪いのかによって、文化変容のモデルを「統合」「同化」「離脱」「周辺化(境界化)」の4つで示しました。

統合

自文化を保持し、相手の文化も受け入れ共存している状態です。

4つのうち最も理想的な状態とも言えます。

同化

自文化を失い、相手の文化に馴染んでいる状態です。

文化的アイデンティティの喪失などの問題が出て来る可能性があります。

離脱(分離)

自文化は保持し、相手の文化に馴染めていない状態です。

周辺化(境界化)

自文化を失い、相手の文化にも馴染めていない状態です。2つの文化に接しているにも関わらず、どちらの文化にも自分の居場所を見いだせない状況になる可能性があります。

 

※これらの状態は固定的なものではなく、常に変化する可能性があります。

 

受け入れ側からみた・文化変容モデル

参入者がどれだけ自分化を保持しているかと、受け入れ側が参集者をどのくらい受け入れているかで、「多文化」「同化」「隔離」「差別」の4つで示されています。

多文化

参入者が自文化を保持し、受け入れ側が参集者を社会の一員として認めている状態です。最も理想的な状態で、お互いに認め合いながら尊重しあっていく、多文化共生社会へと向かいます。

同化

参入者は自文化を失い、受け入れ側は参入者を社会の一員として認めている状態です。

隔離

参入者は自文化を保持しているものの、受け入れ側の社会からは受け入れられていない状態です。

差別

参入者は自文化も失い、受け入れ側の社会からも受け入れられていない状態で、差別の対象になる恐れもあります。

 

日本語教育能力検定試験・過去問】「c文化」「文化変容モデル」「アコモデーション理論」について出題されたもの

 

平成29 -Ⅰ問題8-問3

留学生における文化変容において、「周辺化」の状態とはどれ?

1番👉自分化と留学先の文化に関心をもって調和させているのは統合。

2番👉自分化を捨て、留学先の文化を重視するのは同化。

3番👉どちらの文化とも距離をとるのは周辺化。

4番👉自分化を保持し、留学先の文化を軽視するのは離脱。

したがって正解は、3番

 

平成29-Ⅲ問題13-問2

アコモデーション理論についての問題です。その例として不適当なものはどれ?

1番👉校長先生が小学生に分かる表現を使って話すのはコンバージェンス。

2番👉方言を理解しない人に方言を使うのはダイバージェンス

3番👉しゅうとめのいる場で、妻が夫に丁寧な口調で話すのは・・・気を使って?

4番👉契約しそうな客の話すスピードに合わせて話すのは・・・相手の話し方に合わせようとしてるのでコンバージェンス。

したがって正解は、3番

 

平成30-Ⅰ問題8-問1

「文化化」とは?

正解は、4番。詳しくは上記参照。

 

平成30-Ⅰ問題8-問4

文化変容の「分離」タイプとは?

1番👉自文化に閉じこもっている状態は分離。

2番👉異文化の受容が最も大きい状態は同化。

3番👉両文化の間で葛藤している状態は周辺化。

4番👉自分化も保持し、異文化も受け入れているのは統合。

したがって正解は、1番

こういう問題はさくさく解けるようになりたい!

 

平成30-Ⅰ問題15-問1

「小文字cの文化」に該当するものはどれ?

正解は、1番

生活習慣、価値観です!それ以外は大文字Cの文化です。

 

令和2-Ⅰ問題8-問5

文化変容の「統合」はどれ?

1番👉異文化を否定し、自文化を守る状態は離脱。

2番👉異文化を排除し、自分化も意識しない状態は周辺化。

3番👉異文化の全てを取り込もうとする状態は同化。

4番👉両文化を取り入れようとする状態は統合。

したがって正解は、4番

 

令和2-Ⅲ問題12-問2

アコモデーション理論についての問題です。話し手が、本来の聞き手以外の参加者の存在によって話し方を変える・・・この例として適当なものはどれ?

正解は、2番

地方選挙のインタビューで候補者が地元の住民を意識して質問に地域方言で答えるのは、コンバージェンスです。インタビュアーに共通語で聞かれているにも関わらず方言を使うのは本来の聞き手以外の参加者の存在を意識してですよね!

 

 

 

最後に・今日のひとコマ

 

 

今日のお昼ごはん

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最近ハマっているお弁当屋台のパンです🍞

たまにしか見かけないので、発見したときは買い!です(^^♪

目玉焼きの下にハムが挟んであって、マヨネーズたっぷり・・・最高!

しかもバーナー?であぶっていてこんがりです。

この手の込みようで、なんとお値段は100円だから驚きです(笑)

 

まーさん☆

 

奥武島で食べたフィッシュサンドも美味しかったー!

www.watashinoarukikata-diary.com

 

 

本日も最後までお読みいただきありがとうございます🌊

それではまた明日!

Cảm ơn mọi người đã luôn đọc hết.  Hẹn gặp lại ngày mai!

 

2021年9月