【言語と社会】異文化コミュニケーション・伝達能力『コミュニカティブ・コンピテンス』『ステレオタイプ』

Chào buổi sáng mọi người! はいさい🌺ソムタム娘です。

Hôm nay cũng chùng mình cùng cố gắng học tiếng Nhật nào!!  📚

今日も日本語の勉強を頑張りましょう!

 

 

皆さんは日本語教育能力検定の受験票は受け取りましたか?

9月24日に受験票が発送されたようで、26日現在届いておらず不安になってたのですが、昨日の夜帰ってポストを覗いたら届いてました(笑)

安心!なんか、いよいよだな~って気がしてきましたね。

 

今日は【言語と社会】の分野です。【言語と教育】の範囲とも被る内容が多いので並行して勉強していこうと思います。

 

 

コミュニケーション能力と「コミュニカティブ・コンピテンス」

異文化を理解することは、初めて異文化に接触したときにその文化と自分の文化の違いを意識することから始まります。

他の文化と自分の文化に対する気付きを、カルチュラル・アウェアネス(文化的な気付き)と言います。そして、他の文化に適応するためにコミュニケーションをとるのですが、その時に必要になってくる能力が、コミュニケーション能力というわけです。

アメリカの言語学者、社会言語学者、人類学者である、Dell H. Hymes:デル・ハイムズ(1927-2009)は、このコミュニケーション能力(伝達能力・コミュニカティブ・コンピテンス)について、正しい文を組み立てるだけではなく、いつ、どこで、誰にその正しい文を使ったらよいかという知識が不可欠であると主張しました。

実際の会話が行われるときは言語能力だけではなく適切な言語使用が必要だと提唱しました。つまり、文法的に正しいだけではなく、場面や話題に応じて言葉を適切に使いこなすことが大切だということです。

因みにハイムズのコミュニカティブ・コンピテンスは、文法的な正しさを重視する言語学者チョムスキーに対する反発から生まれました。

 

 

この理論は「コミュニカティブ・アプローチ」の基礎理論にもなっています。

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コミュニカティブ・コンピテンス・伝達能力

ハイムズが提唱したコミュニカティブ・コンピテンスを、1980年に、言語学者であるMichael Canale:マイケル・カナル(カネール)と、言語学者であるMerrill Swain:メリル・スウェインが3つに分類し、その後1983年に、カナルが4つに整理しました。

「文法能力」「社会言語学的能力」「ストラテジー能力」「談話能力」の4つです。

 

 

文法能力

文法能力とは、音声面や、語や文法、話、表現などを正確に組み立て、使用できる能力です。

 

社会言語学的能力

社会言語学的能力とは、社会習慣に基づいて、場面や相手の立場に合った、適切な表現を使用できる能力です。

 

ストラテジー能力・方略能力

ストラテジ―能力とは、コミュニケーションを円滑に行うための能力です。

相手が言ったことが分からないときや、伝わらなかったときにジェスチャーや言い換えを行うことです。

 

談話能力

談話能力とは、文よりも上のレベルにおける発話を理解し、構成する能力です。

談話での会話の始め方、その順序、終わり方、また色々な相槌やそのタイミングのことです。

 

談話についてはこちら。

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スウェインはアウトプット仮説も提唱しています。

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異文化間トレランス

異文化トレランスとは、異文化に触れてショックを受けたときに、そういう文化なだんと思い受け入れることでショックを和らげたり、調整したりする状態のことを言います。

異文化の人と良好な関係を築くためには、他者を受容し、その過程で生じる葛藤に耐えることも大切です。

文化の違いを自覚すること、そして色々な視点から判断し、受け入れて順応していく能力が必要です。これからの時代、異文化に接触したときのショックを予防、解消、調整するために、異文化トレランスを身に付けることが必要になってくると考えらます。

 

 

ステレオタイプ

ステレオタイプとは、特定の集団や文化に対する画一的な固定観念やイメージのことを意味します。

異文化理解をする上でこの概念が妨げなってくる場合があります。

例えば、「日本人は自分の考えを言わない」「日本人はきれい好きだ」「日本人は時間に正確だ」というような日本人全体に対するイメージがそれにあたります。

ステレオタイプには、いい面を捉えるものとマイナスイメージのものがあり、マイナスイメージのステレオタイプを当てはめて他人を判断してしまうことは、偏見や差別につながる可能性があるため、注意が必要です。

 

 

 

過去問・「コミュカティブ・コンピテンス」「ステレオタイプ」について出題されたもの

 

平成27-Ⅰ問題8-問2

ステレオタイプについての問題です。ステレオタイプに基づいて判断している例として不適当なものはどれ?

正解は、1番

ステレオタイプとは特定の集団に対しての判断なので、1番は個人に対しての判断のため該当しないです。

 

平成27-Ⅲ問題11-問1

コミュニカティブ・コンピテンスの談話能力についての問題です。談話能力に関わる誤用とはどれ?

1番👉目上の人に対しては「おつもりですか」よりも「来られますか」と言うべきです。これは社会言語能力に関わる誤用です。

2番👉「楽しいだったよ」は「楽しかったよ」と言うべきです。これは文法能力に関わる誤用です。

3番👉目上の人に対しては「お書きください」よりも「書いてくださいませんか」と言うべきです。これは社会言語能力に関わる誤用です。

4番👉「その人」と言うべきところを「あの人」と言ってしまっているので、使用する指示詞を間違えています。指示詞は談話を構成する上で重要なので談話能力に関わる誤用です。

したがって正解は、4番

 

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平成30-Ⅲ問題10-問3

コミュニカティブ・コンピテンスの社会言語能力とは?

1番👉文化や場面によって適切な・・・は、社会言語能力。

2番👉会話や文章において結束性や一貫性・・・は、談話能力。

3番👉語彙、形態素や統語の知識・・・は、文法能力。

4番👉言い換えなどで会話を維持する・・・はストラテジー能力。

したがって正解は、1番

 

令和1-Ⅰ問題13-問1

ハイムズはコミュニケーションには、言語能力のみならず、伝達能力(コミュニカティブ・コンピテンス)も重要であると主張しています。

したがって正解は、2番

ハイムズときたら、コミュニカティブ・コンピテンス!

 

令和1-Ⅲ問題10-問1

談話能力が欠如している例はどれ?

1番👉先生に対して「すごいですね」と言うのは社会言語能力の欠如です。目上の人に対して「すごい」とは言わない方がいいです。

2番👉先生に対して「聞きたいですか」と言うのは社会言語能力の欠如です。目上の人に対して「~したいですか」という表現は使わない方がいいです。

3番👉「面白いでした」はイ形容詞の活用の誤用なので、文法能力の欠如です。

4番👉天気の話からいきなり論文の話に切り替わっていて不自然です。これは談話能力の欠如です。

したがって正解は、4番

 

令和2-Ⅰ問題6-問1

談話能力を高める指導の例として適当なものはどれ?

1番👉非言語行動を意識させる・・・ストラテジ―能力を高める指導です。

2番👉場面に合った表現を考える・・・社会言語能力を高める指導です。

3番👉自分の発音の不自然な点を見つける・・・文法能力を高める指導です。

4番👉相槌やそのタイミングに気付かせる・・・談話能力を高める指導です。

したがって正解は、4番

 

 

 

最後に・今日のひとコマ

 

 

沖縄・夏の雲

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夏の雲が大好きです。

 

まだまだ終わらないでほしい夏!

 

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本日も最後までお読みいただきありがとうございます🌊

それではまた明日!

Cảm ơn mọi người đã luôn đọc hết.  Hẹn gặp lại ngày mai!

 

2021年9月