【言語と心理】学習者の要因『統合的動機付け・道具的動機付け』『内発的動機付け・外発的動機付け』

Chào buổi sáng mọi người! はいさい🌺ソムタム娘です。

Hôm nay cũng đẹp trời quá nhỉ. 🌞 今日もとてもいい天気ですね。

 

 

今日で8月も終わりですね。今月からこのまとめブログを始めたのですが・・・目標は毎日1つ記事をアップすることでした。来月も継続します!そして9月中に第1部と第3部を大体まとめ終えるのが目標です。

さ~今日も気合入れていきましょう!

今日は学習者の「動機付け」についてです。

今回の内容は結構好きだなって思いました。興味があると吸収力も高まる気がします。。。身に付いていれば良いのですが(^^;

 

 

 

学習者の要因とは

学習する上で習得を左右する原因には、学習者の外にある要因と、学習者の中にある要因があります。

外的要因には学習環境などがあげられます。ただ、第二言語の学習には学習者自身が持つ個人的な内的要因が習得にかなり影響していると考えられています。

内的要因には、「学習の動機(動機付け)」「性格」「知能」「言語適性」「学習スタイル」「ビリーフ」「学習開始年齢」などがあります。

その中でも「動機付け」はかなり学習する上で重要だと個人的にも思います。

 

動機付け

そもそも動機とは?

「動機」とは、何か心に決めたり、行動を起こしたりする直接の心的要因のことを指します。例えばワタシであれば「日本語教育能力検定試験に合格したい」「タイに住みたい」「日本語教師になりたい」等ですね。

そして「動機付け」とはその目標(動機)に向かって行動を始めて達成するまで維持・調整する過程や機能を表す言葉です。

要するに、目標に向かって起こした行動を、維持し続ける上での気持ちの過程を表しています。

この動機付けが、第二言語を習得する上で、習得する速さや最終的な習得度合いにも大いに影響していると考えれているわけです。

動機付けにも色々な種類があるので詳しく見ていきましょう。

 

 

「統合的動機付け」と「道具的動機付け」

アメリカの人類学者の、Robert G. Gardner:ロバート G. ガードナー(1925-2014)と、カナダの心理学者の、Wallace E. Lamber:ウォレス E. ランバート(1922-2009)によって提唱されたものです。

 

統合的動機付け

目標言語の社会や文化について興味があったり、もっとその言語でコミュニケーションを取りたい、そのコミュニティのメンバーになりたいという理由で学習する場合が統合的動機付けとなります。

例:もっとタイ料理のことを知りたいからタイ語を勉強する。

 :学習者であるベトナム人を理解するためにベトナム語を勉強する。

 

道具的動機付け

 社会的地位を得たい、試験に合格したいというように、ある目標を達成する手段(道具)として学習する場合のことを言います。

 例:日本語教育能力検定試験に合格すれば就職に有利だから勉強する。

 :タイ語ができる方が採用されやすいからタイ語を勉強する。

 

 

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この2つの分け方はとても影響力があり、どちらの動機付けのほうが学習を促進するかといった研究もされたようです。

ガードナーとランバートは、研究結果から統合的動機付けによる学習のほうが習熟度が高かったという主張をしています。

しかし場合によっては道具的動機付けのほうが有効だという意見もあるようです。

確かに・・・道具的動機付けの「日本語教育能力検定試験に合格すれば就職に有利だから勉強する」👈これは自分の動機付けとしてはかなりモチベーションに影響していると思います。

 

実際には、学習者の動機付けは両者が混じり合っていますし、学習動機も時間の経過とともに微妙に変化していくと思います。

 

 

「内発的動機付け」と「外発的動機付け」

この分類は教育心理学による分類で、アメリカの心理学者Edward L. Deci:エドワード L.デチ(1942~)によって提唱されました。

行動要因が内面から自然に沸く興味や関心による「内発的動機付け」と、行動要因が評価や強制などの人為的なものによる「外発的動機付け」があります。

 

 

内発的動機付け

物事に対する知的好奇心や探求心など内面から生まれてくる動機付けを意味します。学習することにやりがいや楽しさを感じることができます。学習という行動自体が目的になるので、高い集中力が発揮され、自立性を持って自発的に自ら進んで行き長く続くことが特徴です。

これは最強ですよね!!

例:タイ人と会話できるのが楽しくてタイ語を勉強する。

 :日本語の仕組みが興味深くて日本語の教え方を勉強する。

 

メリット

自発的な動機付けなので行動が持続します。自己の成長や新たな能力開発も期待できます。また物事に対し質の高い行動をすることが出来るので、習得できる内容も増えます。知識が身に付くことで達成感や満足感も得られ、さらに内発的動機付けが強まります。

 

デメリット

そもそも自分の内部から湧き上がってくるものなので、物事自体に興味や関心がないと成立しません。また個人の感情や価値観が動機付けの元となるため個人差があり、実践方法が明確ではなく、効果が出るまで時間がかかったりします。

 

外発的動機付け

報酬や評価、罰則などといった外部からの働きかけによる動機付けを意味します。

自発的に行動するというよりは、学習環境であったり親や周りからの受ける要因がきっかけで行動を起こすのが特徴です。

例:テストがクラスで1番になったら、欲しい物を買ってもらえるから勉強する。

 

メリット

「報酬を与える」「罰を与える」というようにシンプルで分かりやすく誰にでも使いやすいやすく、関心や興味がない人のモチベーション向上に有効に働きます。実践方法が明確なため効果も短期間で見込めます。

また適性な評価や公平な報酬などの場合、内発的動機付けのきっかけに繋がる可能性があります。

 

デメリット

得られるものが常態化してしまうと、慣れによって動機付けの効果が弱まり持続性がなくなります。

「報酬を得る」などが動機付けされると、目標を達成しその報酬を得ることが目的となてしまい、目標を超えて努力するメリットがなくなり期待以上の成果が出にくくなります。

内発的動機付けがもともとある場合は、外発的動機付けをすることで、逆に内発的動機付けを低下させてしまうこともあります。

 

 

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確かに、目的が「日本語教育能力検定試験に合格すること」になってしまうと、それを達成した途端に日本語の勉強自体のモチベーションが下がりそうですね(^^;

日本語自体に興味あがる、もっと深く知りたいと思って勉強する場合は、知ることそのものに知的好奇心が満たされることになります。。こっちの方が勉強も長く続けることができます。

学習を持続させるためには、内発的動機付けを持つことが重要ってことですね!

ただはじめは外発的動機付けによって始めた勉強も、勉強していくうちに「もっと詳しく知りたい」といった知的好奇心が刺激されることもあります。外発的動機付けも上手く活用して内発的動機付けに変化させていくのが理想的です。

 

 

自己決定理論

上で内発的動機付けと外発的動機付けを2つに分けて書きましたが、最近ではこの両者を3つの基本欲求を基礎として考えることで、この2つの動機付けを連続して捉える「自己決定理論」という理論が提案されています。

自己決定理論は内発的動機付けに関する多くの研究を統合して生まれた理論だそうです。

これまでは内発的動機と外発的動機は対立しているように考えられてきましたが、自己決定理論ではこれらは自己決定の度合いによって連続性を持っていると考えられています。

自己決定が全くない、「無動機付け」から「外発的動機付け」👉「内発的動機付け」という状態に進むにつれて自己決定度合いが高まっていきます。

また自己決定理論では、人が自発的に行動を継続させるためには「3つの基本欲求」を満たすことが大事だと考えられています。

 

3つの基本欲求

①自律性の欲求:

他者からの強制や要求ではなく、自ら選択し行動し主体的に動きたいという欲求です。

②有能性の欲求:

自分が能力を持つことへの欲求です。この欲求を満たすために知識を増やしたりスキルを身に付けるための行動をします。

③関係の欲求:

他人とお互いに尊重しあえる関係を築き、集団に属したい、社会に貢献したいという欲求です。

これら3つの欲求が満たされることができれば、人は継続して自発的な行動を継続できると考えられています。

 

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最終的に他人から強制されて行うより自分自身の意志(自己決定)で行ったほうが強い動機付けを生み出すことができるという考え方です。

とても理に適っていると思います!「日本語教育能力検定試験に合格したい!」という目標が自己決定であれば、どんな理由であれ強い意志を持てるってことですよね。

 

  

 

日本語教育能力検定試験・過去問】「動機付け」について出題されたもの

 

平成30-Ⅰ問題9-問5

内発的動機付けを促すものはどれでしょう?

1番👉勧められることは・・・外発的動機付け。

2番👉試験合格を目標にするのは・・・道具的動機付け。

3番👉褒美が得られるは・・・外発的動機付け

4番👉クラスメートと協働的に・・・これは仲間と一緒に力を合わせて学ぶことで、楽しさや達成感などを感じて、内発的動機付けを与えられるかもしれないです。したがって正解は、4番

 

令和2-Ⅲ問題11-問1

内発的動機付けはどれ?

1番👉単位を取って大学を卒業したい・・・外発的動機付け。

2番👉自分自身の知識を増やし教養を高めたいから日本語を学ぶ・・・内発的動機付け。

3番👉待遇のよい仕事に就くために学位を取る・・・道具的動機付け。

4番👉奨学金に応募するためによい成績を取る・・・道具的動機付け。

よって正解は、2番

 

令和2-Ⅲ問題11-問2

学習者の動機付けを維持するために有効な指導とはどんなものでしょうか。(問われているのは不適当なもの)

1番👉誤りをいちいち指摘して細かく説明されたら・・・意欲なくなりそうです。

2番👉タスクや活動を挑戦的にし、学習者の意欲を高める・・・〇

3番👉肯定的なイメージを持たせ・・・〇

4番👉自身を失わないようにほめたり励ます・・・◎

1番以外は動機付けを維持するのに有効的だと思います。したがって正解は、1番

 

 

 

最後に・今日のひとコマ

 

海産物料理・市の「魚と大根のあら煮定食」

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先週に続きまたまたランチで「市」に行ってきました。

今回は魚のあら煮☆大きなタイのお頭!骨もいっぱいだけど身も十分についてます。しっかり味が浸みていて美味しい~。

いつも誘ってくれる友人に感謝です。美味しいものを食べると心も身体も元気になる!

 

去年の今頃も同じもの食べてました(笑)

www.watashinoarukikata-diary.com

 

本日も最後までお読みいただきありがとうございます🌊

それではまた明日!

Cảm ơn mọi người đã luôn đọc hết.  Hẹn gặp lại ngày mai!

 

2021年8月