【日本語の疑問】「偉い(えらい)」と「偉そうだ(えらそうだ)」の意味の違い:モダリティ「~そうだ」について

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Chào mọi người! 

サワディチャオ🐘ソムタム娘です。

 

 

先日仲良くなった外国人カップルと話していてふと気が付いたことがあったんです。

 

 

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「Bさんすごい!えらいね~」みたいなことををイタリア人の彼に言ったときの話。

「えらい」って「えらそう」になると意味が変わるんですよね?

という質問。

 

あれ?確かに・・・

 

 

 

 

「偉い(えらい)」と「偉そう(えらそう)」の意味の違い

 

 

まず「偉い」という形容詞について。

意味は対象の人が他よりもすぐれていたり、社会的に地位や身分が高い人に対して使うものです。

または人として立派な人に対しても使ったりします。

 

それに対して「偉そう」という表現について。

これは対象の人物が偉く見えるときに使うのですが・・・

 

ただこの「偉く見える」というのは、その言葉のまま本当に「偉い」かどうかというよりも、批判的な意味や皮肉のニュアンスが含まれています。

本当は偉くもないのに態度が大きかったり威張っているときなどに使うことが多いです。

 

 

日本語:モダリティとしての「形容詞+~そうだ」

 

この形容詞に「~そうだ」を付ける表現はモダリティの一種で「対事的モダリティ(認識的モダリティ)」と言います。

命題に対して話者の主観的な判断で、その対象の様態に対しての推量や確信、説明などを表します。

 

 

例:

あの人は頭が良さそうだ。(良い:イ形容詞)

今日の夕飯は美味しそうだ。(美味しい:イ形容詞)

この鞄は高そうだね。(高い:イ形容詞)

このマンションなら駅には近そうだ。(近い:イ形容詞)

父は退職してからいつも暇そうだ。(暇:ナ形容詞)

あの生徒は周りの生徒より真面目そうだ。(真面目:ナ形容詞)

母は妹の帰りが遅く心配そうだ。(心配:ナ形容詞)

 

このように話者からの見た目の印象から、その形容する状態を表している表現です。

 

 

因みに、動詞文に「~そうだ」が付く場合には、その状況が今にも実現しようとしていることを表します。

例:

課長は仕事が終わって帰りそうだ。

 

 

モダリティについてはこちらで詳しく書いています。

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「偉そう(えらそう)」は「偉い(えらい)」とは反対の意味になるので注意

 

上記の「~そうだ」のモダリティのルールから考えるとイ形容詞の「偉い(えらい)」は少し特殊なケースだといえます。

 

「偉い」に「~そうだ」を付けると確かに命題に対して話者の主観的な判断ではあるものの、そこに含まれるニュアンスは反対の意味を持つからです。

 

こういうケースは稀だと思いますが、日本語を外国人に教える際には補足として教えてあげることができると良いですよね(*^_^*)

 

 

それにしても外国人と会話をしていると、日本語について自分では普段疑問に思わないようなことにも気が付いたり、考えるきっかけにもなりとても勉強になります!

 

 

本日も最後までお読みいただきありがとうございます🐘

 

Cảm ơn mọi người đã luôn đọc hết.  Hẹn gặp lại ngày mai!

 

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最近は10年ぶりにアユタヤ観光してきました。

 

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2022年7月