【言語と心理】言語習得~第一言語(母語)『スキナー説』『言語生得説』『言語獲得モデル(用法基盤モデル』

Chào buổi sáng mọi người! はいさい🌺ソムタム娘です。

 

 

沖縄はどこのコンビニでもほとんど外国人の方がレジを担当してくれます。マクドナルドなんかも多い気がします。

そういえば商店街にあるてんぷら屋さんで見かけたこともありました。それにしても皆さん日本語が上手だなぁと感心してしまいます。

さて、私たち日本人はほとんどの人が日本語を母語として日常で使っていると思います。

そんな第一言語と言われる母語。どうやって身に付けているのでしょうか。

人が言語を身に付けていく仕組みを知ることは、日本語を教える立場になる上で必要な知識です。

そして自分自身の今後の外国語(タイ語ベトナム語)の勉強にも役立ちそうです!

 

 

 

 

 

第一言語とは?

第一言語とは、もし複数の言語を身に付けている場合、その中でも優先的に使う言語のことを指します。

母語とは生まれて初めて身に付ける言語で、ほとんどの人が第一言語母語は一致しますが、必ずしもそうとは限りません。

例えば、タイで生まれた日本人とタイ人の子供は最初に母語としてタイ語を習得します。その後小さいうちに日本へ移住した場合、日本で暮していく上では学校でも社会でも日本語を使うことになります。そうすると第一言語は日本語になります。しかし母語はタイで習得したタイ語です。この場合は、第一言語=母語とはならないんです。

ただ、ここでは最初に覚えた言語、という意味で第一言語として考えていきます。

私たちは子どものとき、どのように言語を習得してきたのでしょうか。

この第一言語習得についての研究は、世界中どの言語にも共通する「言語の普遍性」と、各言語特有となる「言語の多様性」などに焦点を当てて進められているそうです。

 

 

第一言語習得の仕組み

この第一言語習得(FLA)には大きく二つの説があり、対立しているそうです。

「後天的に学びとる能力」という説と「持って生まれた生得的な能力」(言語生得説)という説です。

本当に真逆ですね。。

 

 

後天的に学びとる能力・スキナー説

この説の代表提唱者は、アメリカの心理学者で行動分析学創始者でもある、バラス・フレデリック・スキナー(1904-1990)です。

彼の説は、行動心理学に基づく、第一言語習得は生まれた後で学びとる能力というものです。

「周囲からの刺激」👉「模倣」👉「反応」👉「強化」👉「習慣形成」

このような手順で習得すると説明しています。

周囲からの刺激とは、周りの大人の話す言葉を聞いたりすることです。その言葉を子どもは真似(模倣)します。それに対して大人は褒めたり言い直したり反応します。この反応によって子どもの習得は強化されて習慣形成されていくというものです。

この周囲からの刺激には「肯定証拠」「否定証拠」があると言われています。

 

①肯定証拠:

子供が親や周りの大人から実際に聞き取る、正しい文法です。

②否定証拠:

誤った文法を指し、日常的な会話や読書ではまずインプットとして起こらないものです。ただし、第二言語学習者は習得した文法が誤っていることもありますが、指摘されないと誤っていることにも気が付かないため、否定証拠とし教師が訂正(フィードバック)することが同義語扱いされることもあります。

 

子どもが親から与えられるインプットには、否定証拠は含まれないと考えられていまが、この分野はまだ現在も研究中のようです。

 

 

持って生まれた能力・言語生得説チョムスキー

この説の代表提唱者はアメリカの言語学者生成文法理論を提唱した、エイヴラム・ノーム・チョムスキー(1928~)です。

チョムスキーはスキナーのラディカル行動主義(徹底的行動主義)に批判し、子供が大人から受け取る情報は限られたものなのにも関わらず、 大人と同じ文法を習得出来るのは、もとからその能力を持っているのではないかと考えました。

つまり第一言語を習得する能力は、生まれながらに持っている能力(生得的)だと主張しました。これを「言語生得説」と言います。そしてもともと持っている能力を「言語獲得装置」(LAD)と呼び、これがあることによって言語の文法が分かると考えたのです。

またチョムスキーは大人から受ける刺激が十分ではない状況を「刺激の貧困」と呼びました。この状況とは、子供が親にあまり話しかけてもらわなかったり、構ってもらわなかったりすることです。しかしこのような状況の子どもでも最終的に文法体系を身に付けられるのは、言語獲得装置があるからだと主張しました。

この言語獲得装置には「普遍文法」と呼ばれる文法体系が入っていて、これはどの言語にも共通する文法で、子供はこれを自分の母語に合わせて置き換えることによって、「個別文法」を作ることができると考えたのです。

この言語獲得装置があることによって、子どもは大人のような言語体系が習得出来ると考えられています。

また、人のはさまざまな認知機能はそれぞれ独立して存在しており、言語に関する領域は、そのほかの認知機能をつかさどる領域とは根本的に別であるという「言語の領域固有性」を認める立場をとりました。

 

全ての言語に共通する普遍文法はどんな言語の文法にも変わることができ、普遍文法を個別言語に対応させるための可変値であるパラメーターが存在すると考えられています。子どもはインプットに基づいて、習得する言語のパラメーター値を設定すると考えられ、現在もこの普遍文法の中身(原理やパラメーターなど)の解明に焦点を当てた研究が進んでいます。

 

 

 

行動主義学習理論・スキナー説

行動主義学習理論に基づくスキナーの習慣形成という概念は構造言語学に影響を与え、「オーディオ・リンガル・メソッド」の理論的基盤になりました。主に文型練習(パターンプラクティス)を徹底的に行うことで、自動的に文型が言えるようになるまで繰り返し行う教授法です。

しかしこの教授法は、チョムスキー生成文法理論の刺激の貧困の中でも子どもが正しい文法を習得するという内容から、「刺激👉模様👉習慣形成」という言語習得過程が否定されたことによって、現在はあまり取り入れられていません。

 

 

 

言語獲得モデル(用法基盤モデル)

言語獲得モデルとは、言語を習得する能力は生得的であるが、言語そのものに関する知識は後から学習されるものだという理論です。

アメリカの認知心理学者である、Michael Tomasello:マイケル・トマセロ(1950~)によって提唱されました。

言語を習得するためには周りの状況を認知する能力と学習が必要であると考えました。

第一言語習得には領域一般の認知能力、後天的に獲得された慣用的な表現や社会独特の言い回しなど、特に社会的認知スキルが働いていると考え、言語の領域固有性を認めない立場をとりました。

 

 

 

日本語教育能力検定試験・過去問】・「第一言語習得・母語」「スキナー説」について出題されたもの

 

平成28-Ⅲ問題11-問2

母語習得の過程についての問題が出ています。

正解は、1番です・・・

人がひとつの空間の中で他の人と同じ対象に注意を向けることを共同注意と言うんだそうです。子どもが話し手と同じ対象に注意を向けることも同様ですね。

この共同注意というものは、まだ言葉を話すことが出来ない時期の子どもにとって言葉を獲得する前に身に付ける大切な能力で、この共同注意によって子どもは言葉を習得していくと考えられているんですね。。。勉強になりました!

4番の「模倣」という言葉に惑わされました(^^;)

 

平成29 -Ⅰ問題9-問1

行動主義心理学に基づく言語学習観とは?

上に書いたスキナー説のことですね。正解は、2番です。刺激と反応を・・・がヒントです。

 

 

 

最後に・今日のひとコマ

 

 

島バナナ」のドライフルーツ

f:id:somutamu_musume3:20210814160238j:plain
f:id:somutamu_musume3:20210814160131j:plain

f:id:somutamu_musume3:20210814160135j:plain

先日行ったのうれんプラザに入っている「島バナナ」さんは様々な種類のドライフルーツを扱っています。見るのも楽しいです♪「カニステル」なんていう沖縄産のフルーツも置いていたり。

商店街の方にも大きい店舗があります。沖縄の土産にもぴったりです☆

 

www.watashinoarukikata-diary.com

 

本日も最後までお読みいただきありがとうございます🌊

それではまた明日!

Cảm ơn mọi người đã luôn đọc hết.  Hẹn gặp lại ngày mai!

 

2021年8月