【言語と社会】異文化コミュニケーション・文化・異文化適応『c文化とC文化』『文化変容モデル』『アコモデーション理論』

Chào buổi sáng mọi người! はいさい🌺ソムタム娘です。

Hôm nay cũng chùng mình cùng cố gắng học tiếng Nhật nào!!  📚

今日も日本語の勉強を頑張りましょう!

 

 

今日で9月も終わりですね!

夏が過ぎるのは早い・・・と思うのは毎年のことなんですが、8月、9月と日本語教育の勉強にかなり時間を使ったからか、余計に1ヶ月経つのがあっという間に感じました。

9月も結構頑張ったかな?でもそれ以上に10月も頑張らねばと思っています。

あと24日。。。

 

はい!今日の勉強は異文化コミュニケーションについてです。この分野も【言語と心理】と同様で色々な理論のオンパレード・・(笑)

しっかり1つずつ(👈ここ!現代仮名遣いでは「ずつ」、歴史的仮名遣いでは「づつ」です)理解しながら覚えていきたいと思います。

 

 

 

異文化コミュニケーション・文化の概念

「言語教育と言語習得」と「言語使用」には言語に関する知識だけではなく、社会的な問題が大きく関わっています。

言語使用を考える上で、言語と社会の関係を社会的な広い視野でとらえる必要があります。また、社会と異文化コミュニケーションについて考える際に、文化の概念についても知っておく必要があります。

異文化とは、異なる「文化」のことですが、「文化」とはいったい何を指す言葉なのでしょうか。

 

文化とは?

日常生活では「文化」という言葉はよく耳にすることがあります。しかし「文化」という言葉の捉え方は一様とは言えないでしょう。

ブルックス(1975)は、文化には2つの側面があるとして、「c文化(スモールシー文化)」「C文化(ラージシー文化)」に分けて文化を捉えました。

c文化は低文化または見えない文化、C文化は高文化または見える文化とも呼ばれています。

c文化

人間生活における全てのものを文化として捉えます。日常の生活文化(思考、習慣、行動、価値観、時間感覚など)を指します。

C文化

人間生活における中で最良なものを文化として捉えます。文学、芸術、美術、音楽、建築、服飾、料理、マンガ、アニメなどがこれに当ります。

 

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1960年代以前の文化に対する考え方は、C文化が主流でした。しかし、C文化を学ぶことは意味があるものの、C文化の理解だけでは、その言語を話す人たちを理解するには至らず、もっと広い概念から文化という物自体を捉える必要があると考えられたため、1960年以降は、c文化にも焦点が当てられるようになりました。

ブルックスはc文化をCulture BBVとも呼び、日常生活や個人行動のパターン、社会習慣など全てを含むとしました。文化はどちらの側面でも捉えられてはいるけれども、いわゆる「異文化体験」「異文化適応」などで使用されるのは、生活全般や考え方、価値観などを指すC文化だと考えたのです。

BBVとは・・・beliefs(信念)、behavior(行動)、  values(価値観)

 

また文化には、トータルカルチャー、サブカルチャーカウンターカルチャーという捉え方もあります。

 

トータルカルチャー

トータルカルチャーとは、ある社会の主要な文化を指す概念です。

ある社会が共通して持っている習慣や行動、価値観のことで、日本文化と呼ばれるものがこれに当たります。

サブカルチャー

サブカルチャーとは、トータルカルチャーの中に複数存在する下位文化のことを指します。

ある社会の中の、あるグループが共通して持っている習慣や行動などを指します。その地域特有の食べ物やある世代特有の習慣などがこれに当ります。

マンガやアニメのことですね。

カウンターカルチャー

カウンターカルチャーとは、サブカルチャーの1つで、既存の社会の体制や制度や文化に対して抵抗し、反発する価値をその存在意義として掲げる集団によって形成される文化です。

1960年代のアメリカで盛り上がったヒッピー文化などがその例です。

 

 

文化のモデル・文化の島

「文化の島」とは、複雑な側面を持つ文化を島に例えて、カーターが提唱したモデルのことです。

例えば、2つの島があって、それぞれが文化を持っているとします。

島は地上から見える部分と見えない部分からなっています。それぞれの島同士が見える部分を意識レベルとして、「文化の物理的産物・行動様式」と考えました。衣食住がこのレベルにあたります。

見えない部分は無意識レベル普遍的レベルの2つに分かれています。無意識レベルは見えない部分を支えている「常識・考え方・価値観・世界観・歴史観・物の見方」としました。さらに下の普遍的レベルは海の下で繋がっていて、人間生活を維持する基本的なレベルであり、異なる文化であっても共通している部分だと考えられます。「食欲や睡眠など人間の生理的生命維持に不可欠な行動と欲求・喜怒哀楽などの感情」がこのレベルにあたります。

このように文化には3種のレベルがあると考えられています。

 

異文化コミュニケーション

異文化コミュニケーションとは、異なる言語や文化を背景に持つ人同士のコミュニケーションのことです。これは外国の人とのコミュニケーションのみばかりを指すわけではありません。例えば、日本国内においても、地域によって文化や習慣が異なっていたり、世代が違うと価値観などが異なっていたりすることがあります。

言語には、文化や伝統、習慣、風俗、宗教などさまざまなものが背景にあるがゆえに、単に言語知識の指導と運用スキルだけ行っても、根本に異文化・異言語の理解がなければ言語教育は難しいといわれています。

こうした異なる背景を持つ人同士の中で行わるコミュニケーションでは、摩擦や誤解が起こりやすいです。

異文化の理解とは相互のものであって、つまり言語教育とは異文化間のコミュケーション能力を育て発揮させるものだとも言えるでしょう。

 

 

異文化適応・文化変容

人は子どものときに自分化適応を経験します。この自分化適応とは、生まれた文化圏の文化に成長する過程でそこでの文化的要素を身に付け適応していくことを意味し、文化化、社会化とも呼ばれています。

そして、異文化に接触すると、新たな文化に適応するため、その文化の一部を学び始めます。このような段階を「文化変容」(アカルチュレーション)と呼びます。

この文化変容と同時に起こるのが脱文化です。脱文化とは、自分化の習慣を少しずつ手放すことを言います。文化変容と脱文化を繰り返す過程を「異文化適応」と呼びます。

個人が完全に異文化を受け入れ、内面化できるようになった段階が同化(アシミレーション)と言われます。

P.S.Adler:ポール・アドラー(1975)は、異文化への適応過程を、自分化を捨て去るのではなく、異文化と自分化の違いを知り、その上で異文化の中での自分の在り方を確立していくことだと考えました。

同化とは、本来理論的には、脱分化と文化変容の最終到達地点だと考えられるけれども、実際には完全に同化することはあり得ないと考えられます。1人の人間の中にはさまざまな文化が混在しており、それを状況によって使い分けられるようになった段階を同化の概念として捉えたほうがいいでしょう。

 

 

文化変容モデル(アカルチュレーション・モデル)

文化変容モデルとは、異文化への態度が言語学習に影響を与えるという理論です。

応用言語学者である、Jonh.H.Schumann:ジョン・H・シューマン(1943-)が提唱しました。

この理論の中で、言語習得は、そのプロセスそのものが自分の文化から異文化に変容していくことだとする考え方だと主張しています。

目標言語集団に対して、社会的、心理的に一体化したいという強い願望があれば言語習得は促進され、反対に、習得する言語の文化が時刻の文化と隔たりが大きければ大きいほど、社会的・心理的な側面から言語習得が難しくなると考えました。

この理論は、特に海外からの移民の言語習得などを参考にして作られました。

 

 

アコモデーション理論(適応理論)

アコモデーション理論とは、「ウチ集団」と「ソト集団」の概念から、学習者の帰属意識の違いが、言語習得に影響を及ぼす可能性を論じたものです。

Howard Giles:ハワード・ジャイルズ(1973)によって提唱されました。

学習者は自分の母語を話す集団(ウチ集団)への帰属意識が高く、目標言語を話す集団(ソト集団)への帰属意識が低いと、言語習得が遅れると主張しました。反対に、目標言語を話す集団(ソト集団)への帰属意識が高く、心理的に近づきたいと思う気持ちが強ければ、言語習得が促進されます。

また、相手によって話し方を調節することについても、この理論の中で示しています。

相手の話し方に近づけて話す手法、コンバージェンス(収束)と、相手との距離をとって話す手法、ダイバージェンス(分岐)があります。

 

 

ベリーの「文化変容モデル」

ベリーの文化変容モデルとは、ある人が自分が持つ文化と異なった文化を持つ社会に入ったときに、どのような文化変容を起こすか、4つのタイプに分類したものです。

カナダの心理学者である、Jonh.Widdup Berry:ジョン・ウィドアップ・ベリー(1939-)が提唱しました。

文化変容とは、ある人が異なった文化と接触したときに、入った人と受け入れる側がどのような対応をするかによって、その後の社会の在り方が変わってくる過程のことです。

参入者側からみた文化変容モデルと、受け入れ側からみた文化変容モデルがあります。

 

参入者側からみた・文化変容モデル

参入者自身の「自文化の保持」と「周囲との関係」で表します。

参入者が、自分の文化的アイデンティティを保持するのか喪失するのか、受け入れ側(周囲)との関係が良いのか悪いのかによって、文化変容のモデルを「統合」「同化」「離脱」「周辺化(境界化)」の4つで示しました。

統合

自文化を保持し、相手の文化も受け入れ共存している状態です。

4つのうち最も理想的な状態とも言えます。

同化

自文化を失い、相手の文化に馴染んでいる状態です。

文化的アイデンティティの喪失などの問題が出て来る可能性があります。

離脱(分離)

自文化は保持し、相手の文化に馴染めていない状態です。

周辺化(境界化)

自文化を失い、相手の文化にも馴染めていない状態です。2つの文化に接しているにも関わらず、どちらの文化にも自分の居場所を見いだせない状況になる可能性があります。

 

※これらの状態は固定的なものではなく、常に変化する可能性があります。

 

受け入れ側からみた・文化変容モデル

参入者がどれだけ自分化を保持しているかと、受け入れ側が参集者をどのくらい受け入れているかで、「多文化」「同化」「隔離」「差別」の4つで示されています。

多文化

参入者が自文化を保持し、受け入れ側が参集者を社会の一員として認めている状態です。最も理想的な状態で、お互いに認め合いながら尊重しあっていく、多文化共生社会へと向かいます。

同化

参入者は自文化を失い、受け入れ側は参入者を社会の一員として認めている状態です。

隔離

参入者は自文化を保持しているものの、受け入れ側の社会からは受け入れられていない状態です。

差別

参入者は自文化も失い、受け入れ側の社会からも受け入れられていない状態で、差別の対象になる恐れもあります。

 

日本語教育能力検定試験・過去問】「c文化」「文化変容モデル」「アコモデーション理論」について出題されたもの

 

平成29 -Ⅰ問題8-問3

留学生における文化変容において、「周辺化」の状態とはどれ?

1番👉自分化と留学先の文化に関心をもって調和させているのは統合。

2番👉自分化を捨て、留学先の文化を重視するのは同化。

3番👉どちらの文化とも距離をとるのは周辺化。

4番👉自分化を保持し、留学先の文化を軽視するのは離脱。

したがって正解は、3番

 

平成29-Ⅲ問題13-問2

アコモデーション理論についての問題です。その例として不適当なものはどれ?

1番👉校長先生が小学生に分かる表現を使って話すのはコンバージェンス。

2番👉方言を理解しない人に方言を使うのはダイバージェンス

3番👉しゅうとめのいる場で、妻が夫に丁寧な口調で話すのは・・・気を使って?

4番👉契約しそうな客の話すスピードに合わせて話すのは・・・相手の話し方に合わせようとしてるのでコンバージェンス。

したがって正解は、3番

 

平成30-Ⅰ問題8-問1

「文化化」とは?

正解は、4番。詳しくは上記参照。

 

平成30-Ⅰ問題8-問4

文化変容の「分離」タイプとは?

1番👉自文化に閉じこもっている状態は分離。

2番👉異文化の受容が最も大きい状態は同化。

3番👉両文化の間で葛藤している状態は周辺化。

4番👉自分化も保持し、異文化も受け入れているのは統合。

したがって正解は、1番

こういう問題はさくさく解けるようになりたい!

 

平成30-Ⅰ問題15-問1

「小文字cの文化」に該当するものはどれ?

正解は、1番

生活習慣、価値観です!それ以外は大文字Cの文化です。

 

令和2-Ⅰ問題8-問5

文化変容の「統合」はどれ?

1番👉異文化を否定し、自文化を守る状態は離脱。

2番👉異文化を排除し、自分化も意識しない状態は周辺化。

3番👉異文化の全てを取り込もうとする状態は同化。

4番👉両文化を取り入れようとする状態は統合。

したがって正解は、4番

 

令和2-Ⅲ問題12-問2

アコモデーション理論についての問題です。話し手が、本来の聞き手以外の参加者の存在によって話し方を変える・・・この例として適当なものはどれ?

正解は、2番

地方選挙のインタビューで候補者が地元の住民を意識して質問に地域方言で答えるのは、コンバージェンスです。インタビュアーに共通語で聞かれているにも関わらず方言を使うのは本来の聞き手以外の参加者の存在を意識してですよね!

 

 

 

最後に・今日のひとコマ

 

 

今日のお昼ごはん

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最近ハマっているお弁当屋台のパンです🍞

たまにしか見かけないので、発見したときは買い!です(^^♪

目玉焼きの下にハムが挟んであって、マヨネーズたっぷり・・・最高!

しかもバーナー?であぶっていてこんがりです。

この手の込みようで、なんとお値段は100円だから驚きです(笑)

 

まーさん☆

 

奥武島で食べたフィッシュサンドも美味しかったー!

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本日も最後までお読みいただきありがとうございます🌊

それではまた明日!

Cảm ơn mọi người đã luôn đọc hết.  Hẹn gặp lại ngày mai!

 

2021年9月

【言語と教育】言語教育・コースデザイン『ニーズ調査・レディネス調査』『目標言語調査・目標言語使用調査』

Chào buổi sáng mọi người! はいさい🌺ソムタム娘です。

Hôm nay cũng chùng mình cùng cố gắng học tiếng Nhật nào!!  📚

今日も日本語の勉強を頑張りましょう!

 

 

実は昨日の朝は若干の二日酔いでした。。。

飲んでるときって楽しくて(しかも飲めちゃうから)ついつい飲みすぎてしまいます(^^;

そして二日酔いの朝だと勉強やる気が全くでない!!👈これ問題・・・今の私には致命的です(笑)

ちょっと飲みすぎ注意しないとなーと思ったのでした。。

 

今日は、授業をする際のコース・デザインについて勉強していきます!

実践的な内容になってきました。

 

 

 

コースデザインとは

日本語教育を行うにあたって、まず、どこで(機関)、誰が(運営者・教師)、誰に(学習者)、どのくらいの時間と費用で、何を目標に、どんなことを、どんな方法で教え、どのように評価するかを決める必要があります。

これらについての計画を立てることをコースデザインと言います。

コース・デザイン~授業計画~授業実施~評価までの一連の流れを表すと・・・

 

学習者情報の収集

①レディネス調査

②ニーズ調査

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目標言語の調査

①目標言語調査

②目標言語使用調査

👇

デザイン

シラバス・デザイン

②カリキュラム・デザイン

::::::::::::::::::ここまでがコース・デザインです。

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授業計画(事前準備)

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授業実施

👇

評価

:::::::::::::::::::::

 

レディネス調査・ニーズ調査

コース・デザインをするために、学習者に関する情報の収集を行うことをレディネス調査と言い、学習目的の調査ニーズ調査と言います。

レディネスとは「学習者自身の背景」であり、ニーズとは「学習者が望んでいることや必要だと感じていること」です。両者ともに、コース・デザイン前に知っておく必要があります。

 

 

レディネス調査・分析(rediness analyses)

レディネス調査とは、学習をする上で、学習者側でその準備ができているかどうかの調査をすることです。レディネスとは英単語で「準備ができている」という意味ですね。

アンケートやインタビュー(面談)によって調べ、日本語をすでに学習している者に対しては客観的に現在の日本語のレベルを測り、適切なクラスに配属するためのプレースメント・テストを行います。

また、レディネス調査では、学習者自身の都合だけでは決められない外的条件と内的条件に分けることが多いです。

①外的条件

・国籍

母語

・年齢

・職業

・経済的条件

・時間的条件

・学習環境・・学習者が使える機器など

・生活環境

①内的条件

・日本語の学習について・・・今までの学習経験やレベル、使用教材等

・その他の外国語学習について・・・今までの学習経験やレベル

・言語以外の経験や能力について

・学習スタイル・・どんな教授法が好きか

 

ニーズ調査・分析(needs analyses)

ニーズ調査とは、その名のとおり、「学習者が望んでいることや必要だと感じていること」を調査することです。

学習者の多様化が進む今日において、学習者中心のコース・デザインをする上で、重要であり、学習者本人だけではなく、学費や費用を払う人に対しても行われる場合があります。

具体的には以下のような内容を調査します。

・学習目的

・学習目標

・どんな場面で学習言語を使うか

・学費支払者のニーズ

 

 

目標言語調査・目標言語使用調査

目標言語調査とは、目標言語を話す母語話者がどんな日本語やストラテジ―を使っているかを調査することです。

目標言語使用調査とは、目標言語を学習する学習者や非母語話者(日本人以外の人)がどんな日本語やストラテジ―をつかっているか調査することです。

※目標言語調査👉母語話者に対しての調査

 目標言語使用調査👉非母語話者に対しての調査

 

 

 

日本語教育能力検定試験・過去問】「ニーズ調査」「レディネス調査」「目標言語調査」について出題されたもの

 

平成27-Ⅰ問題6-問1

目標言語調査の方法として不適当なものはどれ?

正解は、1番

目標言語調査では、学習者の誤用は調べません。

 

平成29 -Ⅰ問題6-問2

レディネスと文字学習に関する問題です。(不適当なものを問われています)

1番👉日本語の平仮名や漢字にある「はらい」や「はね」はアルファベットにはない特徴のため、英語話者が日本語を書いたときには一定の字形の崩れは出ると思います。

2番👉年少者の漢字の指導は、語の意味も一緒に行ったほうが良いです。

3番👉漢字圏の学習者・・・特に中国人の学習者は母語の漢字を使ってしまうことはありそうです。

4番👉英語圏の学習者には、普段漢字を使わないので漢字の構成要素自体を認識する訓練は必要です。

したがって正解は、2番

 

平成30-Ⅰ問題7-問1

ニーズ調査とは?

1番👉調査はアンケート用紙を用いてもインタビューでもいいです。

2番👉学習者に接触する周囲の人にも調査を行うことがあります。

3番👉すべての学習者に行います。

4番👉調査は開始前に来ない、コースが始まったあとに行うこともあります。学習者のニーズは常に変わる可能性があります。

したがって正解は、2番

 

平成30-Ⅰ問題7-問2

レディネス調査を行う際の質問として不適当なものはどれ?

1番👉学習にかけれるお金について・・・〇

2番👉日本語以外の外国語を学んだことがあるか・・・〇

3番👉今まで使った教材について・・・〇

4番👉どのような場面で日本語を使うか・・・✖👈これはニーズ調査です!

したがって正解は、4番

 

 

 

最後に・今日のひとコマ

 

 

 

那覇・大衆酒場天しーさー

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大好きな居酒屋「天しーさー」です。

沖縄来てから「せんべろ」っていうものを知ってハマりました(笑)

 

緊急事態宣言後はずっとこの状態・・・10月からは沖縄も緊急事態宣言解除する予定とのことですが。。

再オープンしたら必ず行きます!🍺

 

最初にあれだけ飲みすぎた話したのに?

 

 

いろんなせんべろに行って・・・やっぱり「天しーさー」の串揚げ10本がコスパナンバーワン☆

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本日も最後までお読みいただきありがとうございます🌊

それではまた明日!

Cảm ơn mọi người đã luôn đọc hết.  Hẹn gặp lại ngày mai!

 

2021年9月

【言語と社会】異文化コミュニケーション・伝達能力『コミュニカティブ・コンピテンス』『ステレオタイプ』

Chào buổi sáng mọi người! はいさい🌺ソムタム娘です。

Hôm nay cũng chùng mình cùng cố gắng học tiếng Nhật nào!!  📚

今日も日本語の勉強を頑張りましょう!

 

 

皆さんは日本語教育能力検定の受験票は受け取りましたか?

9月24日に受験票が発送されたようで、26日現在届いておらず不安になってたのですが、昨日の夜帰ってポストを覗いたら届いてました(笑)

安心!なんか、いよいよだな~って気がしてきましたね。

 

今日は【言語と社会】の分野です。【言語と教育】の範囲とも被る内容が多いので並行して勉強していこうと思います。

 

 

コミュニケーション能力と「コミュニカティブ・コンピテンス」

異文化を理解することは、初めて異文化に接触したときにその文化と自分の文化の違いを意識することから始まります。

他の文化と自分の文化に対する気付きを、カルチュラル・アウェアネス(文化的な気付き)と言います。そして、他の文化に適応するためにコミュニケーションをとるのですが、その時に必要になってくる能力が、コミュニケーション能力というわけです。

アメリカの言語学者、社会言語学者、人類学者である、Dell H. Hymes:デル・ハイムズ(1927-2009)は、このコミュニケーション能力(伝達能力・コミュニカティブ・コンピテンス)について、正しい文を組み立てるだけではなく、いつ、どこで、誰にその正しい文を使ったらよいかという知識が不可欠であると主張しました。

実際の会話が行われるときは言語能力だけではなく適切な言語使用が必要だと提唱しました。つまり、文法的に正しいだけではなく、場面や話題に応じて言葉を適切に使いこなすことが大切だということです。

因みにハイムズのコミュニカティブ・コンピテンスは、文法的な正しさを重視する言語学者チョムスキーに対する反発から生まれました。

 

 

この理論は「コミュニカティブ・アプローチ」の基礎理論にもなっています。

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コミュニカティブ・コンピテンス・伝達能力

ハイムズが提唱したコミュニカティブ・コンピテンスを、1980年に、言語学者であるMichael Canale:マイケル・カナル(カネール)と、言語学者であるMerrill Swain:メリル・スウェインが3つに分類し、その後1983年に、カナルが4つに整理しました。

「文法能力」「社会言語学的能力」「ストラテジー能力」「談話能力」の4つです。

 

 

文法能力

文法能力とは、音声面や、語や文法、話、表現などを正確に組み立て、使用できる能力です。

 

社会言語学的能力

社会言語学的能力とは、社会習慣に基づいて、場面や相手の立場に合った、適切な表現を使用できる能力です。

 

ストラテジー能力・方略能力

ストラテジ―能力とは、コミュニケーションを円滑に行うための能力です。

相手が言ったことが分からないときや、伝わらなかったときにジェスチャーや言い換えを行うことです。

 

談話能力

談話能力とは、文よりも上のレベルにおける発話を理解し、構成する能力です。

談話での会話の始め方、その順序、終わり方、また色々な相槌やそのタイミングのことです。

 

談話についてはこちら。

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スウェインはアウトプット仮説も提唱しています。

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異文化間トレランス

異文化トレランスとは、異文化に触れてショックを受けたときに、そういう文化なだんと思い受け入れることでショックを和らげたり、調整したりする状態のことを言います。

異文化の人と良好な関係を築くためには、他者を受容し、その過程で生じる葛藤に耐えることも大切です。

文化の違いを自覚すること、そして色々な視点から判断し、受け入れて順応していく能力が必要です。これからの時代、異文化に接触したときのショックを予防、解消、調整するために、異文化トレランスを身に付けることが必要になってくると考えらます。

 

 

ステレオタイプ

ステレオタイプとは、特定の集団や文化に対する画一的な固定観念やイメージのことを意味します。

異文化理解をする上でこの概念が妨げなってくる場合があります。

例えば、「日本人は自分の考えを言わない」「日本人はきれい好きだ」「日本人は時間に正確だ」というような日本人全体に対するイメージがそれにあたります。

ステレオタイプには、いい面を捉えるものとマイナスイメージのものがあり、マイナスイメージのステレオタイプを当てはめて他人を判断してしまうことは、偏見や差別につながる可能性があるため、注意が必要です。

 

 

 

過去問・「コミュカティブ・コンピテンス」「ステレオタイプ」について出題されたもの

 

平成27-Ⅰ問題8-問2

ステレオタイプについての問題です。ステレオタイプに基づいて判断している例として不適当なものはどれ?

正解は、1番

ステレオタイプとは特定の集団に対しての判断なので、1番は個人に対しての判断のため該当しないです。

 

平成27-Ⅲ問題11-問1

コミュニカティブ・コンピテンスの談話能力についての問題です。談話能力に関わる誤用とはどれ?

1番👉目上の人に対しては「おつもりですか」よりも「来られますか」と言うべきです。これは社会言語能力に関わる誤用です。

2番👉「楽しいだったよ」は「楽しかったよ」と言うべきです。これは文法能力に関わる誤用です。

3番👉目上の人に対しては「お書きください」よりも「書いてくださいませんか」と言うべきです。これは社会言語能力に関わる誤用です。

4番👉「その人」と言うべきところを「あの人」と言ってしまっているので、使用する指示詞を間違えています。指示詞は談話を構成する上で重要なので談話能力に関わる誤用です。

したがって正解は、4番

 

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平成30-Ⅲ問題10-問3

コミュニカティブ・コンピテンスの社会言語能力とは?

1番👉文化や場面によって適切な・・・は、社会言語能力。

2番👉会話や文章において結束性や一貫性・・・は、談話能力。

3番👉語彙、形態素や統語の知識・・・は、文法能力。

4番👉言い換えなどで会話を維持する・・・はストラテジー能力。

したがって正解は、1番

 

令和1-Ⅰ問題13-問1

ハイムズはコミュニケーションには、言語能力のみならず、伝達能力(コミュニカティブ・コンピテンス)も重要であると主張しています。

したがって正解は、2番

ハイムズときたら、コミュニカティブ・コンピテンス!

 

令和1-Ⅲ問題10-問1

談話能力が欠如している例はどれ?

1番👉先生に対して「すごいですね」と言うのは社会言語能力の欠如です。目上の人に対して「すごい」とは言わない方がいいです。

2番👉先生に対して「聞きたいですか」と言うのは社会言語能力の欠如です。目上の人に対して「~したいですか」という表現は使わない方がいいです。

3番👉「面白いでした」はイ形容詞の活用の誤用なので、文法能力の欠如です。

4番👉天気の話からいきなり論文の話に切り替わっていて不自然です。これは談話能力の欠如です。

したがって正解は、4番

 

令和2-Ⅰ問題6-問1

談話能力を高める指導の例として適当なものはどれ?

1番👉非言語行動を意識させる・・・ストラテジ―能力を高める指導です。

2番👉場面に合った表現を考える・・・社会言語能力を高める指導です。

3番👉自分の発音の不自然な点を見つける・・・文法能力を高める指導です。

4番👉相槌やそのタイミングに気付かせる・・・談話能力を高める指導です。

したがって正解は、4番

 

 

 

最後に・今日のひとコマ

 

 

沖縄・夏の雲

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夏の雲が大好きです。

 

まだまだ終わらないでほしい夏!

 

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本日も最後までお読みいただきありがとうございます🌊

それではまた明日!

Cảm ơn mọi người đã luôn đọc hết.  Hẹn gặp lại ngày mai!

 

2021年9月

【言語と教育】言語教育・外国語教授法②『ナチュラル・アプローチ』『コミュニカティブ・アプローチ』『タスク中心の指導法』『内容言語統合型学習(CLIL)』

Chào buổi sáng mọi người! はいさい🌺ソムタム娘です。

Hôm nay cũng chùng mình cùng cố gắng học tiếng Nhật nào!!  📚

今日も日本語の勉強を頑張りましょう!

 

 

朝の空気に秋を感じるようになってきた沖縄地方です。

まだまだ日中はジリジリ射すすような日差しですが、朝は少しひんやりとした空気になってきました。

もうすぐで10月ですもんね(笑)

 

さて今日も昨日に引き続き、外国語教授法の勉強~第二段です!

 

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1970年代~コミュニケーションにつながる教授法

これまでのオーディオ・リンガル・メソッドのような文法や文型などの言語形式FonFs(フォーカス・オン・フォームズ)の教授法は、意味の習得が不足してしまい、コミュニケーション能力が育たないという批判から衰退していきます。

その後、コミュニカティブ・アプローチやナチュラル・アプローチなどの意味の伝達を重視したFonM(フォーカス・オン・ミーニング)の、コミュニケーションに繋がる新たな教授法が多く提唱されました。

 

 

ナチュラル・アプローチ

ナチュラル・アプローチは、1980年代初頭に、母語習得の過程を観察し実践を重ねたテレルによって提唱された教授法です。クラッシェンが第二言語習得仮説により裏付けました。

幼児の母語習得過程を参考にした聴解優先の教授法です。

自然に身に付ける「習得」と意識的に身に付ける「学習」を分け、実践的な伝達能力には「習得」が大切だと主張しました。

学習者不要な緊張を強いず、リラックスした状況を保つため、初期は聴解優先で自然に話し出すまで発話は強制せず、誤りがあっても不安を抱かせないために直接訂正をしないという特徴があります。

初期はインプットを十分に行い、容易に回答できるごく簡単な応答練習を行うことから始め、発話活動を無理なく広げていきます。

過度の緊張がなく、自然な状況で言葉を身に付けることが期待できますが、一方で、教師の発話量が多くなるため、学習者によっては発話の練習が進まない可能性があります。

 

 

基礎理論としたクラッシェンのモニター・モデル。

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コミュニカティブ・アプローチ

コミュニカティブ・アプローチは、1970年代に言語学者である、ウィルキンズらによって提唱され、言語教育は現実的な場面を想定した会話の中で行われるべきという考え方から開発された教授法です。

機能言語学者ハリデーの言語機能理論や、社会言語学者ハイムズコミュニカティブ・コンピテンスが基礎理論の基盤となっています。言語習得には言語形式に関わる知識だけではなく、言語をどのように使うか、「何を話すか」よりも「どう話すか」という伝達能力や言語運用能力を身に付けることが重要としています。

実際に日常生活においてコミュニケーションが行えることを目的とし、会話練習を中心としたタスク練習、ロールプレイ、ディベートなどが授業で行われます。

授業は学習者のニーズに合わせて学習者を中心に学習を進めます。教室活動では概念・機能シラバスを用いた実際のコミュニケーションに近い状況で活動を行い、その活動を通して文法や単語を身に付けていくことを目標とします。

また、インフォメーション・ギャップ(情報格差チョイス(選択権)フィードバック(反応)の3つの要素がコミュニケーションの本質であるとし、これらの要素を盛り込んだ、ロールプレイ、タスク、プロジェクト・ワークなどの活動を行うのが特徴です。

現実のコミュニケーションに応用しやすいという利点もあるものの、言語知識の体系的な学習がしにくく、意志疎通ができれば多少の誤りがあってもよしとするため、正確さが向上しない恐れがあります。

 

インフォメーションギャップ(情報格差

インフォメーションギャップとは、情報格差のことです。

学習者がペアまたはグループになって活動し、お互いに情報の格差があるため、その情報差を埋めるために意味交渉を行い、学習者のやりとしを促進させるのが目的です。

ロールプレイもよくある活動のひとつで、店員が先生、お客が学習者というように役割を与えて、ある場面を設定して会話活動を行うことでコミュニケーションの練習に役立ちます。

 

チョイス(選択権)

チョイスとは、学習者が与えられたタスクを実行する際に、どのような表現を用いるか、何を問うか、どう振る舞うかなどを選択できる自由のことです。

 

フィードバック(反応)

フィードバックとは、言語活動の際の相手の反応のことです。

実際のコミュニケーションにおいて、相手からの反応も重要なコミュニケーションの要素のひとつです。

 

 

 

1990年代~「言語形式」と「意味理解」ともに重視した教授法

FonMの教授法では、コミュニケーション能力は身に付くようになったけれども、今度は言語形式が十分に習得できないという問題がでてきました。

そこで、FonMの欠点である言語形式の問題を解決するため、基本的には意味伝達を重視するコミュニケーションをメインに活動を行いつつ、必要であれば言語形式も指導するFonF(フォーカス・オン・フォーム)が注目を浴びるようになってきました。

FonFsでは身に付かないコミュニケーション能力と、FonMでは疎かになる言語形式、これらをお互いに補うために開発された教授法が登場してきます。

 

 

タスク中心の教授法

形式重視のオーディオ・リンガル・メソッドと、意味重視のコミュニカティブ・アプローチはお互いの長所がお互いの短所となっています。そこでお互いの長所を組み合わせ、短所をうべく開発されたのが、タスク中心教授法です。

「言語は目的をもって使われる」というロングフォーカス・オン・フォームに基づく理論を基盤とします。

学習者は実際の社会活動に繋がる経験をするために、実生活に必要なタスクの中で実際に使われる言葉を使うことによって自然なコミュニケーション能力を身に付けていきます。インフォメーションギャップによって参加者がそれぞれ持つ情報をお互いに引き出すタスクや、グループで現実的な問題の解決策を話し合う活動などがあります。

学習者にタスクを課して、目標は課題遂行能力を高めることです。

流暢さと正確さの両面を扱える利点と、反対に言語を体系的に学習しにくいという欠点もあります。

 

ロングについてはこちら。

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内容言語統合型学習(CLIL:Content and Language Intergrated Learning)

1990年代頃からヨーロッパでは国境を越えた複言語主義といった考え方が強まってきました。その背景を元に生まれたのが内容言語統合型学習です。

母語で教科を学ぶことで、社会問題などの「内容」の学習を通して、言語も学び、そして思考力を高めるということを目的としています。

基本的には目標言語だけで授業は進められますが、学習者が困っている場合は媒介語を使用して支援します。

教科内容・語学力・思考力・協働学習の4つの要素をバランスよく育成できると考えられた教授法です。

4つの要素

・Content(科目)

・Communication(言語スキル)

・Cognition(思考力)

・Community(協働学習)・Culture(異文化理解)

 

また、似た教授法として「CBI:Content-Based Instruction」と呼ばれるものもあります。言語学習そのものが目的ではなく、内容の学習のために言語を手段として使用する、という点では非常に似ているようです。

違いは、生まれた背景にあり、CBIはアメリカで形成されたもので、母語話者でない人に対する英語教育や、イマージョン教育の広がりが背景にあるようです。

 

 

教授法の分類

 

フォーカス・オン・フォームズ(FonFs)・形式重視

FonFsとは、コミュニケーションや意味理解は軽視され、とくに文法を中心とした言語の形式面に重点を置いたものです。

教師が中心となり、学習者に文法規則等を最初から明示的に教え込む方法をとり、機械的なのが特徴です。

代表的な教授法に「文法訳読法」「オーディオ・リンガル・メソッド」などがあります。

 

フォーカス・オン・ミーニング(FonM)・意味重視

FonMとは、言語の意味を重視した教授法のことです。

学習者が中心となって、コミュニケーション重視の活動を行い、意味の理解ややり取りに意識を向けさせます。

コミュニケーションを能力は身に付くが、文法的な正確さが身に付かないとされています。

代表的な教授法はに、「コミュニカティブ・アプローチ」「ナチュラル・アプローチ」等があります。

 

フォーカス・オン・フォーム(FonF)・言語形式と意味を重視

FonFとは、FonFsとFonMの欠点を補い考案された教授法です。

学習者中心のコミュニケーション重視の言語活動の中で、必要があれば教師が介入し、プロンプトやリキャストでフィードバックを行うことによって、学習者の注意を文法や文型などの言語形式にも向けさせます。(言語形式の焦点化)

FonFsのような文法説明をせず、最終的には学習者の気づきによって文法知識の習得を促します。

代表的な教授法に、「タスク中心の教授法」「内容言語統合型学習」等があります。

 

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過去問・「外国語教授法」について出題されたもの

 

平成27-Ⅰ問題4-問5

ウィルキンズによって提唱された、コミュニカティブ・アプローチで取り入れられているシラバスの項目例として適当なものはどれ?

1番👉「レストラン」「郵便局」・・・場面シラバス

2番👉「広告を読む」「メニューを読む」・・・技能シラバスの「読み」。

3番👉「誘う」「依頼する」・・・機能シラバス

4番👉「趣味」「家族」・・・話題シラバス

したがって正解は、3番

教室活動では概念・機能シラバスを用いた実際のコミュニケーションに近い状況で活動を行います。

 

平成28-Ⅰ問題4-問1

コミュニカティブ・アプローチの背景となる考え方はどれ?

正解は、4番

コミュニカティブ・アプローチはコミュニケーション能力を高めるために、現実に近い会話活動を行います。そこで意味交渉が生じることによって言語習得が促進されます。

 

平成28-Ⅰ問題4-問2

コミュニカティブ・アプローチでの指導にあたって、言語活動を行う際に必要とされる条件があります。当てはまらないのはどれ?

1番👉対話の相手からの否定証拠・・・誤った文法表現を与えられることは必要ないです。

2番👉発話者に情報の選択権があることは必要条件です。

3番👉情報の格差は必要条件です。

4番👉やり取りに真正性・・・日常生活に近い現実味がある活動であることは必要条件です。

したがって正解は、1番

 

平成28-Ⅰ問題4-問3

タスク中心の教授法についての問題です。学習活動として不適当なものはどれ?

正解は、4番

タスク中心の教授法では、言語は目的を持って使われるものとして、実際の言語活動に近い設定でタスクを通してコミュニケーション能力を学びます。4番以外はその条件を満たしていますが、4番は・・・パターン・プラクティス・・・これはオーディオ・リンガル・メソッドの手法で習慣形成を促すことを目的としています。

 

平成28-Ⅰ問題4-問5

内容言語統合型学習についての問題です。正しい記述はどれ?

正解は、2番

教科内容を通じて、「教科内容」「言語力」「思考力」「協働学習」をバランスよく身に付けます!

1番の選択肢が、ちょっと惑わされましたが・・・目指すのはこの4要素習得です。

 

平成29-Ⅲ問題5-問1

プロジェクトワークにおいて、タスクを設定する際の留意点とは?

正解は、4番

タスク中心の教授法では、実生活に必要なタスク・コミュニケーションに近い場面設定で学習を行うことによってコミュニケーション能力を自然に習得していきます。したがって、学習者にとって現実の生活や興味に関連のあるものを設定する必要があります。

 

令和1-Ⅲ問題8-問1

内容言語統合型学習の指導についての問題です。正しい記述はどれ?

1番👉目標言語を基本的には使用しますが、場合よっては媒介語や母語も使用できます。

2番👉意味を重視しますが、フォーカス・オンフォームの教授法なので、必要であれば言語構造も指導します。

3番👉内容の理解や協働学習も目的であるため、学習者が活動に必要な言葉が言えないときは、教師が支援します。

4番👉学習者が表現を間違えても、教師はその都度細かく訂正するようなFonFsの指導はしません。

したがって正解は、3番

 

令和2-Ⅰ問題4-問3

コミュニカティブ・アプローチに関する問題です。コミュニカティブ・アプローチとは?

正解は、1番

言語の機能や意味を重視するのはコミュニカティブ・アプローチ!それ以外の選択肢は直接法などのダイレクト系メソッドやオーディオ・リンガル・メソッドです。

 

令和2-Ⅰ問題4-問4

ナチュラル・アプローチに基づいた授業とは?

1番👉言語形式の学習と構造シラバス・・・これはオーディオ・リンガル・メソッド。

2番👉実生活で使う身近な素材も取り入れるのは、ナチュラル・アプローチに適してそう。

3番👉初期段階から学習者に発話を促すのは・・オーディオ・リンガル・メソッドや直接法でしょうか。ナチュラル・アプローチでは緊張を強いるような、発話は促しません。

4番👉幼児の母語習得過程を参考にしてる教授法なので、初級に向いています。

したがって正解は、2番

 

令和2-Ⅰ問題4-問5

タスク中心の教授法の活動として適当なものはどれ?

正解は、1番

タスク中心の教授法は、実際の生活で必要となるタスクを通してコミュニケーション能力を養うものです。

無人島生活・・・という設定が実際の生活に必要か?という点は置いておいて、、無人島で必要なリストを話し合うというのは良いと思います。

 

 

 

 

 

最後に・今日のひとコマ

 

 

 

沖縄那覇・市場中央通りアーケード

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沖縄のシンボル的存在である「第一牧志公設市場」。2019年に老朽化のため、建替工事に入っています。現在もまだまだ工事中です。

それにあわせて、長い歴史をもつ周囲のアーケードが撤去されました。

2022年の牧志公設市場再オープンにあわせて、アーケードも復活する予定らしいです!

この辺りはとても東南アジアの空気を感じられるところで大好きなんですよね。

いつまでも残ってくれるといいです。

 

現在の牧志公設市場の工事の様子です。

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本日も最後までお読みいただきありがとうございます🌊

それではまた明日!

Cảm ơn mọi người đã luôn đọc hết.  Hẹn gặp lại ngày mai!

 

2021年9月

【言語と教育】言語教育・外国語教授法①『文法訳読法~ナチュラル・メソッド&ダイレクト系メソッド』『オーディオ・リンガル・メソッド』

Chào buổi sáng mọi người! はいさい🌺ソムタム娘です。

Hôm nay cũng chùng mình cùng cố gắng học tiếng Nhật nào!!  📚

今日も日本語の勉強を頑張りましょう!

 

 

昨日は妹からのラインで、すごくビックリすることが。。

2018年、私がウガンダ滞在中に知り合った人が居て・・・妹がその人に会ったよっていう話。

もうびっくり(笑)

彼女はウガンダのチテンジというカラフルな生地から色んなクラフト製品を作って販売しているんだけど、少し前に日本では代官山にも出店。(すごいよね!代官山なんて)

それでもって、昨日はたまたま妹がそのお店に立ち寄って・・・たまたま彼女も居て「会ったよ」って報告だったんだけど、なんか鳥肌もんだよね。こういうのって。

(ちょっと興奮気味)

 

2018年に数か月ウガンダに滞在したときは、ほんと冒険の毎日でした。私にとって宝物の時間です。

また行きたいなぁ。。。行くつもりだけどね。

 

ウガンダで出会った人たちは皆エネルギーいっぱいで、こっちも元気をもらえるくらい。とにかくキラキラしていました。

 

彼女の商品も、ほんっとにワクワク心ときめくものばかりです。

www.riccieveryday.com

 

なんだか妹を通して久々にウガンダを思い出し、エネルギーチャージ!

 

今日は外国語教授法について詳しく勉強していきます。

かなりの種類の教授法があって混乱します(^^; 年代順に・・・系統立ててまとめていけたらと思います!

結構なボリュームになりそうなので2回に分けていきたいと思います。

 

 

 

外国語教授法とは

外国語教授法には、アプローチメソッドがあります。

アプローチとは、英単語では対象や目標に近づく・迫ることを意味します。ここでは理論面、つまり言語観や学習観に関わる仮説やビリーフに着目した教授法のことになります。

メソッドとは、英単語では方法・方式・やり方などの意味を持ちます。ここでは指導法、つまり理論をどのように具体化するか、どのような手法や手順で教えられるべきかなどに関わる事項に着目した教授法です。

ただし、オーディオ・リンガル・メソッドを、オーディオ・リンガル・アプローチと呼ぶ文献もあるため、この区分は決定的なものではないようです。

それではどんな外国語教授法が現在まで開発されてきたのか、年代順に詳しくみていきましょう!

 

 

 

19世紀~

貿易など他国との関係を持つために外国語が必要になり、最初に生まれた教授法が文法訳読法でした。文字中心で教養のための教授法です。

そこから音声中心かつ実用目的の教授法が開発されていきます。

 

文法訳読法

文法訳読法は、もともとラテン語の教育に用いられた方法で、ヨーロッパにおける言語教育や研究に広く用いられるようになりました。

現代の日本の学校における英語教育などではこの教授法が用いられています。

翻訳が中心で会話の指導は少ないため、音声面の能力が身に付きません。外国の文学を読んだり、研究したりするのには適していますが、実用的な会話を習得するのには向かないです。また常に翻訳の癖がつき、目標言語で考えるということが習慣化しにくいです。

 

ナチュラル・メソッド

19世紀後半から、会話力が養成されない文法訳読法への批判から、ナチュラル・メソッド(自然主義教授法)ダイレクト系メソッドが開発されました。幼児の母語習得の順序に注目した教授法で、その目的は音声を重視した会話力の習得です。

言語を目標言語で学習することで、その言語の背景にある文化的な意味を理解しようとする流れになってきました。

代表例がいくつかあります。

 

サイコロジカル・メソッド(グアン・メソッド、グアン式教授法)

サイコロジカル・メソッドは19世紀後半に、ラテン語教師であるグアンによって提唱されました。幼児が思考の順に言葉を使うことに着目した教授法です。

一連の出来事を、動作をしながら言葉で表現して示し、幼児が言葉を覚えるように、聞いて理解するところから言葉との接触を始めます。

話せるようになることを目標に、目標言語の音声への接触が多いのが特徴です。ただ、練習に動作を用いる幼稚に見えるという面もあります。

戦前、山口喜一郎が植民地時代の台湾で導入し、一定の成果を収めたことでも有名です。グアン・メソッド、グアン式教授法とも呼ばれます。

 

ベルリッツ・メソッド

ベルリッツ・メソッドは、ベルリッツ・スクールの創始者である、ベルリッツによって提唱されました。、

音声を重視する教授法で、翻訳を排し、語彙や文法の理解を、絵カード、レアリア、身振り手振り、適切な例文で促す形で導入し、口頭練習を重視しています。音声と概念を直接結び付け、その言語で行われたことをそのまま理解し、話せるようになることを目標としています。

訓練を受けたネイティブスピーカーが教師となることを指導原則としています。

翻訳を排したため、学習者によっては理解が完全にならないため不満を覚えることもあったようです。

 

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サイコロジカル・メソッド、ベルリッツ・メソッドも、いずれも第一言語習得過程をモデルとした口頭言語能力を目指す立場を主張しており、20世紀の各種直接法へ発展していきました。

 

 

ダイレクト系メソッド(媒介語を使用しない)

 

フォネティック・メソッド

フォネティック・メソッドは、文法訳読法と音声学を無視したグアン・メソッドに対する批判から生まれた教授法です。

国際音声字母IPA)が制定されたことを受けて開発されたもので、発音記号を使った発音練習をし、音と意味を直接連結させることが特徴です。音声の指導を重視しています。

 

ダイレクト・メソッド

ダイレクト・メソッドは、サイコロジカル・メソッドもフォネティック・メソッドも行き詰まり、この2つを合わせた教授法です。

19世紀末期から用いられ始め、1920年代まで全盛期となりました。

 

 

20世紀~直接法が主流に

後に直接法と呼ばれるようになったナチュラル・メソッドやダイレクト系メソッドの他にもさまざまな直接法が開発されました。

 

 

オーラル・メソッド

オーラル・メソッドは、イギリスの言語学者で日本の文部省言語顧問であった、ハロルド・パーマーによって提唱された教授法です。

媒介語の使用を禁止することで教える際の効率が下がったことから、最低限の媒介語の使用は認めるものとし、これまでの教授法を改良してできたものです。

ナチュラル・メソッドと同様に、幼児の母語習得過程を適用しつつ、「聞く」「話す」を第一次技能、「読む」「書く」を第二次技能とし、第一次技能である「聞く」「話す」の習得を優先にしました。

文型の導入・提示~基本練習~応用練習というスタイルの指導法がとられました。

パーマーと共に文部省の英語教授研究所に勤務していた長沼直兄(ながぬまなおえ)によって、日本語教育に導入され、戦前の日本語教育にも多大な影響を与えました。

 

 

GDM:Granded Direct Method(段階的直接教授法)

GDMは、ハーバード大学のリチャーズとギブソンによって、ゲシュタルト心理学をはいけいとして開発された教授法です。

媒介語を使用しないダイレクトメソッドの流れをくむ教授法のひとつです。

簡単な項目から難しい項目へと段階的(Graded)に授業が進み、学習者の負担も軽減できます。

 

 

 

20世紀~直接法に後続する行動主義心理学に基づく教授法・その他教授法

オーラル・メソッドの提唱と同時期、20世紀に入ると、「近代言語学の父」とも呼ばれるスイスの言語学者言語哲学者である、フェルディナン・ド・ソシュールの登場によって、構造主義言語学が主流になってきます。言語の構造に着目して理解を進めようとする立場で、ここからアーミー・メソッドやオーディオ・リンガル・メソッドも生まれました。

他にも、認知心理学チョムスキー生成文法を基礎理論とした認知学習法も開発されました。

 

 

 

ASTP:Army Specialized Training Program(アーミー・メソッド)

アーミー・メソッド第二次世界大戦末期、アメリカで軍人に外国語を教えるために開発されたものです。基礎理論はアメリカの構造主義言語学行動主義心理学です。

教師と目標言語の話者(ドリルマスター/インフォーマント)がチームを組んで行います。

文法の説明は両言語に精通する教師が母語で行い、口頭会話(ドリル)は、ドリルマスターが集中的に練習させます。

ドリルマスターは他の説明や質問には答えず、ドリルをさせながら発音の矯正や誤用文を修正します。

ドリルマスターによる集中的な口頭練習により、自動的に言えるようになるまで基本文を徹底的に暗記させ、習慣形成を目指すのが特徴です。

 

 

 

行動心理学について。

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オーディオ・リンガル・メソッド(オーディオ・リンガル・アプローチ)

オーディオ・リンガル・メソッドは、ASTP(アーミー・メソッド)を受け継いで、アメリカのミシガン大学名誉教授である、フリーズを中心に提唱された教授法です。

基礎理論はアメリカの構造主義言語学行動主義心理学です。語や文型を入れ替えて繰り返し練習し、習慣化することによって覚えるパターン・プラクティス(文型練習)が開発されました。

パターン・プラクティスには、モデル会話をベースに、教師主導で文型を模倣させ、記憶させるミム・メム練習や反復練習・変形練習・代入練習・拡張練習・結合練習・完成練習・応答練習などがあります。

音響の教材を用いて、聞き取りの教科とパターン・プラクティスなどのドリルで「ミム・メム練習」による口頭練習を徹底して行うのが特徴です。

ミム・メム練習(mimu-mem:mimicry-memorization)とは、文章を正しい発音で言えるようにする練習で、教師のモデル発話に続いて学習者がそれを真似て繰り返し練習する方法です。

また、ミニマル・ペア(最小対立)の練習を行い、母語話者並みの性格で素早い反応を求めるなど、言語の音声面を非常に重視しています。

ミニマル・ペアとは、「あき・えき」(母音の対立)、「おばさん・おばあさん」(長音の対立)、「きて・きって」(促音の対立)などの音の要素が異なる最小対立を指します。

目標言語を自動的に使えるようになることを目標とし、音声・文法の正確さと自然な発話速度を特に重視しているのが特徴です。

1950年~1960年代にかけて、外国語教授法として広く用いられました。

言語知識の体系的な学習がしやすく、反復による記憶促進および正確さの向上が期待できるものの、反復練習は短長になりがちで、意味の学習が不足するため、コミュニケーション能力が育ちにくいという問題もあります。

 

パターン・プラクティス

パターン・プラクティスによる文型練習の種類です。

反復練習

反復練習とはいわゆるリピ―トのことです。教師が言った言葉をそのまま繰り返させる練習です。

例:食べます。

 :食べます。

変形練習

変形練習とは、教師が提示する文法形式に文型を変形させていく練習です。

例:本を買います。👉本を買いました。

 :ごはんを食べます。👉ごはんを食べました。

代入練習

代入練習とは、教師が提示した語彙や表現に入れ替える練習です。

例:本を買います。おかし。

 :おかしを買います。

拡張練習・拡大練習

拡張練習とは、教師が指示する文型に、言葉を繋げて文を長くしていく練習です。

例:ごはんを食べます。毎日。

 :毎日ごはんを食べます。

 :7時に。

 :7時にごはんを食べます。

結合練習

結合練習とは、複数の文を1つにする練習です。

例:学校から帰ります。ご飯を食べます。

 :学校から帰って、ご飯を食べます。

完成練習

完成練習とは、教師が提示した未完成な文を学習者が補い完成させる練習です。

例:ご飯、食べ、歯を磨く。

 :ご飯を食べて歯を磨く。

応答練習

応答練習とは、教師の質問や指示に対して、指定された文型で答える練習です。

例:お刺身は好きですか? はい。

 :はい、好きです。

 :お寿司は好きですか? いいえ。

 :いいえ、好きではありません。

 

 

 

認知学習法(コグニティブ・アプローチ)

認知学習法は、キャロルが提唱したメソッドで認知心理学チョムスキー生成文法を基礎理論としたものです。

多くの日本語学習の場でこの教授法にオーディオ・リンガル法を組み合わせたものが授業で使われています。

認知学習理論に基づき、学習者の母語と目標言語が、音韻・言語構造・文化的嗜好に関してどのように相違するかを考察して教授を行えば効果的な学習ができると考えるもので、文法などの説明は、学習者の母語を使って行います。

人間の認知能力を利用して言語の規則を理解させ、学習は必ず既習の語彙や文型を使わせます。既習の語彙や文型を使わせることによって、自己表現ができやすく学習意欲も増します。

しかし教授法としてのオリジナリティは、チョムスキーの理論が複雑なため、体系化した理論の構築までに至っていません。したがっていろいろな教授法をミックスしたものになり、1つの決定的な言語教授法とまでは行っていないです。

 

 

チョムスキーについてはこちら。

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ヴェルボ・トナル法/VT法

ヴェルボ・トナル法は、言語聴覚論に基づいた教授法で、ザグレブ大学のペタル・グベリナ教授が提唱しました。

言語を習得する際に聴覚だけに頼るのではなく、言葉の持つリズムやイントネーションを重視して、身体を動かすなどの身体リズム運動を活用したり、視覚・触覚など他の感覚を活用しながら言語を習得するというのが特徴的な指導法です。

 

 

 

 

20世紀後半~ヒューマニスティックな教授法

1960年代に高まったオーディオ・リンガル・メソッドでしたが、パターン・プラクティスとは等の反復練習は機械的かつ、意味の学習が不足し実際のコミュニケーション能力が育ちにくいと批判や、チョムスキ―による生成文法論によって勢いをなくしていきます。

それからは、人間性心理学の影響を受けて、ヒューマニスティック(人道主義的・人間主義的)な面を特徴とする教授法も生まれました。

学習者の認知能力を高め、成長の可能性を信じ、情意面にも配慮し、その成長を言語面のみならず、人としての成長にまで拡大して捉えているという共通点があります。

 

 

サイレント・ウェイ(Silent Way)

サイレント・ウェイは、心理学者である、ガッテーニョによって認知心理学を基盤として提唱された教授法です。

教師はできるだけ沈黙し、学習者が自ら規則や体系を発見し帰納的に学んでいくことを支援します。教師は一回だけ発音し、生徒はそれを真似て同じように発音します。間違った発音をした場合は教師が訂正するのではなく、正しく発音ができる生徒に言わせたり、身振りやチャートで発音を示して正しい方向へ導きます。学習者は自分で自分の間違いを認知できる基準を作っていき、学習者自ら帰納的に文法規則を見つけることができるようになります。

ただし学習者が自分の間違いに気付かない場合は矯正がしづらい点や、教師の説明がないので、実際のコミュニケーションに役立つかどうかも問題な面があります。

発音を色分けで視覚的に示したサウンド・カラー・チャート、やそれを指し示すポインター、語彙や文型の導入に使用するロッドなど独自の道具を用いるのが特徴です。

 

 

コミュニティ・ランゲージ・ラーニング(CLL:Community Language Learning)

CLLは、心理学者である、カランが提唱した教授法で、心理療法の理論と技術を外国語教授法に応用したものです。

学習者の不安を取り除くことが重要であり、媒介語の積極的な使用を認めています。教師をカウンセラー、学習さをクライアント、クラスをコミュニティと呼びます。

集団カウンセリングの手法を応用したことからカウンセリング・ラーニングとも呼ばれます。

 

 

TPR:Total Physical Response/全身反応教授法

TPRは、心理学者である、アッシャーが提唱した教授法で、子どもの言語習得過程を研究して開発されたものです。

子どもの言語能力発達では聞く能力が先に身に付きます。そしてその能力が話す・読む・書くその他の言語能力に影響を及ぼすと考え、聴解力の開発から入ります。

子どもは親の命令によって反応するところに着目し、教師の指示に対して身体を動かしながら言葉を口にするというゲーム形式の活動を行います。

文法や構文にはあまりとらわれず、意味を重視させます。意味が通じれば文法などの間違いも甚だしいもの意外は訂正しません。

しかし、命令されることに抵抗を感じる人や、活動が子どもっぽいので大人には浸透しにくいです。

 

 

サジェストペディア(Suggestpedia)

サジェストペディアは、精神科医である、ロザノフが提唱した教授法で、ヨガや精神医学と結び付けたものです。

最終到達目標は、学習者の潜在能力の開発です。

学習者の不安や緊張を取り除くため、教室はリラックスできる環境作りのため、教室内の調度品(絵画や観葉植物、安楽椅子など)、採光などにも配慮します。

クラシック音楽を使用し、パッシブ・コンサート、アクティブ・コンサートとよばれる教室活動を行うのが特徴です。

①プレセッション👉②コンサートセッション👉③ポストセッションから成ります。

①プレセッション

教師が会話を読み聞かせます。

②コンサートセッション

前半:音楽を流しながら、リラックスして瞑想しながら教師の読む会話を聞きます。

後半:音楽に合わせながら感情をこめて読む会話を聞きます。

③ポストセッション

ロールプレイ、ゲームや何らかのテーマで会話や歌等の4技能の一般的な活動を行います。

ここでも教師と学習者を親と子どもの関係になぞらえて、教師は親のように権威を持ち学習者から信頼を得ることにより言語習得のよい環境ができると考えています。

しかし教師と学習者の関係を親と子どもの関係にそのまま当てはめるのは、大人の学習者には抵抗があるという欠点もあります。

 

 

 

 

日本語教育能力検定試験・過去問】・「外国語教授法」について出題されたもの

 

平成27-Ⅰ問題4-問1

ダイレクト・メソッドを改善し、パーマーによって開発された教授法はどれ?

正解は、3番。オーラル・メソッドです!

詳しくは上記参照。

 

平成27-Ⅰ問題4-問2

幼児の第一言語の習得過程を参考に・・・聴解優先の教授法はどれ?

正解は、2番。TPR/全身反応教授法です。

詳しくは上記参照。

 

平成27-Ⅰ問題4-問3

サジェストペディアの特徴のひとつはどれ?

正解は、1番

緊張は不安を取り除き・・・潜在能力を引き出す・・・というワードがヒントですね。

 

平成27-Ⅰ問題4-問4

オーディオ・リンガル・アプローチの特徴とは?(不適当なものを問われています)
1番👉教師の発音をまねして復唱することで発音矯正を行います。

2番👉口頭練習に重点を置くため、4技能をバランスよく養成はできません。

3番👉行動主義心理学の理論を元に「刺激ー反応」が繰り返されることで習得されていきます。

4番👉母語話者並みの正確な発話を求めます。

したがって正解は、2番

 

平成28-Ⅰ問題14-問3

台湾での日本語教育に山口喜一郎が新しく導入した教授法はグアン・メソッドです。

よって、正解は、1番

 

平成29 -Ⅰ問題4-問1

パターン・プラクティスを重視する教授法はどれ?

正解は、3番

これは絶対はずせない!!パターン・プラクティスときたら、オーディオ・リンガル・メソッド。耳🐙です。

 

平成30-Ⅰ問題6-問3

オーディオ・リンガル・メソッドにおいて文型練習を行う際の留意点とは?

1番👉新しい口頭練習をする際には、全体練習をしてから個別練習をします。

2番👉発音を重視してるので誤りは細かく訂正します。

3番👉口頭練習中心なので、書く練習はしません。

4番👉学習者同士でも文型練習をします。

したがって正解は、1番

これは消去法で・・・

 

平成30-Ⅰ問題6-問4

オーディオ・リンガル・メソッドのパターン・プラクティスのひとつ「応答練習」の例として適当なのはどれ?

正解は、1番

受け答えの練習ですね。詳しくは上記参照。

2番👉代入練習です。

3番👉反復練習です。

4番👉変形練習です。

 

令和1-Ⅲ問題5-問3

拡張練習の例として適当なものはどれ?

オーディオ・リンガル・メソッドのパターン・プラクティスですね!

正解は、3番

1番👉完成練習です。

2番👉応答練習です。

4番👉変形練習です。

 

令和2-Ⅰ問題4-問1

文法訳読法の前程となっている考え方とは?

1番👉文型は易しいものから難しいものへ学んでいくのは、段階的直接教授法。

2番👉楽しく多く読むことで早くはどの教授法でしょう???

3番👉母語に置き換え(翻訳)れるよになること・・・これが文法訳読法。

4番👉単語や文法規則の暗記により、口頭コミュニケーション・・・オーディオ・リンガル・メソッド。

したがって正解は、3番。

 

令和2-Ⅰ問題4-問1

直接法で、文法を帰納的に教える方法として適当なものはどれ?

正解は、1番

帰納的アプローチとは、学習者に文法や文型などの例を示し、学習者自らが例の中の規則を見つけ出す指導法です。1番は正にそれ。

それ以外の選択肢は、演繹的アプローチで、教師が文法や文型の規則を先に提示して教える指導法です。

 

 

 

最後に・今日のひとコマ

 

 

 

ウガンダの景色

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私の宝物のひとつ。

ここでの時間、、出会った人、食べたものも、、ここで感じたものがすべてが、かけがえのないもの。

 

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これからも日々後悔のないように生きたい!

 

本日も最後までお読みいただきありがとうございます🌊

それではまた明日!

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2021年9月

【言語と教育】言語教育・日本語教育とは『日本語教師の役割』『学習観の変遷』『発達の最近接領域』『スキャフォールディング』

Chào buổi sáng mọi người! はいさい🌺ソムタム娘です。

Hôm nay cũng chùng mình cùng cố gắng học tiếng Nhật nào!!  📚

今日も日本語の勉強を頑張りましょう!

 

 

昨日は江の島に住む友人からステキな海の写真が送られてきました。

いつも彼女が撮る写真は景色の微妙な色合いがステキなんです。

「自然ってすごいね。毎日、違う色をつくりだす」

そんな彼女の言葉。

ほんといつも行く海も毎回きれいだけど、毎回違う。。そう思うと、その毎回がすごくかけがえのないもの、その時々で見える景色がどれも愛おしく思えてしまいました。

 

またまたセンチメンタルになったのでした・・・w

 

はい!

今日から新しい分野の「言語と教育」について勉強していきます!

(間に合うの??💦)

 

 

 

 

 

日本語教育とは

経済のグローバル化に伴い在留外国人は365万人を超え(2019年末時点)、それぞれの在留目的も多様化しています。

また、世界での日本語学習者は380万人以上もいるという報告もあります。日本語教育機関は1万8千ほどで、日本語教師は7万7千人以上が活躍しています。

日本語教育が置かれた環境も変容し、時代の要請を受けて、その果たすべき役割にも広がりが見られます。

文化審議会国語分科会による「日本語教育人材の養成・研修の在り方について(報告)改訂版」では・・・

外国人の受入れ拡大に向け、外国人が教育・就労・生活の場で円滑にコミュニケーションできる環境を整備するため、日本語教育の充実を図ることが求められている。環境整備にあたっては、外国人が共生の理念を理解し、日本語や日本の文化を理解できるよう支援するとともに、受け入れる側の日本人もまた共生社会の実現について理解し協力する姿勢を持つことが必要となる。そのため日本語教育人材には、外国人に関わる多様な分野・立場の方に日本語教育の必要性を含め、言語・文化の相互尊重を前提とした、社会とのつながりを構築していく力が新たに求められている。

 

このような背景のもと、これからの社会で求められる日本語教育人材とはどのようなものなのでしょうか。

日本語教育人材に求められる資質・能力について、次のように述べられています。

1.日本語教育人材に共通して求められる基本的な資質・能力

日本語教育人材に求められる基本的な資質・能力として、次のような点が重要である。

①日本語を正確に理解し的確に運用できる能力を持っていること。

②多様な言語・文化・社会的背景を持つ学習者と接する上で、文化多様性を理解し尊重する態度を持っていること。

③コミュニケーションを通じてコミュニケーションを学ぶという日本語教育の特性を理解していること。

 

2.専門家としての日本語教師に求められる資質・能力

専門家としての日本語教師にも止められる資質・能力として、次のような点が重要である。

①言語教育者として必要とされる学習者に対する実践的なコミュニケーション能力を有していること。

②日本語だけでなく多様な言語や文化に対して、深い関心と鋭い感覚を有していること。

③国際的な活動を行う教育者として、グローバルな視野を持ち、豊かな教養と人間性を備えていること。

日本語教育に関する専門性とその社会的意義についての自覚と情熱を有し、常に学び続ける態度を有していること。

日本語教育を通した人間の成長と発達に対する深い理解と関心を有していること。

 

 

 

日本語教師役割

日本語学習者の増加に伴い、日本語教師の役割も多様化しています。

日本語教師には、日本語を教えることを中心に、授業計画を立てたり、日本文化を紹介したり、学習を促したり、評価したりするなど、さまざまな役割が求められます。

 

学習計画をデザインする役割

学習者の目的に合った学習計画を教師がデザインし、学習者本人に伝えます。学習目的は学習者によってさまざまで目標とするゴールも異なってくきます。

そのためその学習者に合った学習方法で、学習者自身が積極的に参加することで、より効果的な習得が期待されます。

 

日本語を教える役割

日本語を教えることは日本語教師としての主な役割になります。そのため日本語に関する専門的な知識を持つ必要があります。学習者に文法、例文などを示しながら日本語を教えることで、学習者の理解を深めます。

 

日本文化を紹介する役割

日本のアニメ・マンガなどは日本の文化とも言えます。海外でも興味を持つ人は多くいます。その興味がきっかけで日本語を学習し始める学習者もいるくらいです。伝統的な日本文化やサブカルチャーなど、学習者の興味・関心に合わせて伝えることで、学習者の学習意欲もさらに高まる可能性があります。

 

学習者の心理的側面に配慮する役割

授業を行うクラスの雰囲気づくり、学習者の心理状態の把握など、学習効果に影響を与える項目を考慮する必要があります。

特に学習者の心理状態については常に注意を払うよう心掛けます。学習者の日本語学習に対する不安を取り除き、学習者のレベルに合わせた授業を行い、楽しくリラックスした雰囲気を作り学習を促すと、学習効果が高まると言われています。

また、様々な背景を持つ学習者の文化多様性を平等に受け入れ、尊重することも大切です。

学習者すべてに平等な姿勢で接することも教師として重要です。

また、学習者からの相談にも対応するため異文化カウンセリングについても理解しておく必要があります。

 

教育を評価する役割

学習者を評価するこはもちろん、教授法、学習計画、授業内容、教材など、全体を振り返り、評価し、常に改善することを心がけて、よりよい授業を目指すことが大切です。

評価というものも幅広く捉える必要があります。

・学習計画に対する評価:授業の進度や、学習項目の量が適切か。

・教材に対する評価:教材が学習者に合っているかどうか。

・教授法に対する評価:教授法が学習者に適切か。

・学習者に対する評価:学習計画通りの成果があげられているか。

・教師自身に対する評価:知識や能力、技術、授業準備は十分か。

 

 

:::::::::::::::::::::

かつての日本語教育における教師と学習者の立場は「教える/教わる」という関係でした。

しかし近年は、学習者に一方的に「教える」のではなく、学習者を主体とし、「支援する」側面が重要視されるようになってきました。

さらに「共に学ぶ」という姿勢が必要だと指摘されるようになってきています

 

 

 

学習観の変遷と学習理論

戦後の学習観については大きく次のような変遷が見られます。

 

行動主義

行動主義とは、行動主義心理学の考えに基づく学習観で、学習の仕組みは、ある刺激に対する反応によって習得されるというものです。

教師主導の学習活動です。

 

行動主義について。

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認知主義

認知主義とは、認知心理学の考え方に基づく学習観で、学習を、学習者の脳内で起きる情報処理の仕組みによって説明しようとするものです。

学習者中心の学習活動です。

 

 

社会的構成主義

社会的構成主義とは、学習における社会や文化の働きを重視する学習観で、学習とは、学習者がそのときに置かれた環境で適切な振る舞い方を獲得する状況的学習によって説明されています。

学習者が文化的な共同体の活動に入り、実践的に参加していく中で成長し、一人前になっていくそのプロセスが学習であるとし、それを正統的周辺参加と呼びました。

また、ロシアの心理学者である、レフ・ヴィゴツキーは、子どもの知的発達は他者との関わりの中で起きると考え、「発達の最近接領域」(ZPO:Zone of Proximal Development)を提唱しました。

発達の最近接領域とは、他社との関係において「あることができる(=わかる)」という行為の水準ないしは領域のことを指します。

つまり、子どもには、独力では問題解決できないけれど、周囲の援助があれば問題解決できるレベルがあって、その段階を発達の最近接領域(最近接発達領域)と呼びます。また、その援助をすることを「スキャフォールディング」(足場掛け)と呼びました。

状況的学習論の流れから、「ピア・ラーニング」(協働学習)も生まれています。

 

 

 

日本語教育能力検定試験・過去問】「発達の最近接領域」「スキャフォールディング」「異文化カウンセリング」について出題されたもの

 

 

平成28-Ⅰ問題10-問5

最近接発達領域(ZPD)についての問題です。

まだ一人ではできないけれど、他者のサポートがあればできる領域のことです。

したがって正解は、2番

 

平成28-Ⅲ問題5-問2

授業中、適切な言葉が思い浮かばなかったりして発言ができない学生に対して「スキャフォールディング」という方法でのサポートがあります。

これは発達の最近接領域において他者が学習者に行う支援やサポートのことを意味しています。

そのサポートとして適当なものはどれ?

正解は、4番

学生は「格差」という言葉が出てこなくて発言できていなかったんでしょう。教師が「格差」という言葉を与えることでサポートができています。

 

平成28-Ⅲ問題5-問5

「自己研修型教師」に求められる姿勢ってなんでしょう?(不適当なものを問われていいます)

文字の通りのまま・・・考えてみます。

1番👉学習者の学習過程や結果を観察するのは良さそう。

2番👉自分自身の言語教育観に目を向けるのは良さそう。

3番👉熟練教師の授業を忠実に模倣。。。模倣する必要はないと思います。その方の授業が完璧っていうこともないでしょうし、改善点を見つけて実践していく方がいいと思います。

4番👉既存の教授法を批判的に捉えて・・・常に改善を目指していく姿勢はとても大事だと思います!

したがって正解は、3番

 

令和1-Ⅲ問題9-問4

日本語教師として、留学生の心理的な面をサポートする際にとるべき対応として最適なものは?

1番👉よく眠れない学生に、精神科での睡眠薬処方を勧めるっていうのは・・・薬以前に、何か他に眠れない原因があると思うのでそこを確認した方がいいと思います。

2番👉行動が異状な学生に、それを自覚させるのは違うと思います。

3番👉休みがちな学生に、基本的な生活リズムに関して聞くのは・・・すごくいいですね!なぜ休みがちになってしまうのかその原因を探ろうとする姿勢は適切だと思います。

4番👉精神疾患とすぐに決めつけるのも問題だと思います。両親に連絡する前に、そもそも本人に話を聞くべきです。

したがって正解は、3番

 

令和1-Ⅲ問題9-問4

異文化間カウンセリングも日本語教師として理解しておく必要があります。これも日本語教師の役割のひとつですね。留学生から相談を受けた際に気を付けるべきことは?

1番👉相談者の体験は特別なものとして見てあげるほうがいいと思います。

2番👉共感的に受け入れるのは大事。

3番👉非言語的な部分も見る必要はあります。

4番👉自分の価値観を客観的に捉える態度は良いですね!

したがって正解は、4番

 

 

最後に・今日のひとコマ

 

 

じゃがりこ・塩とごま油

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大好物のじゃがりこ🥔

新商品を発見しました。塩とごま油なんて・・・合わない訳がない!間違いなしでしょう。

じゃがりこは期間限定の味や、地方限定の味などあって色々試すのが楽しいです。

 

カリカリ♪止まらない・止まらない~♪

 

来月の福岡でも・・・楽しみにしてます。限定品あるかな。

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2021年9月

【言語一般】語用論的規範・談話『結束性・一貫性』『照応・前方照応/後方照応』『橋渡し推論・精緻化推論』

Chào buổi sáng mọi người! はいさい🌺ソムタム娘です。

Hôm nay cũng chùng mình cùng cố gắng học tiếng Nhật nào!!  📚

今日も日本語の勉強を頑張りましょう!

 

 

日本語教育能力検定試験まであとちょうど一ヶ月になりました。皆さん勉強の進み具合はいかがでしょうか。

後悔しないよう、今出来る限りのことはやって試験に備えたいですね!💪

 

今日は前回に続いて談話についての勉強です。

ファイトーーーー💪💪💪

 

前回はこちら。

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談話の規則

談話の内部を構造的・文法的に見た場合、情報の送り手の意図が効果的に情報の受け手に伝わるためには、その意図に基づいてテーマが一貫していること(一貫性)、また各文が相互に有機的に繋がっている必要があります。

そのために情報の送り手は談話内に様々な工夫・操作を意識的、無意識的に行っています。

そしてその中に相互の関連性や統一性を有した何らかの規則性を見出すことができます。

文と文の相互の関連を「結束性」と呼び、これを実現するために様々な言語的手段があります。

 

 

結束性

結束性とは、文章や談話における前後の文の間の結び付きのことです。

文章や談話にはまとまりがあって、何らかの繋がりや結び付きがあります。

結束性には、文法的な結び付き、語彙的な結び付き、前の要素・後の要素の結び付きなどがあります。

文法的な結束性には、文法的な手段として、「指示」「代用」「省略」「接続詞」などがあります。

語彙的な結束性は、「類義語」「上位語と下位語」などの語彙的な特性による結び付きです。

 

文法的な結束性

①指示

例:もう少し歩くとバス停に着きます。そこからバスに乗って20分くらいです。

指示詞の「そこ」が「バス停」を指しています。

例:太郎は子どものときから勉強がクラスで1番できます。はその上スポーツも得意です。

代名詞の「彼」が「太郎」のことを指しています。

 

指示詞について。

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人称代名詞について。

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②代用

例:今日はもう十分勉強したし、もう終わりにしたら?

 :うーん、そうしようかな。

「そう」が「終わりにすること」の代用をしています。

例:スニーカー買いに行ったんだけど、良いが無かったよ。

「の」が「スニーカー」の代用をしています。

例:明日って休みだっけ?

 :そうだよ。

「そう」が「休み」の代用をしています。

 

③省略

例:連休はどこに行ったの? 

 :ベトナム

連休はベトナムに行った」の下線部分を省略しています。

例:花子はとても気が利く子だね。

 :ホントに。

「ホントに気が利くね」の下線部分を省略しています。

例:これから一杯飲んで行かない? 

 :今日は疲れてるから。

「疲れているから行かない」の下線部分を省略しています。

 

④接続詞

例:今日は仕事が休みだ。だから海に行こう。

「だから」によって前の文が後の文の理由になることを示しています。

例:今日は早く起きた、学校に遅刻した。
「が」によって、前後が逆接になることを示しています。

 

語彙的な結束性

①類義語

例:サーフィンがすごく上手い少年がいる。その男の子の名前は太郎という。

「少年」の類義語の「男の子」で言い換えています。

例:質問はいつでも受け付けています。分からないことがあればその都度聞いてください。

「質問」を類義語の「分からないこと」で言い換えています。

 

②上位語と下位語

例:果物はビタミンが豊富で体にいい。バナナは特に消化もいい。

上位語の「果物」と下位語の「バナナ」が結び付います。

例:学校の授業では理科が一番好きです。他にも好きな教科も沢山あるけど嫌いな教科もあります。

下位語の「理科」と上位語の「教科」が結び付いています。

 

 

照応

照応とは、文章や談話の中で、代名詞や指示詞を使って具体的な何かを指すことで、ある文や語句と他の文や語句との対応関係のことです。

照応には、前で用いられている語句や文を指す「前方照応」と、後で用いられている語句や文を指す「後方照応」があります。

 

前方照応

例:息子は毎日ゲームばかりしているから、その時は注意します。

「その時」が前で示された「ゲームばかりしている」ときを指しています。

また照応には、「名詞照応」「指示照応」「ゼロ照応」と呼ばれる3つのタイプがあります。

例:どうやら太郎が事故にあったらしいよ。

 :今、太郎はどこにいるの? 👉同じ名詞による・名詞照応

 :今、彼はどこにいるの? 👉代名詞「彼に」による指示詞照応

 :今、どこにいるの?   👉名詞も代名詞も用いないゼロ照応

 

 

後方照応

例:聞いてよ、こんな話を聞いちゃったの。営業の山田さん、海外に転勤しちゃうらしいよ。

「こんな」が後で示されている文を指しています。

 

 

推論

推論とは、談話や文章を解釈する際に、音声や文字で与えられた情報と既有の知識(スキーマ)を利用して、明示されていない事柄について予測することです。

推論には、橋渡し推論精緻化推論があります。

 

橋渡し推論

橋渡し推論とは、直接表現されていないことを、文脈やスキーマによって理解することです。また、情報と情報をつなげて推論します。

結束性をもとに別々の情報を関連付けることで、談話や文章の内容を理解します。読解中に常に行われていて、正しくこの推論ができなければ内容の理解に大きな支障が生じます

例:昨日、仕事の帰りに飲んで帰ったんだけど、今朝すごい頭痛で目が覚めたんだよね。

この発話から「飲みすぎて頭が痛くなった」という推論ができます。

 

精緻化推論

精緻化推論とは、文章から読み取った事柄をもとに具体的なイメージを膨らませることです。より深く談話や文章を解釈するための推論ともいえます。

明示的に得た情報に加えて、自分が持つスキーマを使用して推測します。

例:ある東北の田舎の村に年をとった老夫婦が住んでいます。周りには自然や動物も沢山生息しています。冬の東北は寒さも厳しく毎年雪が降る時期は道路もふさがってしまい、町に出るのも一苦労です。

この文章を読んでどんなイメージを持つでしょうか。実際想像するイメージは人によって異なってくるでしょう。精緻化推論は橋渡し推論とは異なって、あくまでもイメージを膨らませるための推論であるため、理解には影響を及ぼしません

いわゆる深読みや裏読み、また、文学作品等の干渉には重要になってきますが、読解や聴解での理解には必要不可欠なものではないです。

 

 

主題

文レベルの文法では、基本的に係助詞の「ハ」の付いた名詞句を主題とします。

談話のレベルでは一文単独で考えず、談話の展開の中での前後の文との関係で考えます。そのため「ハ」のみならず「ハ」以外の助詞や複合形式も話者の述べたい何かを表示する機能が認められる限り主題提示の表現形式であると考えます。

例:も・さえ・すら・こそ・・・(係助詞) 

 :~とは・~って・~ときたら・~ならば・~だって・~たら・~なんか・・・等

 

主題化

談話展開の流れにおいて、最初は主題として談話に導入されたものが主題になることはよくあります。それも主題の「ハ」が主語の「ガ」のみに対応するものではなく、目的語やその他にも対応して主題化します。

例:小さいこどもこちらを見ています。 (主語のガ格)

 :その子ども5歳くらいに見えます。 (「ハ」によって主題化)

例:昨日、買い物していたら偶然にも幼馴染会った。(目的語の二格)

 :幼馴染とは10年くらい会ってなかったよ。 (「とは」によって主題化)

 

「ハ」と「ガ」について

「ガ」で主格を示す文を「現象文」と呼び、新しい事象を聞き手に提示する役割を持っています。すなわち、主格「ガ」で示される語は新情報であるといえます。また「未知」を基調とした文は描写的でもあります。

これに対し「ハ」で主題の示される文を「判断文」または「説明文」と呼び、既出の事象、あるいは一般的な命題などを題目として提示して、その題目について説明する役割を持っています。

「ハ」で示される文の主題は、たいてい情報の送り手と受け手の両方で共通認識されている既知情報になります。

人に知られていないものを話題として取り上げるのは不自然なため、主題になるのは聞き手にとって旧情報になることが普通です。

例:沖縄にある首里城は観光地として有名です。去年火事になりました。

首里城」は主題の提示で、話し手と聞き手の既知情報です。そして「観光地として有名です」が新情報になります。「火事になりました」も主題は省略されてますが新情報になります。

例:昨日、首里城が火事になったらしいよ。火事の原因はまだ判明していないみたいだけど。

首里城が」は新情報で、話し手と聞き手の既知情報は「火事になったらしい」になります。また「火事の原因は」は旧情報で、「まだ判明していない」が新情報になります。

 

存在文と所在文

存在文とは、「場所に人がいる」「場所に物がある」で表される文のことです。

例:沖縄に沢山の外国人いる。

 :沖縄にきれいな海ある。

これらの存在文は、「人は場所にいる」「物は場所にある」のように人(物)と場所の入れ替えが可能で、存在文を主題化した形になります。この文を所在文と呼び存在文とは区別されています。また、主題化してるためこの場合の助詞は「ガ」ではなく、「ハ」が用いられます。

例:沢山の外国人沖縄にいる。

 :きれいな海沖縄にある。

これらの文の場合、どちらも新情報になります。

 

また、談話における「前提」「焦点」という概念も新情報・旧情報の流れと深く関わってきます。

前提は伝達内容の旧情報に属して、焦点は最も重要な新情報になります。それゆえ文脈によって強勢が置かれて卓立性が出てくる部分でもあります。

 

 

 

過去問・「結束性・一貫性」「前方照応・後方照応」「橋渡し推論・精緻化推論」について出題されたもの

 

 

平成27-Ⅲ問題4-問3

談話指導の際、書き言葉の文章指導では、文と文の間を適切につなぎ、関連づけることが大切です。

この観点での誤用はどれでしょう?

1番👉逆接の接続詞「でも」は的確に使えています。「知っていません」は「知りません」のアスペクトの誤用でしょうか。

2番👉前件の文と後件の文の間に接続詞が無いことによって、前後の内容の繋がりが薄くなってしまってます。「しかし」などの接続詞を入れることによって、私が電車に間に合わなかったということを強調できるようになります。

3番👉接続詞がなくても、前件の文と後件の文の内容がしっかり繋がりを持っています。

4番👉逆接の接続詞「しかし」を用いることで前件と後件の内容がしっかり接続されています。

よって、正解は2番

 

平成27-Ⅲ問題7-問1

談話には必要な構成要素として「結束性」「一貫性」があります。スピーチにおける両者の状況として適当なものは?

1番👉文末に終助詞が付加されていることは一貫性とは関係ありません。

2番👉「は」と「が」の使い分けは結束性と関連があります。

3番👉接続表現はなくても、前後に語彙的なつながりがあると結束性が保持されます。

4番👉このスピーチでは指示詞は使用されていません。

したがって正解は、3番

 

平成28-Ⅰ問題9-問2

橋渡し推論についての問題です。

正解は、1番

橋渡し推論は文章の内容を理解するために必要な推論です。

「弁償することになった」のが「花瓶が割れた」からだということを推測できないと文章を理解するために支障が起きます。

それに対し精緻化推論は、より談話や文章を解釈するための推論なので・・・解釈は人それぞれです。

それ以外の選択肢はすべて精緻化推論です。

 

令和1-Ⅰ問題6-問2

レトリック・アプローチの考え方を基にした指導で、談話のパターンを基に作文を書かせる際に、どのような機能の指導を目的としたものか問われています。

正解は、2番

「〇〇という点から見ると、Aは〇〇・・・、一方、Bは○○・・・」

これは比較・対照の表現です。

 

令和1-Ⅲ問題1-問5

談話において、話し手が何を主語にするかは談話の中での視点の統一にも関わってきます。その内容を述べているのはどれ?

1番👉主語となる条件は、新情報・旧情報は関係ありません。

2番👉無生物の名詞が事態を引き起こす原因になるときは・・・主語になることはあまりありません。「猫が車にひかれた」「車が猫をひいた」・・・車を主語にする使い方はあまりしないと思います。

3番👉事態が話し手にとって迷惑である場合は、「父に怒られた」のように話し手の視点から述べられます。

4番👉事態の参与者が話し手にとって身近な人の場合・・・「うちの息子が学校で友達に泣かされた」のように身近な人物に視点が置かれます。

したがって正解は、4番

 

令和2-Ⅰ問題10-問1

「彼女」を用いると「彼」を用いる文よりも読み時間が長くなるのは、「ボクシング選手」に対する「スキーマ」が活性化されているためです。ボクシング選手と聞くと男性という既存のイメージが沸いてくることが原因と考えられます。

また、読み手は推論を行いながら文章を読み、この読みの過程で、文と文との間の結束関係が築かれます。

したがって正解は、3番

 

令和2-Ⅰ問題10-問2

精緻化推論はどれ?

1番👉原因と結果で関連づけるのは橋渡し推論。

2番👉未知語の意味の推測に使うのは橋渡し推論。未知語では・・・精緻化推論でより深い解釈は難しいです。

3番👉文章の大意を理解するのは橋渡し推論。

4番👉文章のこの後の展開を予測するのは精緻化推論!

よって正解は、4番

 

令和2-Ⅰ問題10-問3

照応に関しての問題です。文章を理解するためには照応の理解が重要です。照応とは?

正解は、2番

「彼女」が前の文の「そのボクシング選手」を示しています。

 

 

 

最後に・今日のひとコマ

 

 

 

沖縄の伝統菓子・「タンナファクルー」

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通りかかった商店街のお菓子屋さんでタンナファクルーが目に入って、ついつい買ってしまいまいた。

一個売りっていうのは珍しいです。しかも40円(笑)

ほんのり黒糖の甘さがして控えめなお菓子。

そして何ともいえな優しい食感です。

 

まーさん。

 

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他のお菓子も気になる・・・

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本日も最後までお読みいただきありがとうございます🌊

それではまた明日!

Cảm ơn mọi người đã luôn đọc hết.  Hẹn gặp lại ngày mai!

 

2021年9月